帝国劇場へ聖地巡礼して感激したとある「ジャニ男タ」の話(前編〜ルポ〜)
最近ボクは職場で,とある女性と知り合った.その出会いはかなり印象的なもので,「ある理由」によって,躊躇いもなく,ボクのほうから彼女に話しかけたのであった.
その女性は,背が高くてスタイルも良く,小顔に映えるクリンとした目をした容姿・顔立ちで,そして,綺麗なカラコンをつけ,おしゃれなチョーカーも身につけている...とても上品で美人な方である.ミスコンの上位にいそうなオーラがある.
ファッション好き且つ美人に弱いボクは通例「どうにかして話しかけたい!」という一心できっかけを探しまくり,そしてナチュラルを装って話しかける.しかし,彼女に対しては一瞬の迷いもなく声をかけたのだ.ある理由によって.
というのも,彼女の携えるトートバッグには「JOHNNYS' IsLAND」のロゴがプリントされていたのだ.ボクは「ぜっっっっったいこの人ジャニオタだ!」と確信した.
「ジャニーズ好きなんですか?ボクもすごく大好きで,キンプリとか推してるんですよー!」と好青年っぽく(金髪パーマだけど)話しかけてみると,彼女も満面の笑みで「わたしも!」と応える.
よく,「男性ジャニーズファンは周りが女の子だからいいよね」と言われたものだが,なかなかその輪には入れず,拒絶されてしまうことも往々にしてあるのがボクの経験則.
彼女のこの反応は自分の思った以上のものであったため,その後なんやかんやあって,「お昼一緒にどうですか?」と誘った.
弊企業のランチ文化は二つに分かれる気がする.分け隔てなく,めっちゃ明るい系の方々は外食,なるべく静かに黙々と仕事したいというような方々はコンビニで買ってくるの2つだ.ボクの所属している事業部はその仕事上,個人プレーであり,1人で作業することが多いため,必然的に後者になる.
その例に漏れず,ボクと彼女と一緒にコンビニへ向かう.そういえば自己紹介してなかったなと思い,その道中で名前を言うところから始めた.その中で,彼女の醸し出す雰囲気からして「やっぱりな!」という感じだが,どうやら彼女は都内の一流女子大へ通う1年生であるということが分かった.ボクの4つ下世代の18歳だ.
彼女はキンプリのデビュー時に沼にハマった方で,シビアで不親切なファンはこれを「にわか」とか「顔ファン」と呼ぶかもしれない.しかし彼女は,自身を「オタク気質」というだけあって,比較的まだまだ短いファン歴の割に,そこらのファンにマウントをとれるほどキンプリのことについてよく精通している.昔の細かいエピソードをボクが言っても全てついてくる.「この人はすごい!」と思った.
12月8日から帝国劇場で「JOHNNYS' IsLAND」という,毎年恒例の,若手ジャニーズによる舞台が上演される.1月27日までのロングランでありながら,チケットの倍率は非常に高く入手困難だ.ボクのジャニーズの楽しみ方は世間一般のそれとはだいぶ異なるので(これについてはいつかnoteに書きたい)応募はしていないのだが,彼女は観劇したい一心でチケット申し込む.結果はどうやら,落選してしまったようだ.
彼女のすごいところはこれだけで心が折れないところである.「だったらあっち側の人になろう」ということで舞台の物販バイトを日雇いで最近は入れていると言うのである.これは決して並の人ができる行動ではない.
また,もう一つ面白いのが,今年の8月から毎週水曜日に今の仕事を入れるようにしているようなのだが,キンプリはじめJr.たちの出演する公演期間は,時間を見つけては帝国劇場へ行き,聖地巡礼をしているみたいだ.ボクは聖地巡礼という行為自体に興味はあったが,実際にやったことはなかった.話を聞いて非常に興味を持ち,その彼女のルーティンに同行させてもらうことにした.
長らくお世話になっているジャニーズの聖地へ巡礼
そして当日,帝国劇場への聖地巡礼に同行させてもらった.「仕事終わりに帝劇行ってその後飯行こう!」という初めて会った日の,ボクの急なド厚かましい懇願を優しく受け入れてくれた彼女には感謝するほかない.
最初は本当に興味本位だった.ボクは長らくジャニーズを好んでいる...といっても,かいつまんで言えば,憧れの対象(=スター)として見ているため,ぼくはディスプレイ越しで見るのが一番心地良いと思うタイプの人なのだ.だから,そんな画面を通してしか見たことのなかった帝国劇場へ行くのは,別にアイドルと会うわけでもないので,ある種の社会見学みたいな感じに捉えていた.
仕事先の御茶ノ水から中央線に乗り,東京駅で山手線に乗り換え,帝劇のある有楽町へ向かう.有楽町のおしゃれなオフィス・高級ブティック店の通りを歩くと,非日常的で荘厳な雰囲気を帯びる帝国劇場が見えた.劇場の周りにはボクよりも若いファン(10代から20くらい)がたくさんいた.流行り色のコートやマフラーを身につけ,そこそこ夜ではあったものの,化粧崩れしてる人は誰もいない.みんなおしゃれしてここへ参るようだ.そういえば,いま自分の隣にいる彼女も出会って初日のときにはしてなかった可愛いイヤリングを身につけていた.褒め忘れた.
帝劇正面にある柱には出演者の写真が載った幕が大きく飾られている.その近くにいたファンたちは幕に映るアイドルと自分のショットを撮っていた.SNS用とプライベート用なのか,同行する友達にカメラを持たせ,被写体の自分が幕の方を向きカメラには背を向けて撮る姿と,幸せそうな笑顔で写真を撮る姿を目にした.
ボクが今までTwitterで見ていた写真の裏側ではこんな幸せそうな彼女たちの姿があったのか.オタ垢という匿名性を掲げたリアルを,ジャニーズというペルソナで披露することのない,その完成形しか見たことのないボクには,アイドル同様,彼女らも輝いて見えた.
ファンのみならず,もちろんアイドルの幕を見ても色々と感じることはあった.いつもそのような巨大幕を,SNS上にあるファンが現地で撮影した写真で見ていたボクは,そんなポスターがいま目の前にあるという現実に,なんだか運命的な出会いと対峙をしているかのような気持ちになった.「テレビとかで見たやつだ...」と思うと,なんとも言えない...ため息が出る.今まで応援してきた紫耀,廉,海人が自分の目の前に大きく存在していることに感動を覚えた.
入り口から見える室内には青いツイタテがあった.彼女曰く,舞台の演出で客席からアイドルが登場するための仕切りらしい.青色で即席で立てられた壁の向こう側に今までずっと応援してきたアイドルたちがいる.この「あともう少しで...!!」というポジティブな興奮と,遠い距離感で満足しているいつもの自分が入り混じり,なんだか複雑な気持ちになった.
そして,しばらくその場を堪能したあと,彼女はボクをある特別な場所へ連れて行ってくれた...
とりあえず,以上が「はじめに」的なルボタージュである.まだまだ書きたいことはたくさんあるのだが,これを書いている今日の予定は分刻みの過密スケジュールで,上記の文章は全て電車の中で書かざるを得なかった.ボクの中での本編(後半)はもう少し落ち着いたところでじっくり書こうと思う.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?