ピンセットのこと
今回は道具のお話です。
苔テラリウムを作る上で必須なのが、ピンセットです。
これまでいろんなピンセットを試してきました。
30種類くらい試したと思いますし、実際に用途に応じて10種類近くは使い分けながら日常的に使っています。ですが10種類用意しろ、というのは酷ですし必要もないので、その中でも使いやすく、かつお高すぎないピンセットを販売しています。
細いタイプと太いタイプ、です。
さて、この二つをどう使い分けるか、ですが、まずピンセットの先端を見てみましょう。
細いタイプは左、太いタイプは右です。
細いタイプは先端が尖っていますので、苔を一本、あるいは少量ずつ植えるのに向いています。テラリウムを本格的に作る時は、一本単位の微調整をするので、こちらでないとできない仕事が多いです。私は作業の多くをこちらでやっています。
太いタイプは、先端が太いので、ある程度束ねて植える時に便利です。束ねて植えやすい苔と植えにくい苔がありますが、タマゴケやヒノキゴケなど、ある程度束ねて植えた方がやりやすい苔は、こちらの方が楽だと思います。あまり細かいところまでは拘らない、初心者向きにはこちらの方が扱いやすいかなと思います。
このピンセットの何が良いかというと、写真をみるとわかるのですが、先端から基部にかけて、太さがあまり変わらないのですよね。普通ピンセットって、基部にいくにつれてどんどん太くなる作りになっているんです。太くならないと、土に深く挿しても、土を乱しにくいんです。土を乱さない、というのは結構大事で、太いピンセットより細いピンセットの方が繊細な作業ができるのも、やはり土を乱さない、周りの苔を乱さない、小さな場所にピンポイントでアクセスできるからです。そういう点で、慣れてくると細い方が楽なんですね。
ちなみにクローズドテラリウムセットは苔の植え付けやすさも踏まえて初心者向けに設計しているので、初めてこちらを作るのに使うためには、太いタイプのピンセットが良いでしょう。
ピンセットもセットになっている【ツール+】バージョンもありますが、付属のピンセットは簡易的なものなので、今後もっといろいろ作っていきたいと言う方は、ピンセットを別に購入された方がよいかもしれませんね。
まとめると
細いタイプ
・苔を1本〜数本単位で植えるときに使う
・扱いはちょっと難しめ
・繊細な作業はこちらでないと難しい
・ピンセット使いに慣れると、こちらの方が汎用性が高い。
太いタイプ
・苔を束ねて植える時に使う
・はじめてでも比較的扱いやすい
・繊細な作業には向かない(でも一般に売られてる太めのピンセットよりは土を乱しにくいので比較的、繊細な作業もしやすい)