#5 お泊り

12月30日、娘家族と息子家族が帰省した。娘たちはお泊まり、息子たちは日帰りの予定だ。

夕食を済ませお風呂に入り、息子が帰り支度をいている時にはやたが言った。「今日はりこちゃんと寝る~。」従姉のりこと寝るというのだ。

息子夫婦は慌てた。今日は帰る予定だったので、着替えを持って来ていなかったのだ。
それに昨年の正月にお泊りを試みたものの「やっぱり家に帰りたい~~~!!」と夜中に大泣きして以来お泊まりが出来なくなっていたのだ。

散々説得したが「今日はりこちゃんと寝る。絶対おばあちゃんの家に泊まる~~。」と泣いた。

おばあちゃんもりこもいいよと言った。早速、はやたとりこは2階のおばあちゃんの部屋に上って行った。

なかなか寝ようとしないはやたにりこは根気よく、くまやうさぎやねこの絵を描いてあげた。はやたはそれを真似して描いた。はやたは夜が明けるまで寝ないで待っているつもりらしかった。朝まで起きていようと思ったのだ。何回も窓を開け、夜明けを待った。

12時になった。立っていられななくなったはやたは、おばあちゃんの布団に入った。あくびをしてそのままコトンと寝てしまった。

朝8時すぎ、はやたが目を覚ました。そしてあちこちを見回した。りこちゃんもいた。はやたはおばあちゃんに聞いた。「なんでここにいるの?お泊まり大成功ってこと?」「せやで~」「やった~~!!!!!!」

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