Profunda bluo 発売記念座談会 後編
北海道白老町にて行われた、evylockのメンバーによるCD発売記念の座談会(COVID-19の脅威にさらされる前)。
evylock愛、メンバー愛に溢れる酔っ払いの男たちが語るアルバム制作秘話、後編です。
酩酊状態での座談会の続きをどうぞ。
-5曲目、「春と修羅 mental sketch modified」
Ishida(Gu.):すみません、芋の水割りをひとつ
Koki(Vo.):じゃあ次は、いよいよ。令和史上最高の名曲。ねぇ、今日も散々やりましたけど(MVの撮影)・・・
Ishida:・・・ちょっと嫌いになりましたよねw
一同:爆笑
Ace(Dr.):やりすぎてw
Hashizume(Gu.):絶対言うと思った!
Ace:(前半のフレーズを聴きながら)俺このフレーズが一番好きなんだよなぁ
Oikawa(Ba.):レコーディング後、はじめて聴きましたよ今日、会場(MVのロケーション)で
Hashizume:この曲、なぜかこのアルバムで唯一、僕とIshidaのPan(音が聴こえる位置)が逆なんすよ
Koki:いやぁね、この曲はほんといい曲だよ
Oikawa:こんな感じになるとは思わなかった
Oikawa:なんか、今回のアルバム。全体的にKokiさん巻き舌するようになりましたよ?
Koki:清春っぽくなった?
Oikawa:笑。この曲なんかは、歌の入れ方スゲーなって思いました
Koki:この曲の歌詞は、賢治さん(宮澤賢治)の「ハルシュラ」そのまんまなんだけど、あんま調整しないでぴったりと詩が収まったんだよね
Hashizume:(ギターソロパートについて)これ、ブッチャーズ(bloodthirsty butchers)とLUNA SEA合体させたんだよね
Koki:(後半のIshidaのソロギターパートについて)Ishidaくんのここが凄い!
Hashizume:ここは、もうね・・・レッチリ(Red Hot Chilli Pipers)みたい。2020年にこんな曲、弾かないよね
-Ishida、みんなでせっかく褒めているのに、この間ずっと電話中。
Ishida:(電話を終え満面の笑みで)この後、ママ、スナック開けてくれるって!カラオケできます!
一同:爆笑
Hashizume:(曲の終わりについて)なんか森田童子なんだよな、ここ
Oikawa:これ、なんかアウトローがレッドツェッペリンなんだよなぁ、俺的には
-だいぶ酒も進み、珍味を頼みだすメンバーたち。
Ishida:これ鮭の血合いなんすよ、めふん(塩漬)ってやつ
Ace:へぇ~
Oikawa:おれ好きなんすよぉ~
-6曲目、「未定航」
Hashizume:僕、これ未抵抗だと思ってました。抵抗しないってw
Koki:違うよ、航海の方ね。まだ、誰も進んでいない航路のことだよ。
Hashizume:(最初のギターフレーズについて)あえてぇ、これやる意味があるんすよ!
Hashizume:コード進行GTO(の主題歌「POISON」)と同じっすからねw
一同:爆笑
Hashizume:(曲の中盤)この五度五度のパワーコードは、これなんかevylockぽっくないすか
Koki:岡本さん(前任のGu.)がよく使ったコードだ、うちらはTAKENコードって呼んでたよw
Ace:これ、レコーディング(当日)でようやく完成した曲だよね
Ishida:(中盤のギターリフについて)俺のアイデア、Hashizumeさんのものになるっていう
Ishida:やっぱ、最後に出したもん勝ちって感じすね、アイデアって。ラーメンもそう!
Hashizume:ラーメン!??w
Ishida:例えば、エビラーメン最初に作った人は美味しくなくて、でも、美味い店は流行ってるとこ、みたいなw
Hashizume:あぁ、パイオニアの次の店が美味いってことねw
Ace:それにしても、よくまとまったよねぇ、この曲
Hashizume:僕の中で、evylockっぽさって、最後の展開なんすよ!90’sEMOのパワーコードにオクターブでハモるっていう。
Ishida:(最後のコーラス部分について)このコーラス、おれとAceさんでやったんすよ。
Ace:そうw 低め、低めって(エンジニアの小田くんに)言われて
Koki:ここミュータントタートルズの映画のサントラ(の曲)に聴こえる
Hashizume:爆笑。・・・それ、まじでわかんないっすw
Hashizume:これ3分21秒しかないんすね、名曲は3分30秒っていう・・・Charaとか
Oikawa:メタリカは、だいたい・・・5分。イントロで2分とかもありますもん。
-7曲目、「農民藝術」
Koki:これ、Hashizumeくんが一生懸命作ったギターリフが、全く反映されないでw
Hashizume:完全に解体されたw
一同:爆笑
Hashizume:これ、REC当日に機材取りに行くときにKokiさんと、どうする~?みたいな。楽器もないのに、お互いアイデア出し合って、セカンドストリート行って、アコギ見つけて、はいじゃあこれで!みたいな
Hashizume:だから、この曲はもう完全に偶然の産物っすよね
Ishida:でも、これ思いのほか良くないっすか??
-本当はHashizumeが弾くはずだったが、REC当日来れず、急遽Ishidaがその場で弾いた経緯があり。
Ishida:これ、全部一発(録り)!一発!
Hashizume:僕、なまら心配でしたよ。家でドキドキしましたよ。どうなるんだろう??って
Ishida:したら、(Hashizumeが考えたフレーズとは)全く違うギター弾いてるっていう
Hashizume:全く違う曲になってたw でもイメージはあってたよ
Koki:これ、歌詞は宮澤賢治の「農民芸術概論綱要」なんだよ
Ishida:おれの叔父さんもケンジって名前!
一同:爆笑
Hashizume:この曲、”奇EMO”なんすよ。奇EMO
Koki:奇EMOって??
Hashizume:奇妙なEMOのことです。2000年代だっけな、一時期居たんすよ。全然激しくないんです、バンド名なんだったけなぁ~
Ishida:じゃあ、ナチュラルにやっちゃったんすね、おれら。奇EMOを
Ishida:じゃあ、おれエモい人だったんすね。にじみ出てるっていう
一同:爆笑
-7曲目、「斜陽」
-ここから、なかなか曲に入らずevylock史の授業がはじまる
Koki(先生):最初のベーシストは、ヲさん
Hashizume:おっさん??おっさんて誰すか??w
Ace:マサヲさんね
Oikawa:はじめて(ヲさんに)会ったとき、「あぁ、Youtubeの人だ!」って思いましたもん。Youtubeでしか、evylock観たことなかったので
Ishida:おれ、高校生のときevylock観たなぁ
Koki:酪農学園大学の健音館でやったやつだ!
Hashizume:僕がなんか、ノリでwindows XP(笑)のスクリーンセーバーを(ステージの)後ろで流してたら、Kokiさんが
「宇宙ぽくて、いいねぇ~」って
一同:爆笑
Ace:その日、YULICO(Aceの別バンド)も出たやつだ
Ishida:そうそう、YULICO観て、ピアノだ!!って思ったw
Ace:爆笑
Koki:健音館で、やりたいねー。やるか!
Ishida:やるか、て。まぁ(酪農大の)学生のためのものなのでw
一同:爆笑
Koki:オノミチって上手のギター?それとも下手?
Ace:オノミチくんは、オノミチくんですよ!
Koki:オノミチはずっと不動だったけど、もうひとりのギターが最初は女の子だったの
一同:えっ???
Koki:最初からツインギターだったの。3回くらい練習きて辞めちゃった。で、その後が岡本さん。「地球の詩」とか「Tomoe」とか、「斜陽」の原曲も作って、この時にevylockの芯の部分ができた。で、そこからショウタ(HELLNE/BUSTER/IXD)、ヤマダサンクス(THE THANKS)、海ちゃん(ウェッジソール/未完成vs新世界)、半ちゃんって感じかな。
Oikawa:「Aurora」はヤマダサンクスが作ったんすよね
Hashizume:「Aurora」なまら聴きました!当時、スピリチュアルラウンジの会場内のBGMがevylockの「Aurora」(EP、2006年)でした
Koki:海ちゃんのときに「Silent Spring」(EP、2007年)作ったから、海ちゃんは結構曲作ったんだよね
Ace:ヤマダといえば「Aurora」、海ちゃんといえば「indigo sky」
Hashizume:「indigo sky」は、もう酪農っす。酪農音研(酪農学園大学 音楽研究会)っぽいっす
Ace:爆笑
Koki:・・・で、あ。忘れてた!「斜陽」ね
Ace:過去に一回録った曲が、う~ん、どうなるのかなと正直思ったけど・・・だけど・・・良くなったね!!!
一同:爆笑
Hashizume:めっちゃイントロ、シングルコイル感出てるよね
Ace:(イントロ聞いて)いやぁ、エンディングって感じする!
Ishida:斜陽はいい曲っすよ、俺らめっちゃ聴いてましたもん
Koki:(歌詞を英詩から日本語にして)どうだった?
Oikawa:歌詞が分かっていいす
Hashizume:違和感ないす
Ishida:おれは、最初めちゃくちゃ違和感ありました。でも耳が慣れたかな
Ishida:(ボーカルに合わせて)「そして、また消える!」
一同:爆笑
Oikawa:斜陽、(evylock)入る前にめちゃくちゃ聴いてましたよ、めちゃくちゃ聴いてた。ドラムやべーーーーっつて!
Ishida:たまにスゲーー(ドラム)爆裂するじゃないすか。だから、信じれる音じぶんしか無くなるんす
一同:爆笑
Oikawa:斜陽は、ほんとにー、ドラム聞いて演奏したら終わりますよ!自分信じなきゃいけないんすよ、本当に!w
Ishida:(ボーカルに合わせて)「かけたぁ!ハートさがしてぇ!」
一同:爆笑
Oikawa:俺、最後のドラム好きなんすよね
Ace:これね、KING CRIMSON
Oikawa:Aceさんは、エロイっす。エロイ女ってことでw
一同:爆笑
-全曲、聴き終わって
Koki:「Profunda bluo」どうでしたか?
一同:いいアルバムだ
Ishida:これ、スピッツの「ハチミツ」の次に聴きますね
Koki:ちょっとこう、ひとつ先に進めたかなって気がする
Ishida:ジャケもいいしね。歌詞カードめっちゃ見ましたもん
Oikawa:俺、おもわずTwitterのアイコン、ジャケット(のアートワーク)にしましたもんw
Ace:斜陽のページ、めっちゃいい!斜陽のページ、めっっちゃいいんだよ!!
Koki:タイトルのフォントは、宮澤賢治の初版の全集からスキャンしたの。活版印刷の文字ね
Koki:未定航の「航」が「抗」しかなくて(全集の中に)。しょうがないから、「舟」と「亢」それぞれ見つけて取り込んで、合体させた
一同:えぇーーーー
Hashizume:全ページ見たんすか??
Koki:うん、キッヅ(デザイナーのアキタヒデキ)と一緒に探したの
Ace:それはキッヅも宮澤賢治のファンだったから、そこまでの情熱を注げたっていう
Koki:そう
Ace:いま、(キッヅに)会いたい。いますぐに会いたいw
Koki:(歌詞カードについて)それぞれの歌詞に合わせた写真を選んでくれてるしね
Ace:だから、やっぱりね!盤でね、CDで見てほしい
一同:うんうん
男たちの宴は続き、二次会はIshidaが休業日に無理やり開けさせたスナックで、カラオケ大会へと発展していくのでした。
残念ながら、今はこうしてみんなで集まることが難しい状況です。
今は我慢ですが、必ずまたこうしてみんなで飲んで笑える日はやってきます。
「profunda bluo」が皆さんの生活とともにあらんことを。
evylockメンバー一同、願っています。
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