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20年経った「期限切れフィルム」


先日、妻の実家に帰った時に、妻が押し入れのタンスから20年前に期限が切れたフィルムを見つけてくれました。

本人もいつ買ったのか覚えていない様子。

これまでにもネットで何度か期限切れのフィルムで撮影したコラムを目にすることがあり、難しそうだなぁという印象。


なせ12枚撮りを選んだの・・・


2001年8月で有効期限が切れています


今から21年前のフィルム、果たして写るのか


3個パックで590円、今考えると安すぎて泣けます


こちらの有効期限は2002年10月、約20年前になります


約20年間、タンスの中で遮光されていたという一縷の望みにかけて撮影してみることにしました。

用いたカメラは、Nikon F90X。

レンズはAF Nikkor 24-120mm F3.5-5.6。

FEだと、露出補正が+3までしかできず、F90Xだと最大値で+5EVまで調整できるので、F90Xを使いました。

地味に、F90Xは買ってから初始動。

今すっかり人気のないF90Xですが、ぼくはカッコイイと思います

さて、どうなることやら。


まずフジカラーSUPER100を使って撮影。

下のむすめを連れて野幌森林公園に出かけました。

もうすぐ解体がはじまってしまう、北海道百年記念塔は見納めです。

開拓100年を記念して建てられたモニュメントなのに、築後50年で解体とは、なんとも言えない無常感。

同じ年に大阪に建てられた太陽の塔は健在なのに。

なんだかなぁ・・・。


撮影は、あらかじめ露出をプラス補正し基本+3EVでスタート、場面によって+5まで上げたりしました。

デジカメのオートモードで撮影し、値を確認しながら設定を変えて撮影。

でも、正直ちゃんと写っているかわかりません。

現像されたネガを取りに行く時は、いつも以上にドキドキしました。

 百年記念塔を横面から撮影(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)


おぉ!写ってる!!

まず写っていることに感動です(泣)。

ネットでも指摘があったように、フジのフィルムは経年劣化で赤みが強く出るとのことでしたが、やはり赤が強めに出ています。

百年記念塔を正面から撮影(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)


むすめといる時間が一番幸せです(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)



次にコダックGOLD100。

ネットでは、青みが強く出る傾向にあるとのことです。

撮影は、札幌市内のランドマークを巡ってきました。

今回も、あらかじめハイキー設定の+3EVで、場面によって+5まで上げたりして調整。

この日は、デジカメを持っていかなかったので、その他の値については勘で撮影しました(最近はアプリで見ている方多いですよね)。


札幌駅南口(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)


北海道庁(赤レンガ)は工事中、八角塔屋根なしのレアな姿(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)  


札幌市時計台(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)


テレビ塔とサッポロスマイル(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)


ビュウティフル・サッポロ(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)


パルコ、信号待ちの赤いポルシェがカッコいい(Nikon F90X / Nikkor 24-120 F3.5)


思った以上に、しっかりと写っていました。

もちろん露出の設定を事前に調整してこの光量なので、通常の露出だとかなり暗くなってしまうのですが。

普段Photoshopで色々と写真を加工していた自分としては、フィルムとカメラの条件で、こんな仕上がりになるんだと驚きの連続。

個人的には、期限切れフィルムの色味とても好きです。


フィルム市場が枯渇している昨今、期限切れフィルムの需要もますます上がっていきそうですね。

ただし、期限切れフィルムは個体差があり、現像時にも別途お願いが必要な場合があります。

取り扱いには注意してください。

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