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#404 連弾の練習

 来月に、りかこの習っているピアノ教室の発表会がある。今日は4時から、同級生のともちゃんが来て、一緒に連弾の練習することになっていた。

 学校も1学期末になり、給食を食べ2時前に下校してきた。りかこは、「暑い~。暑い~~。」と言って、冷房の設定温度を下げた。スカートを床に脱ぎ捨て、カバンも床に無造作に置いた。すぐに、ソファーに横になりタブレットでYouTube動画を夢中で見始めた。

 彼女には、「着替えなさい。片付けなさい。」など、私が何を言っても
無視するだけ。今日は「4時にともちゃんが来る。」と言っただけだった。

 3時55分ごろ、私が「ともちゃん何時から来るの?」というと、りかこは慌てて準備にとりかかった。ともちゃんの椅子を準備し、床にあったランドセルを本箱に置いた。

慌ててランドセルを片付け、本箱の上に置いた。

スカートをハンガーに吊るし、ママに言われて取り込んだ洗濯物は、ともちゃんから見えないように、あわてて階段に移動させた。ソファーにぬいぐるみを置いてかわいさを表現したのだろう。

ソワーに並べたぬいぐるみ

 私には、「おじいちゃんは、テーブルの椅子に座って黙っていて。」と上から目線で言った。

 『ピンポン』とインターフォンがなり、ともちゃんがきた。りかこも、たのしそうにピアノを弾いていた。30分ほど二人で練習して、その後一人ずつピアノを弾いて、穏やかにお互いに褒めあっていた。

 ともちゃんが帰った後は、またソファーに寝そべりながら、YouTube動画を夢中で見ていた。

 思春期になったりかこは、生活がルーズになり、制服は脱ぎっぱなし、カバンは床に置きっぱなし。『片付けられない女』になるのだろうかと、私は心配だった。

 ともちゃんが来て、慌てて片付けていたことが分かり、私はすこしだけホッとした。

#子どもの成長記録   #エッセイ部門

 


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