見出し画像

【日記】仕事をする理想の自分と、等身大の自分

30歳を目前に控えると、人は何かと「このままで良いのか」と考える生き物のようだ。結婚をして、子どもはいない自分にとって、どうしてもその考えの根底には仕事がある。

周り、特に大学時代の同級生は独身が多いせいか、仕事に邁進している友人が多い。友人と言っても、定期的に会いに行く子もいれば、大学卒業以来一度も会わず、SNSだけで近況を知る子もいるが。

そんな彼、彼女らが、今年に入って続々と海外駐在に行き始めた。知っているだけでも3人。なぜかみんな東南アジアである。新卒で入社した会社ならみんな8年目。そろそろ中堅世代なのだろう。

仲の良い子が駐在に行くと知った時は最後に県外まで会いに行った。彼女は今やっている仕事の内容を楽しそうに話してくれ、上司には「お前ならどこでもやっていける」と言われたそうだ。うん、私もそう思うと言った。カッコいい、素敵だと思った。

そんな中、私も初めての海外出張に行かせてもらう機会を得て、先日上司の連れ添いのような形で東南アジアに行った。上司に冗談で、「半年〜1年、体験なような形で行くのもいいんじゃない?」と言われた。ここに住んだらどんな生活をすることになるか考えてみた。

仕事に関しては、言語の壁はあるものの内容としては本当に勉強になると思う。少しは英語も喋れるようになるだろう。ただ生活面では、住むことになるだろう地域は1人で出歩けるような街ではない。ほとんど会社と自宅の往復になるだろう。そして、夫と離れて何日も過ごせるだろうか。今でも嫌なことがあったら慰めてもらっているのに。

「海外駐在」という言葉は、私にとって魔物だ。カッコいい、私にもできるかもしれない、と「理想の自分」を投影させてしまう。でも私は、「カッコいい」と思って飛び込んだ法人営業の世界も、周りの期待に応えたくて必死に弱い自分を内側に押し込めて、「理想の自分」のために毎晩泣きながら働いていた。そうして、半年であっというまに、ストレスと疲労で病に倒れてしまった。

人には向き不向きがある。私の代わりはいくらだっている。そうやって自分を一番に労わろうとその時に決心した。それなのに、「このままでいいのか」という考えが私を追い詰める。海外に行ったら、何か変わるのではないかと。そして、今複雑に絡み合っている業務から逃れることができる‥周りから、社内で唯一女性で駐在する稀有な存在になれる‥と。

私は承認欲求が強いが故に、永遠にこの考え方から逃れられない。それが一番自分を苦しめることになるのはわかっているのに。そして周りも、なぜか私に期待してくれる。すぐに折れてしまう人間とも気づかずに。仕事がそんなに好きではないとは知らずに。

今、自分が何を大切にしたいか?将来、どうして行きたいか?30歳は、これをひたすら考える歳になりそうだ。

とりあえず、月1で旅行に行きたい(あと飛行機に乗りたい)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?