正義で裁かれた。

自粛開けて彼女と久しぶりにデート

給付金の10万円も入ったし、夜は美味しい和食料理屋に行き、3ヶ月記念日を祝おう。

そう思って予約した店は大大大正解だった。

お酒も美味しいし、何より刺身が旨い。

そして、酔いが回り、二人ともいい感じになってきた。

正直この自粛の間、まともに会ってない俺達は、重なりあうことを求めていたのだろう。

「そろそろ、帰ろうか。今日は俺んちでいい?」

いつもなら、「遠いし、汚いからやだよー。」という彼女が珍しくすぐに頷いた。

俺達は、駅へ向かう。

今日は日曜日、電車のホームには、いろんな人がいた。

飲み会終わりの酔っぱらいおじさん。
今日も仕事だろうか、、疲れた顔の会社員。
夏休みを謳歌し、騒ぐ学生(に見える若者)。

この人たちみんなそれぞれに物語があるだろう。

今日はどんな一日だったんだろう。

そんなことを思いながら電車を待っていると

「イヤ!!!なに!!」

彼女が叫んでいる。

疲れた顔のサラリーマンが、彼女に覆い被さり、襲いかかっていた。

突然のことに俺は頭が混乱したが、ほぼ反射神経的にとっさにそいつを引き剥がし、

胸ぐらを掴んで投げ飛ばした。

そのまま、ホームに男が落ちたと思った瞬間

電車が通過してしまいました。

-終-

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