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お別れの、おいしいティーソーダ


ファミマで売ってる「シャルドネ香るティーソーダ」。
紅茶感は控えめだけど香りがよくて、甘みも控えめで、炭酸も微炭酸で、すっきりぶどう。
晴れた夏のドライブに最高。


最近、大切な人との関係を一区切りした。
小さいようで大きな生活の変化だった。


離婚を経験して以降、誰かとの関係が始まった瞬間に終わりを考えるようになった。
職場で尊敬する人も、プライベートで話すようになった人も、「この人といつまでこうして会えるのか」「どんな風に会えなくなるのか」を考える。
きっと、そうやって無常を自分に言い聞かせ、いつか受けるショックをやわらげている。自分の心を守っているんだなと思う。


人は人につい期待してしまう。
「こうあってほしい」「こんなことは言ってほしくない」「こんな関係でありたい」「ずっと続けてほしい」
自分には「こうなりたい」「こう見られたい」「変わりたい」「ずっとこのままでいたい」
期待は原動力にもなるけれど、変に歪むと暴力性を持って依存になる。
「大切」と「依存」は紙一重だ。
本当に自分や相手のことを想うのならきっと、常に変わりゆく思い通りにならないことをしみじみと受け入れていくのが人生なんだろう。


何の話だ。
ファミマのティーソーダを飲みながら車を走らせる。

最後の日、大切な人を助手席に乗せてドライブをした。たまたま買ったティーソーダがおいしかった。なんてことない話をしながら、お互い何も変わらずこの関係がいつまでも続いていくような気がした。
あの日のおいしさを脳内で追いかけているから、特別に思うのかもしれない。そう思って今日1人で買って飲んでみたけど、やっぱりティーソーダはおいしかった。


帰ったら、朝に干したふとんを入れよう。洗濯物を畳もう。靴を洗おう。爪を切ろう。接骨院の予約をしよう。

そして、生活は続く。

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