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影響を受けた本

私が夫との関係を改善させたいと思い始めたころ、書店である書籍に目が留まりました。

ご存じの方も多いかと思います。
エーリッヒ・フロム著の「愛するということ」です。

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よく、「内容が難しい」と言われているのを目にします。
確かに、内容は重厚です。難解であるというよりも実感が湧きにくいので、エッセイや物語とは違って読み進めにくいというのが私の感想です。
哲学書などを読んでいる方にとっては、苦はないでしょう。

いくつか引用したいと思います。

まず「はじめに」でぐさりと釘をさされます。

愛するという技術についての安易な教えを期待してこの本を読む人は、がっかりするだろう。

エーリッヒ・フロム著、鈴木晶訳「愛するということ」紀伊國屋書店

また、

第一に、たいていの人は愛の問題を、愛するという問題、つまり愛する能力の問題としてではなく、愛されるという問題として捉えている。

エーリッヒ・フロム著、鈴木晶訳「愛するということ」紀伊國屋書店

このように記しています。

私もこの本を読むまでは恋は落ちるもので、愛はどちらかといえば「愛される」事に対して重きを置いていた人間です。愛されれば自分の中にある承認欲求が満たされます。それが異性によって満たされるのですから、生き物としての人間の最たる喜びです。

ですが、フロムは書籍の後半部分で下記のように述べています。

人を愛するということは、なんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に全身を委ねることである。

エーリッヒ・フロム著、鈴木晶訳「愛するということ」紀伊國屋書店

相手がどう思っているかはさておき、愛する人を正面から愛する。シンプルですが難しいです。愛されるという承認欲求が満たされる保証は無く、誰かを愛するのです。これを読むと夫を全身全霊で愛する覚悟が、お前にはあるのかと問われているような気分になります。



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