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20歳の時に知っておきたかった3つのこと

花粉が飛びはじめましたね。最近なんだか不調だなと思ってたのですが、花粉症のせいでした。冬の終わりの予兆、早く暖かくなって欲しいです。

前回のnoteでは、最近購入した「Oura Ring」のレビューを書きました⬇︎


そして、来月私は30歳の節目を迎えます。

29歳になって、ずっと"20代"が終わってしまうことへの恐怖心と、あの頃描いてた"30歳"になれるだろうかという焦燥感で一杯の1年間でした。

"20代"という若者を代表する特権階級は消滅し、社会的にも"30代"として、年齢相応の役割と責任が求められる、そんな大きな変化を迎える。


そう思うと、正直あまり前向きな感情が浮かんでこなかったのですが、このタイミングだからこそ、心を落ち着かせて、20代の10年間を振り返ろう。

そう思っていたとき、偶然にも「20代のキャリア論」というテーマで、取引先企業さまの社内研修にて、若手職員向けに講演する機会を頂きました。


そこで、このnoteでは、先週、講演会で話した内容を要約して、「20歳の時に知っておきたかった3つのこと」として、ご紹介したいと思います。


自己紹介


本題の前に、はじめての方向けの自己紹介を。はじめまして、Carstay株式会社の宮下と申します。

ちょうど、私の生い立ちについて、先日インタビュー記事がアップされましたので、もし宜しければこちらお読み頂けたら幸いです⬇︎


起業してからのエピソードはこちら⬇︎


20代の軌跡。迷走してます(笑)⬇︎

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20歳の時に知っておきたかったこと


私が20歳のときは、2012年。大学2年生から社会人8年目の10年間は、学生から社会人への変化、就職・独立・起業という変化、単身から既婚者への変化など、変化に富んだ、山あり谷ありの10年間でした。

そして、メディアなど「表」で掲載いただくのは、10年間の中でも上手くいった時の話が美談として語られることがほとんどです。

しかし、10年間の活動時間を100%としたときに、上手くいった瞬間は2~3%だけで、残りの97~98%の「裏」は、悩み、苦しみ、もがき、耐え、現実逃避する、そんな時間の方が圧倒的に長い10年間でした。

講演会資料


そして、それらのエピソードはあまり表では語らない(上記のnoteインタビュー記事では触れてますが)ですが、もし20歳の頃の自分にメッセージを伝えられたら、もう少し苦悩せずに済んだのではないか?と考えました。

そこで、今回の講演ではそういった、いわゆる"しくじり"エピソードを中心に90分間、話をさせて頂きました。


① やりたいことが仕事になるのではなく、できることを一生懸命やった仕事をやりたいことと錯覚できる


1つ目は、やりたいことについて。

20歳の当時、私は新卒の就職活動を控えていました。そして、人生ではじめて"自分のやりたいことは何か?"を考えます。いわゆる「自己分析」の本を買ったり、勉強会に参加したり。その結果、恐ろしい事実に気付きます。

将来やりたいことが何もないのです。

講演会資料


今思えば、学生時代に部活や受験という競争のレールの上を歩んできただけで、特に大きな苦労もせず、また主体的に選択をした経験もなかったので、当たり前でしょ。と思うのですが、なぜか当時の私は、"ちゃんと考えれば、将来やりたいことは見つかるはず"という誤った考えを持っていました


しかし、一向にやりたいことが見つからないので、即諦めました。

そして、"やりたいことが見つかったときに、それが出来るよう、死ぬほど働いてレベル上げを頑張ろう!"というマインドに切り替えて、会計ファームに入社するのですが、これは今思えば良い判断だったように思います。


孔子の有名な言葉で以下があります:

子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず。

意味:私は十五才で学問を志し、三十才で学問の基礎ができて自立でき、四十才になり迷うことがなくなった。五十才には天から与えられた使命を知り、六十才で人のことばに素直に耳を傾けることができるようになり、七十才で思うままに生きても人の道から外れるようなことはなくなった。


20代前半でこの言葉を知ったとき、随分心が楽になったのを覚えています。

50歳まで、"自分が本当にやりたいこと"など見つからず、それまでに見つけられるのは、"やりたいと錯覚できること"なのではないか。そして、そのためには、圧倒的な自信がつき迷いがなくなるほど、できることを増やすために、基礎を固めようと考えられるようになりました。


Carstayを起業した際、多くの方から「もともとアウトドアや車が好きだったんですか?」と聞かれました。

答えは No です。

今でもインドア派ですし、給油するたびに間違えないかドキドキします。でも、創業時よりはキャンピングカーを好きになっている自信はあります。

好きなことが仕事になるのではなく、圧倒的に努力してスキルを身につけて、誰かに感謝されるほど仕事ができるようになると、後から仕事が好きになり、それを自分がやりたいことなのでは?と錯覚できるようになる

だから、やりたいことがないことを悩む必要はなく、寧ろそんな時間があったら自分ができることを増やす努力をしろ、と昔の自分に言いたいですね。


② 肩書きは最大限活用した方が良いが固執しないこと。脱ぎ捨てても、死なないから大丈夫


2つ目は、肩書きについて。20代前半で「慶應」「会計士」「Deloitte」という、履歴書に書きやすい肩書きを得た一方、それらがなくなると、自分は何の価値もない人間なのではないか?という恐怖心がありました。

しかし、大企業という大きな組織の中で働くことに限界を感じて、24歳のときに思い切って独立。その時にはじめて分かったことがあります。

講演会資料


第一に、その肩書きの大きさです。変なプライドから、独立してから今もずっと名刺には「公認会計士」とは書いていないのですが、24歳の若者が自分の名前でビジネスをやるのはとても難易度が高いことでした。

名刺交換の後に、これまで何を?と聞かれた時だけ、会計士の資格も持っています。と話すと、一気に私を見る目が変わり、当時は悔しい思いもしましたが、それだけ自分が履いていた下駄の高さに驚きました


そして第二に、肩書きに固執しすぎない方が良いということです。当時、会計業界から独立する人は今ほどおらず、私が"特にやりたいことは決まっていないけど辞めます。"と上司に伝えたときは皆心配して下さりました。

一方で、業界から離れたお陰で、いままで見えなかった景色を見ることができ、出会えなかったような人と出会うことができ、今に至ります。

お陰様で今は当時の上司にも応援いただいていますが、変に肩書きに固執しなかったことが、結果的に功を奏した側面は大きいので、悩んだけどあのときにリスクを取って良かったと思います。肩書きを脱ぎ捨てても死なないから、大丈夫だよ、寧ろプラスになることもあるよと伝えたいですね。


③ ほとんどの挑戦は失敗する。運が良ければ上手くいく。人生に絶望しても、逆境でも、挑戦し続けること


最後は、挫折について。

上述の通り、20代のほとんどの時間は上手くいかない、挫折を味わった10年間でした。本気で人生に絶望したことも4~5回ありました

特に、28歳の1年間は、仕事も私生活も壊滅的で、死神に取り憑かれてるのでは?と思うほどしんどかったです(笑)

講演会資料


ただ、振り返ってみたときに、大変だったけど悔いのない20代だったな。と感じています。その理由は、無数の失敗を経験することが出来たからです。

20歳の自分に伝えたいのは、まずほとんどの挑戦は失敗するということです。高い山を目指すほど、成功可能性は低くなりますが、20代という経験も乏しく、スキルも身についてない状態での挑戦ほど、無謀なことはないと思います。ほとんどが"初挑戦"で、失敗から学ぶしかない、そんな状況だからこそ、どんどん挑戦して失敗する、という道しかありませんでした


そして、周囲の若き成功者と比較して、何者にもなれない自分を嘆いた時期もありましたが、彼らの成功にスポットライトが浴びることはあっても、その裏にある地獄のような過程は本人以外は誰も知らないということに気付きました。

さらに、北京五輪の羽生結弦選手の「努力って報われないなって思いました」という発言があらわすように、天才と謳われ、国を背負って毎日命がけで努力したスーパースターでも大舞台で失敗するのが現実です。成功する人が、1番の成功理由に"運"と掲げるのは、謙遜しているのではなく、実は本当に運が良かったというのが真理なのでは?と思うようになりました。そう考えると、気付いたら成功者への嫉妬心は消えて無くなっていました。


その上で、運を掴み取るためには、バッターボックスに立ち続けることが重要ということ。つまり、どれだけ失敗しても、必要以上に悲観することなく、冷静に学習機会と捉えて、再び挑戦することが出来るかどうか?これが20代のキャリア形成において最も重要なことなのではないかと思います。

講演会資料


失敗を成功のための過程へ、辛い経験を幸せになるための資産へと、転換することができるか?は、どれだけ絶望しても、その淵に咲いている花を見つけ、また這い上がるぞと覚悟を決め、実行できるか次第だと思います。

運が良かったのは、私が辛いときに、周囲の先輩・家族・友人が手を差し伸べてくれたことです。今でも頭が上がりませんし、心から感謝しています。

そして、本当にしんどいな、というとき。私の中で唱えているフレーズがあります。「私の人生が本になったとき、きっとこの章が読み応えがあるに違いない」こう思えると、どんな逆境でも自然と力が湧いてくるのでおすすめです。20歳の自分に対しては、これから想像以上に失敗を繰り返すけど、大丈夫だよ。と伝えたいですね。


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以上、まだまだ何も成功しておらず、引き続き挑戦者として30代に突入する私ですが、現時点の浅い経験の中で、次世代へエールを送れるならと思い、このnoteを書かせていただきました。

何か少しでも大学生・新社会人の方の参考になれれば幸いです。


どうやら先輩方の話によると、30代はもっと過酷そうですが(笑)、それでも私らしく頑張っていきたいと思います。40歳になったとき、また偉そうに30歳の自分に厚かましいメッセージを送れる自分でいたいですね。


長文をここまでお読みいただきまして、誠にありがとうございました*


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私のインタビュー記事はこちら⬇️


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2022.02.20

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