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【読書の記録】③鎌倉うずまき案内所

こんにちは、shunkohです。やっとこさ1冊読み終えました。今回読んでいたのは好きな作家の1人である青山美智子さんの『鎌倉うずまき案内所』という本です。

この本は6つの物語が時代を遡りながら並んでいるのですが、それぞれの主人公は悩みを抱えると見ず知らずの場所に迷い込んでしまいます。そこに必ず現われるのが「鎌倉うずまき案内所」です。その中に入ると外巻と内巻という2人のお爺さんがオセロをしています。彼らがこの案内所の職員のようなものです。そして、悩みを解決するカギになるものを教えてくれるのが所長のアンモナイトです。アンモナイトが教えてくれるアイテムと帰り際にもらえるキャンディーが悩みを解決するきっかけをくれ、それによって悩みを解決していくお話です。

一つ目の物語の主人公の友人は四つ目の物語で主人公におおきな影響を与える人物ですし、一つ目の物語で有名な社長になっていた人物は二つ目の物語の主人公の息子で高校生だし、五つ目の物語には父親まで登場しています。『木曜日にはココアを』という作品でもそうでしたが、人の繋がりの面白さを表現しているように感じます。

それぞれの物語に悩める主人公がいるのですが、彼らはみんな固定概念にとらわれてしまっている人達でした。ですが、固定概念を持ってしまうというのは現実世界で過ごしている私たちにも起こり得ることだと思います。他人のことの一部のことしか知らないのにその人のことを嫌ってしまっていないだろうか、家族だから全部わかってると思い込んで自分の理想を押し付けてしまってはいないだろうか、自分が良ければいいと他人に迷惑をかけていないだろうか、集団意識にとらわれて辛い思いをしていないだろうか、何かを得ることばかりにとらわれて、本当に気づきたいことに気づけていないなんてことはないだろうか。生きて居れば必ずとらわれてしまっている事はあると思います。でも、何でもかんでも決めつけてしまったら勿体無いと思いませんか?

僕はこの本を読んで人と関わる上で固定概念にとらわれていてはいけないなと思いました。そんなことをしてしまえばその人がどんな人なのか見えてこないし、それじゃせっかくの人との関わりがうまくいかない気がします。

この本は悩んでいる人、特に人間関係で悩んでいるに読んでほしいなと思います。この本だけでなく、青山美智子さんの作品は人との繋がりのお話が多いのでおすすめです。

以上、shunkohでした。


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