見出し画像

入社6ヶ月で、HERPの歴代最高Q受注金額を更新するために必要だったこと

こんにちは。株式会社HERPでフィールドセールスをしております井川と申します。HERPには2021年1月に入社したのですが、ありがたいことにHERP 2021Q2(2021年6月〜8月)で歴代最高Q受注金額を更新し、2021Q3(2021年9月〜11月)では自身が作った受注金額をさらに116%達成して更新しました。これは僕だけの力ではなく、HERP入社からオンボーディングに関わってくださった特に徳永さん・冨田さん・宮田さん、またFSメンバーのいのまみさん、渡邊さん、ブートキャンプを主導してくれた河井さん、その他メンバーの方々のお力添えがあったからこそだと思ってます。Q4以降(今)は、「HERP全体として顧客への提供価値を最大化すること」をミッションに活動していくのですが、区切りとしてSaaS営業未経験からHERPに入社し、数字を残せるようになるまでポイントになった点を振り返ろうと思います。この記事は、これからSaaS営業に興味がある方、SaaSプロダクトのフィールドセールスになる方、SaaS事業に関わる方に読んでいただき、ご自身の成長やマネジメントに活かしていただけると嬉しいなと思います。(読了時間目安:8分)

【この記事を読んで参考になる方】
 ●広義
  ・SaaS営業について知りたい方
  ・SaaS営業で売れるようになりたい方
  ・SaaS営業のマネジメント層の方
 ●狭義
  ・これからSaaS営業をしようと思っている方
  ・HERPが気になっている方
  ・HERPのFS(フィールドセールス)について知りたい方
【この記事を読むと何が得られるか】
 ●SaaS営業未経験者の成長ステップがわかる
 ●SaaS営業の成長角度を上げるポイントが分かる
 ●HERPのフィードバックの雰囲気、社風がわかる

SaaS営業成長3ステップ

僕の経験を踏まえて、成長ステップを3段階に分解しました。ここからは3つのステップに分けて考察していきます。

Step1:SaaS営業の考え方、基礎的な営業の作法、論理的思考力を身につける

ファーストステップは、SaaS営業(HERPの場合は特に提案営業)の考え方と受注ストーリーを描く論理的思考を身につけることです。私の経験を踏まえながら、ブートキャンプ(HERPのFS研修的なもの)読書に分けて考察していきます。

出典元:ビリーズ・ブートキャンプ


ブートキャンプとは
HERPには、ブートキャンプと呼ばれる「フィールドセールスとして商談に出るまでの訓練」があります(といっても出来たのは最近で、僕は1期生になります)。内容としては、ロープレ形式で実際の商談を再現し、できるようになるまで繰り返すというものです。細かい内容でいくと、会社紹介、ヒアリング、画面デモンストレーション、費用・導入スケジュールの説明、次アクションの決定、といった商談の一連の流れを各パートごとに分けて、1つずつできるようにしていき、中間テストと最終テストがあります。中間テストでは、先方の想定を企業担当者として営業を行い、最終テストでは先方の想定を企業の役員(決裁者)として営業を行って即受注をできるように、鍛錬を積みます。(ちなみに最終テストは「HERP取締役COO@uxkongに営業を行って即受注を狙う」なのですが、未だに合格できてないです笑)

ブートキャンプを受ける側・ブートキャンプをする側で、受ける側の成長角度をより高めるために意識すべきポイントがあると感じたのでそれも記載します。

●受ける側
 ・常に1発合格を目指し、事前に内容を聞いて自分の中で最大のパフォーマンスを出して、各演習でフィードバックをもらうようにする。
 ・自分でキツめのスケジュールを引き、最終テストに合格できるように前のめりの姿勢で教官のスケジュールを貰いに行く。
 ・合格が出ても満足せず、自分が納得のいくまでスムーズにできるようになることが重要。
・特に画面デモンストレーションは注意が必要(スムーズにできない・質問に答えられない=プロダクト理解が浅い)

●する側
 ・演習内容の方にとどまらず、受講者が実際の商談で受注できるように、ストレートにフィードバックを行う。
 ・「受ける側を合格させること」を目的にしてはならない。「受ける側が売れるようになったかどうか」で判断する必要がある。そのため「する側」は誰よりも売れる人である必要がある(当時僕にメインでブートキャンプしてくれたのは、河井さんというHERPでもかなり売ってる方で、ただ売っているだけではなく本質的な売り方をしている方でした)。受ける側にとって「する側」の基準がベースの水準になるため、その点を明確に自認してブートキャンプをする側になる必要がある。

ここで参考のため僕が実際に貰ったフィードバックを公開します。
下記は第1回目で、「ひとまず商談全体を通してやってみよう!」に対してのフィードバックです。営業の基礎的なところからヒアリング・サービス紹介についてなど、細かいフィードバックをもらいます。

スクリーンショット 2021-11-09 9.39.12
rkawaiからのフィードバック

下記は第2回目で、会社紹介に特化して演習する内容です。1時間で10回以上アウトプットして、ひたすらフィードバック→改善を繰り返し、体に染み込ませるようにしていきます。

スクリーンショット 2021-10-11 15.12.54
yosukeからのフィードバック

(参考)大変恥ずかしいですが、営業の初歩の初歩で、僕は結構外見や所作が課題点としてあげることが多かったので、uxkongとtomiに週次で下記項目のチェック+フィードバックをもらっていました(入社1ヶ月時点)。完全に蛇足ですが、tomiにはUNIQLOにHERPっぽい服装を選びに、買い物に行ってもらいました笑。

スクリーンショット 2021-11-09 22.38.45

読書とは
ブートキャンプのような演習形式でのインプット・アウトプットしつつ、先人の営業の叡智の結晶からのインプット&アウトプットを並行して行うことが、営業としての成長を加速させると感じたので、読んで良かったかつ万人読んだほうが良い本を記載しました。
ポイントは、読んで満足ではなく、実際の商談や提案にどう活かすかを考えながら読んで、できることなら即実行してみることと感じています。

論理的思考力
・提案
 ロジカルプレゼンテーションの本
・商談の進め方
 ファシリテーションの本
営業
「SPIN」営業術
営業の「聴く」技術
チャレンジャー・セールス・モデル
SaaS
THE MODEL
Salesforceの創業者向けガイド
採用
エンジニア採用の本
これからの採用みたいな本

Step2:「自社サービスは顧客のどんな課題をどのように解決しているのか?」の解像度を高める(顧客は何にお金を払うかを腑に落とす)

自分が売るサービスが解決している顧客の課題への理解を深める
Step1でSaaS営業の基礎と商談の進め方を習得しつつ、重要になるのが自社サービスは顧客のペイン(どんな悩みや課題)を解決しているか?を理解することです。顧客のペインについての解像度が高ければ高いほど、顧客の課題に寄り添った提案ができますし、ただプロダクトを説明し売るのではなく、このサービスを導入することによって顧客の未来がどうなるか?を示すことができます。HERPであれば、HERPを導入することによって「顧客の採用がどのように変わって、どういう状態にすることができるのか」を見せる事ができます。従って、「顧客の解決したいペインの解像度を上げる」ことは非常に重要です。

ペインについての解像度を上げる
顧客のペインについての解像度を分解すると、2つに分解できると思っています。どんなペインを解決しようとしているのか?(what)と、ペインをどのように解決しているのか?(how)です。この2つは、下記の方法を使うことによって、同時にインプットすることができますが、ただ漠然とインプットするのではなく、WhatとHowを明確に自分の中で認識してインプットすることが重要だと考えています。その見分けがついていないと、いざ自分がやるときに再現性を持って行うことができません

 ①既にいる営業メンバーに、渾身の提案を作った商談を聞き、受注ストーリー、解決している課題、訴求をインプットする
【目的】
 受注ストーリーを分解し、どんなペインを解決しているのか?(what)と、ペインをどのように解決しているのか?(how)を自分の中で腑に落とし、ペインについての解像度を上げる
 (ちょっとレベル高め)既に売った経験ある人の受注ストーリーの型を把握し、こういうペインを持っている顧客にはこういうソリューションが刺さる、というパターンを整理する
【ポイント】
こうだったらこうすればいいんや、っていう表面的なパターンに目を向けるのではなく、提案書で受注のキーになっている要素を自分の中で抽象化して、自分が持った商談で実践してみる、そしてアドバイスをもらうことを繰り返すことによって、自分の幅や深さが広がる。新しい切り口を生み出すことができるようになる(新しいものを生み出そう!というマインドで作ったスライドや訴求は大体使えないと思っています。)

②既にいる営業の人の商談動画を見て、良いところをパクる
【ポイント】
ポイントは良いところのみをコピーするということです。人それぞれその人の良いところ、直したほうが良いところがあるので、全てコピーするのは微妙だと思っています。
商談動画を見ながら、下記ポイントを確認し、自分の中で整理するのが良いと思います。
・ペインを抱える顧客に刺さってるポイントはなにか?(what)
・顧客にどのように伝えているか?(画面デモンストレーションではどのように伝えているか?提案書ではどのように可視化してるか?)(how)

「そもそも解像度とは?解像度を高めるとは?」を知りたい人は、下記のスライドが非常に参考になります。
https://speakerdeck.com/tumada/jie-xiang-du-wogao-meru

Step3:顧客にどう伝えるかを体得する

価値訴求の壁をどう乗り越えるか
Step1でSaaS営業の基礎、商談の進め方を体得し、Ste@2で顧客のペイン・解決方法を体得し、武器は揃った!商談をしたくてウズウズしている、もう後は商談するだけだ!という気持ちになるかと思います。
しかし僕の経験上、ここで「価値訴求の壁」が出てきます。価値訴求の壁は、先方の理想と現状のギャップ(課題)を解決できますと伝える際に、サービスの機能紹介・機能メリットになってしまい、サービスの機能は紹介できるけども、サービスを導入したらどう変わるのか?サービスを導入すると、どういうインパクトが出てどう良くなるのか?を伝えることができないという壁です。

この壁を突破できないと、以前の僕のようにtomiから、「井川が商談するんじゃなくて画面デモンストレーション動画を流すので良いのでは?」と言われることになります。つまり人間がやるのではなく、事前に録画した動画やロボットが行う形で良いのではないか?あえて人間(自分)が介在する価値を考えて、行ったほうが良いというアドバイスです。(これは、HERPの「愛を持つ」「ストレートに話す」をまさに体現したフィードバックだと考えていて、僕自身はこの言葉があったからこそ、何を変えればよいか?を常に意識して商談に向き合うことができました。)

顧客はうまくいくと、

画面デモンストレーションを受ける
→ふむふむそういう機能があるのか
(ということはこれを導入すると今のオペレーションがこう変わるから)
(社内連携とかも楽になって、浮いた工数をXXをするリソースに当てられて、成果も出るようになりそうだな)
→良さそうですね!

という思考の変遷をたどりますが、見て分かる通りカッコの部分は顧客が自分で考えている部分なので、顧客に思考する負荷をかけることになります
下手をすると下記のようになります。

画面デモンストレーションを受ける
→ふむふむそういう機能があるのか
(なんとなく良さそうではあるけど、この機能があったらうちにはどのように使えるんだろう?)
(他社の機能ってどうなってるんだろう、一旦他社の話も聞いてみようかな)
→リードタイムが伸びる、気づいたら他社に決まっている

HERPの場合は、気づいたら先方の比較検討軸が「機能の多さ」になり、失注してしまうということになります。

その会社で売れる人との商談同席のもと実践を積み、FBをもらう
売れる人からフィードバックをもらうと、厳しい言葉をもらうことがあるかと思います。厳しいフィードバックをもらっても、それは「自分の成長のためにしてくださってる」と捉えて、どうやったらすぐに改善できるかを考えるのがポイントになります。たしかに下記のようなフィードバックをもらうと、一瞬「うっ」となりますが、根本を辿ると自分の実力が足りないからなので頭を切り替えて活かす方法を考えるのが重要です。

スクリーンショット 2021-10-11 21.54.17
c4(宮田さん)からのフィードバックtomi

フィードバックは文章でもらうのではなく、直接対面(オンラインを含む)で貰いに行くようにする、というのもポイントです。
下記のように文章でもらうことでも十分自分の今後に活かすことができるが、フィードバック者と認識が揃っているかどうかを確認したり、言葉の細かいニュアンスを直接確認しに行くことで、もらったフィードバックを120%活かすことができます。

スクリーンショット 2021-10-11 21.49.21
tomiからのフィードバック

改善が進んだら、自分が何を目指しているか・自分が考えている今の課題点・改善ポイントを伝えた上で、フィードバックをもらうようにすると、フィードバック者の負担が少なくなる+フィードバックの精度が上がり、両者にとってより有益なものになります。

ペインを抱えている顧客のために何ができるか?(What)どう貢献できるか?(How)を考えて、できることをやる
HERPで例を上げると、そもそも採用管理ツールの導入を考えている経営者や人事は、採用管理ツールを入れたいと思って話を聞く時間を作っているわけではないということを明確に認識する必要があります。あくまで採用を成功させるための手段として「採用管理ツールの導入」を考えているのであって、さらにその採用管理ツールの候補としてHERPがあるという状況です。つまり、本来HERPのフィールドセールスが考えるべきことは、顧客の採用を成功させるためにはどうすればよいか?そのために採用管理をどのように行えばよいか?その際にHERPがどのように役に立てるか?を考えなければなりません。従って、仮にHERP導入の提案書を作るとすると、導入目的にはHERP導入によってどういうことが達成されて、最終的にどのように採用の成功につながるかが示されている必要がありますし、HERPのフィールドセールスはそこに頭を使うことが求められます。
仮に、採用媒体の選定に悩んでる経営者がいたとしたら、自分でその会社の採用成功に繋がりそうな求人媒体社に問い合せて、1次情報を得て、採用の方針・採用経路の整理・求人媒体の比較・求人媒体の運用方針・求人媒体の運用体制・ATSの導入意義・HERPの導入メリット・HERPを用いた採用成功までの流れを資料として先方に共有してあげると、顧客は採用成功までのイメージが持てるかもしれません。

最上の提案書を作る
商談だけでなく、提案書についても売れる営業マンにフィードバックをもらってブラッシュアップを手伝ってもらう。ただし手伝ってもらう前提だと得られるものはないので注意が必要です。自分で全力で考えたものに対してフィードバックをもらい、自分の考えと売れる営業マンの考えの差分を認識し、売れる営業マンの考え方を吸収しようとすることが非常に重要だと思います。

おすすめの提案書作成方法
①商談当日に次回提案打ち合わせの骨子(HERPではドットダッシュと呼んでいます)を作り、直接フィードバックをもらい、完成させる(下記画像参照)

スクリーンショット 2021-10-11 22.29.53
ドットダッシュ

②ドットダッシュを元に、提案のスライドを手書きで作成し(ストーリーボード)、フィードバックをもらい、完成させる(下記画像参照)

スクリーンショット 2021-10-11 22.24.19
ストーリーボード

③ストーリーボードを元に、pptやGoogleスライドを用いて提案資料化、フィードバックをもらい完成させる。

ポイントは、上記の流れを数回繰り返す中で、売れる営業マンの考え方・ロジック・体系を得て、今後は自分でできるようにすること。

今後できるようにしたいと思っていること

商談のレベルを解決すべき顧客の課題(顕在 / 潜在)×提示するソリューション(テンプレ / カスタマイズ)の2軸で切った4象限にプロットした際に、全員が解決すべき顧客の潜在課題に対して、カスタマイズしたソリューションを提示できるようにしたいと考えている。

スクリーンショット 2021-10-11 22.49.56
提案品質についての4分類

他社採用管理ツールとのコンペで勝つか?より「採用管理ツールを必要と思ってない人」にも、「採用成功のために採用管理ツールは必要」と思ってもらい、その中でHERPを選んでもらえる営業を目指したい(再現性を持って突破できていない「ATS導入の壁」を突破したい)と思っている(2021年9月時点)。
2021年12月では、「顧客への価値を最大化するために、HERPの社員としてどういう行動を取りうるか?FSメンバーとしてどういう行動をとっていくのが良いか?」を考えて、アクションしていきたいと考えている。「HERPを売る」という明確な目標ではなく、抽象度の高い課題を解決することになるので取り組む無難易度は高いと感じているが、そこに自分の伸びしろと可能性があると感じている。

HERPに少しでも興味を持った方へ

HERPに入社すると、SaaS営業未経験の状態から、数ヶ月で上記をアウトプットするところまでSaaS営業に対する解像度を高めることができます。これを見て、レベルが低いと感じてHERPに飛び込んでレベルを引っ張り上げたい・HERPを牽引したいと思われた方、レベルが高いと感じてHERPに飛び込んで成長したいと思った方、HERPはぜひそんな方々と一緒に「採用を変え、日本を強く」していきたいと考えてますので、お気軽にカジュアル面談フォームからお申し込みください!

そしてなんと!
HERPセールスと飲みながら話せる「HERP Sales Night」12月22日(水)19時〜@HERP五反田オフィスで開催します
下記から申し込んで、お気軽にご参加ください!!
(SaaSビジネスに興味がある、セールスに興味がある、スタートアップに興味がある、HERP社員と話してみたい方などなど)

HERP採用情報

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?