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東北自動車道 ⑪ 小倉川-大谷資料館

※独自のバスガイド台本をまとめてみました。バスガイドの皆様と共有してみたいと思い投稿しております。表現や情報の誤り、新しい情報を見つけましたらご指導ご鞭撻ください。

思川・小倉川(おもいがわ・おぐらがわ)

お車は思い出の“思“に川と書いて思川とも呼ばれる、
小倉川を渡っております。
こちらの川の源流は標高約1200mの足尾山地です。
栃木県中西部を流れ渡良瀬遊水地で渡良瀬川に流れ入る河川です。

歴史

古く5万年前には東京湾まで注いでいたとみられております。
その後、徳川家康が小山から関ヶ原に向かう際に、荷積みした舟を流しました。
これをきっかけに江戸時代に入ると水路改良の工事が行われました。
明治時代には舟遊びが盛り上がりまして屋形船がたくさん見られたそうです。

由来

流れの近く小山市にある寒川郡胸形神社(さむかわぬなかたじんじゃ)に由来します。
主祭神である田心媛(たぎりひめ)の「田心を縦書きしたものが「思」となったと伝えられております。

かっぱ伝説

そしてこの小倉川にはカッパの伝説がのこされております。
昔 小倉川ではときどき河童があらわれてこの川を渡ろうとする旅人たちを困らせていました

ある日 西方城のお侍さんが愛馬で川を渡ろうとすると河童が躍りでてきていたずらをしました。
お侍さんがすばやくこの河童を捕まえてとどめを刺そうしたところ
河童は「ごめんなさい。命だけは助けてほしい」と 涙をうかべ訴えました。
するとお侍さんは「俺は小倉というもだ 今後 川を渡る者におぐらの名を聞いたら 決していたずらをするな いたずらをすると容赦しないぞ」
言って許してやりました。

その後から、旅人たちは「俺は小倉だ」「俺は小倉だ」 と言いながら川を渡るようになりまして、河童にいたずらされることがなくなりました。
この川が小倉川と呼ばれるようになった由来でもある様です。

鹿沼市(かぬまし)①

先ほどの小倉川より鹿沼市に入って参りました。
鹿沼市は栃木県の中央に位置しております。
サツキ、鹿沼土の産地で有名です。

鹿沼秋まつり

通称「鹿沼秋祭り」と呼ばれる鹿沼今宮神社祭の屋台行事(かぬまいまみやじんじゃさいのやたいぎょうじ)は今宮神社の例大祭に行われるお祭りで、華麗な彫刻を施した囃子屋台(はやしやたい)が町を練り歩きその全国的にみても貴重な行事であるとして、平成15年(2003年)2月20日に国の重要無形民俗文化財に指定されました。
さらに平成28年(2016)12月1日には、ユネスコの無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」33件のうちの1つとしても登録されました。

千手山公園(せんじゅやまこうえん)

昭和23年に鹿沼市市制施行記念事業として整備された公園です。
園内には約300本の桜と1000本を超えるツツジが植えられており見頃時期に頂上からみるとピンクの絨毯のようでとても美しいそうです
また園内には観覧車、おとぎ電車、ジェットスター、自動木馬等の児童遊園施設があり、家族連れで楽しめる公園です

古峯神社(ふるみねじんじゃ)

ヤマトタケルを祭神とする神社が鹿沼市にございます。
歴史
創建年をはっきりと記した書物は残されておらず日光を開山した勝道上人が男体山登山の前に
この神社で3年間修業をしたとされており
「日光発祥の地」とも呼ばれております。
天狗
古峰神社は「天狗の社」としても知られ天狗が神の使いとされてきました。天狗の宿
宿泊をする事もできまして心を休めて神様に包まれて眠るありがたい睡眠を賜る事が出来ます。

壬生町(みぶまち)

栃木県のかんぴょう発祥地、壬生町が鹿沼市の東側お隣にございます。
こちらは県内で最も早く開かれた所とされておりまして多くの古墳の存在がその証明になっています。

歴史

室町時代には壬生藩、壬生城の城下町として
江戸時代には日光街道の宿場町として栄えました。

おもちゃのまち

おもちゃ工場が多く集まった工業団地がございまして「おもちゃのまち」という町名が存在します。おもちゃのまち一丁目からおもちゃのまち五丁目までありまして
宇都宮線にも「おもちゃのまち駅」がございます。
ワクワクする地名ですよね。

かんぴょう

さてここ栃木県では「かんぴょう」の生産が大変盛んですが
このかんぴょうについてどれくらいご存じでしょうか。
やはりぱっと思いつくのは海苔巻きの具でしょうか。
おでんの餅巾着でも使われたりしていますね。

原料

何で出来ているかというと、バスケットボールをもっと大きくしたような朝顔の実を薄くむいて干したものです。

歴史

古くは250年以上昔、壬生城の城主鳥居忠秀(とりいただひで)というお殿様が就任した際に
この町にこれといった産物が無く、何か産物を作ろうとなった時に忠秀氏が元々いた近江の国がかんぴょうの産地だったという事でこちらの農民に夕顔の栽培、かんぴょうづくりを指示したことがきっかけだそうです。

栃木のかんぴょう

全国の90%が栃木県産で、中でも壬生町、宇都宮市で盛んです。

東武日光線

下を東武日光線が走っております。
東武日光線は東京都浅草と日光を結ぶ列車です。
東武伊勢崎線の東武動物公園駅で分岐し日光駅に至ります。

さらにこの先今市の辺りで東武鬼怒川線に分岐しまして北関東有数の大温泉、鬼怒川温泉郷へ訪れる事も出来ます。

例幣使街道 (れいへいしかいどう)

下を国道293号線が走っております。
293号鹿沼市外少しの位置に日光例幣使街道を使用した部分がございます。

日光例幣使街道は元和3(1617)年、日光に徳川家康の霊柩が改葬され
その後正保3(1646)年から毎年京都から日光東照宮へ勅使(ちょくし)が通うようになりました。
その勅使を例幣使と呼ぶのですが例幣使が通る道という事で例幣使街道と呼ぶようになりました。
有名な脇街道の一つです。
かつての宿場町の辺りは今も黒壁や古い町並みが残っているところが多いです

黒川(くろかわ)

こちらで渡ります川は「黒川」といいます。
こちらの川の源流は日光市内の鳴虫山(なきむしやま)です。
鹿沼市の中心を流れまして壬生町で小倉川に注ぎます

上流ではヤマメやイワナが生息します。
板荷地区にはその清流をいかした「せせらぎプール」がございます。

泣き相撲(生子神社(いきこじんじゃ))

黒川少し上流5㎞程の所に先ほどの東武線「籾山(もみやま)駅」がございます。
そこに「籾山生子神社」という古い歴史のある神社がございます。
ここでは「泣き相撲」という行事が行われる事で知られます。

泣き相撲

まわしを付けた男性が1~2歳の赤ちゃんを抱いて土俵に上がり、行事の掛け声でそれぞれ抱き上げて「ヨイショ、ヨイショ」と掛け声をかけ最初に泣き出した赤ちゃんの勝ち!というルールです。
「泣く子は育つ」ということわざにちなんだもので、赤ちゃんの無病息災を祈る行事で毎年9月に行われます。
国選択無形民俗文化財に指定されました。

祭神

ニニギノミコト

JR日光線

JR東日本旅客鉄道日光線をまたぎます。
日光線は宇都宮駅から日光駅を結ぶ約40㎞の路線です
明治時代に開国になり海外のお客様が日光に訪れる事が多かった為明治23(1890)年に開業しました。
開業してすぐにオーストリア皇室が乗車したそうです。
この当時の鉄道は産業発展のため生活路線の為の建設がほとんどでしたので観光路線としての建設は大変珍しいものでございました。

JR日光駅

現在の建物は大正10年に作られた
ネオルネッサンス建築様式です
設計は 当時 鉄道技手だった赤石虎雄(あかいしとらお) 氏

明治23年 東京ー日光間が開通しその終着駅となります。
その頃は東京からここまで約5時間かかっていたとか。
今は2時間15分ほどで到着いたします。
初代の駅は平屋建てでした。
当時40軒を超える外国人別荘がございまして
一等車利用者用の待合室「ホワイトルーム」がありまして今はギャラリーになっているので見学する事が出来ます。
多くの皇族が休憩された豪華な貴賓室が正面向かって左にございます。

日本で一番高い駅弁!🍱

日本で最も高い駅弁と言われる駅弁が販売されております。
その金額15万円!!
お弁当箱が日光彫で出来ているそうです。

大谷PA  

トイレ 情報

男性:大6(和式1・洋式5)・小18
オストメイト対応設備が設置されている[3]。
女性:24(和式10・洋式14)
オストメイト対応設備が設置されている[3]。
同伴の男児用2
身障者用:1

大谷資料館(おおやしりょうかん)

大谷PAを過ぎまして近くに大谷資料館がございます。

大谷石

大谷石はこの辺りで採掘される石材で
火に強く、柔らかくて、軽く加工がしやすいのが特徴で古くから外壁や土蔵などに使用されてきました。
旧帝国ホテルでも使用されました。
宇都宮駅駅前の「餃子の像」も大谷石製でございます。

採石場

こちらは大規模は採石場を博物館にしました。
地下30mにも及び一般には目に触れる事のない「未知なる空間」と呼ばれた地下採掘場跡は手堀り時代のツルハシのあとが残るリアルな岩肌で
ここでしか見る事の出来ない地下の巨大建造物を思わせる景観はまさに異空間。圧巻です💎
一般展示に留まらずその内装を活かしコンサートや映画会、観劇、美術展、ダンスパフォーマンスなど多くのイベントが行われ
また映画、テレビドラマ、テレビCM、プロモーションビデオの撮影も行われ有名になりました。

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