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「co-ba ebisu」で、みんなと働き方の希望を編みなおしたい。

私たちの生き方は、コロナ以前と以後とでは大きく変わってくる--。

どんな変化かはまだ見通せませんが、少なくともそんな予感は、多くの方が持っているはず。

そしてそんな予感にちょっと不安をいだきます。「僕どうなっちゃうんだろ」と。

ただ、そうした転機というものは、そもそも僕らが人生を歩んでいく上でなんども経験するものなんですね。

そのことを、鷲田清一さんは「希望の編みなおし」という言葉で説明しました。

希望のない人生というのはたぶんありえない。そして希望には、遂げるか、潰えるかの、二者択一しかないのではない。

希望には、編みなおすという途もある。というか、たえずじぶんの希望を編みなおし、気を取りなおして、別の途をさぐってゆくのが人生というものなのだろう。

『だれのための仕事 労働vs余暇を超えて』 鷲田清一.(Japanese Edition) (Kindle の位置No.2017-2020). Kindle 版.

阪神淡路大震災がボランティアという働き方がひろがるきっかけとなったように、東日本大震災が家族やパートナーとの時間をそこなわない働き方がひろがるきっかけになったように。

あと何年後かに振り返ったとき、新型コロナウイルス感染症の世界的流行という出来事は、僕らが「働き方の希望を編みなおす」きっかけになった、と言われるようになっているんじゃないか、というかそうしたいな、と思うわけです。

それも、ひとりではなくみんなで「働き方の希望を編みなおし」ができたら、不安も軽くなるし、たのしそうじゃないですか?

そんな「みんなで働き方の希望の編みなおしをする」仲間を、シェアードワークプレイス「co-ba ebisu」でつくっていくことにしました。


コミュニティ・グローサーって?


前置きが長くなりましたが、この度シェアードワークプレイス「co-ba ebisu」のコミュニティ・グローサーに任命していただきました。

くわしくはこちらのnoteから。


コミュニティ・グローサーについては、次のようにまとめられています。

Community Growth Member 制度とは
2020年3月31日(火)より「Community Growth Member 制度」(コミュニティグロースメンバー制度)をco-ba ebisuにて実施します。本取り組みは、独自のプロフェッショナルな得意領域の知見や経験を持つco-ba ebisu認定の期間限定メンバー(グローサー)が、自身のアイデアやスキルを生かした実証実験を行い、co-ba ebisuのコミュニティを活性化する制度です。今まで以上に入居メンバー間のシナジーを生み出し、co-ba ebisuのコミュニティを活性化することで、所属や職種、雇用形態の垣根を超えた新しい働き方の実現を目指します。
(引用:今だからこそ「働き方解放区」宣言。 Community Growth Member 制度発足に寄せて|co-ba ebisu|note


要するに、「co-ba ebisu」のコンセプトである「働き方の解放」に向けて、自身のスキルや知見を活かしてコミュニティを活性化していく人、というふうに僕は(勝手に)理解しています。

僕は「生き方編集者」として、キャリアコンサルティングやカウンセリングのスキルを活かして「みんなで働き方の希望の編みなおし」をする、「co-ba ebisu」のコンセプトに沿って言えば「みんなで働き方を解放しあう」コミュニティをつくっていこう、と思っています。


なぜやるのか


なぜそんなことをするのか、といえば、「ひとりじゃ希望は編みなおせねえ!」ってことを、僕は10年かけて学んだからです。(10年…学ぶの遅いぴえん)

以前「履歴書の空白期」についてnoteに書きましたが、僕は20歳をちょっとすぎたころまで、人と接することが極端に苦手で、大学3年のとき「社会不安障害」と診断され、ニートになり、「暴露療法」という不安や恐怖感を引き起こす場所や場面にあえて直面することで不安や恐怖感に徐々に慣れていく方法でだんだん克服していった……という経験がありまして。

そんな経験を経て、無事働けるようになりました。めでたしめでたし。

……とはならないわけで。

そのあとも30歳になるくらいまで、ずっとそうした自分の「弱さ」のようなものに後ろめたさを感じていて。「あいつやあの人みたいには生きれない。いったい自分はどう生きていけばいいんだ…」みたいなことをぐるぐる考えていたのです。

感覚としては「水中で、どっちが上か下かわからずにずっともがいてる感じ」。東大の大学院を出て、仕事もそこそこ成果を出していたので、ハタからみたら「楽しくやってるねえ山中君」って見えてたと思うけど、じっさいくるしかった。

それが、30歳になって、水中からざばっと抜け出た感覚があったんです。「プハー!息できるー!」みたいな。

それはなぜかといえば、悩みを一緒に悩み、希望を一緒に望んでくれる仲間ができたからでした。

僕は生来ひとりでぐるぐる悩む性格で、あんまりそのことを外には出さなかったんですが、「そういうウダウダ悩んでるところがいいじゃん!」って言ってくれたり。

さっき書いたみたいな「弱さ」もひっくるめて受け止めてくれたうえで、一緒にどんなたのしい人生歩んでいこうか、と考えることができる仲間ができた。そしたら、視界がパーッひらけたんです。「あ、俺生きてけるわ」と。

20歳から30歳までの10年間、僕は「いかに生きるか」「いかに働くか」についてひとりでめちゃくちゃ考えてきた。自分の「弱さ」となんとか折り合いをつけて、希望の編みなおしをしようと。

でも、いくら考えてもどうにも光明は見えなかったんです。「ひとりじゃ希望は編みなおせねえ!」というのは、そういうこと。


あとになって、「当事者研究」というものがあると知りました。北海道浦河町にあるべてるの家と浦河赤十字病院精神科ではじまった、精神障害を持つ当事者自身が、“困りごと”を周囲と一緒に研究し語り合う取り組みです。

あとは、フィンランドで始まった「オープンダイアローグ」という取り組みもあります。こちらも精神医療の現場で、患者と医療者、ときには家族などの関係者も加わり、対話を行っていくもので、導入した地域では入院期間の短縮や再発率の低下が報告されているそう。

「当事者研究」も、「オープンダイアローグ」も、「ひとりではできなかった希望の編みなおしを、他者との対話をとおして実現していく」取り組みなのだと思います。そして、その関係性によって人は安心感であったり、困難なことに挑戦する勇気を得る。これは精神病患者にかぎらず、誰もにあてはまることだと思います。

とくに「働き方の解放」--会社という枠から飛び出したい、新たに事業を始めたい、夫婦で働きたい、移住したいetc--をしたいという方は、その行動を起こして一歩一歩あゆみつづけるなかで、悩みや希望を安心して話せる関係性があったら安心感や勇気を得ることができるはず。

そんな思いで、「なにか新しい一歩を踏み出す人同士が、おたがいの困りごとややりたいとを一緒に研究し合える関係性をつくれないかな」と考えていたら、ご縁をいただいて「co-ba ebisu」でそれをつくらせていただくことになりました。co-ba の皆さんには本当に感謝です…!


どうやるのか


じゃあ具体的になにするのか、といえば、まだ明確には決まっていません(笑)。言い訳だけど、コロナの影響もあってアクセル全開!という訳にもいかないのが現状で。

が、主に二つあると思っています。

(1)働き方解放部(仮)
(2)キャリアカウンセリング

かなと。

「働き方解放部(仮)」は、このnoteで紹介したような「なにか新しい一歩を踏み出す人同士が、おたがいの困りごとややりたいとを一緒に研究し合える関係性」を持つ仲間。キャリアの当事者研究をする仲間、と言ってもいいかもしれません。

「co-ba ebisu」の入居者かそうでないかに関わらず、なにか新しい働き方を始めたい、という方が定期的に集まって、それぞれの困りごとややりたいことについて話す機会を作りたいと思っています。

まずは少人数から始めて(最初はzoomかも?)、様子をみつつどのように展開していくか考えたいなと思っています。

もう一つは、キャリアカウンセリング。

これはすでに個人でやっていることではありますが、社内でカウンセリングを受ける制度がある大企業の社員に比べて、フリーランスや個人事業主、ベンチャーの社員などはなかなかキャリアの相談をする機会がないなと感じていて。

そこで、コワーキングスペース(co-ba的にいえばシェアードワークプレイス)にキャリアカウンセラーがいることって、すごく意義があるのでは、と思っているので、「シェアードワークプレイスにいるキャリアカウンセラー」として、入居者の方の悩みに寄り添う存在になれたらなと。

たとえば「キャリアの棚卸し」とか「価値観の言語化」とか「悩みの整理」とか、いろんな角度からキャリアに寄り添えたらと思っています。


働き方の解放を、一緒に。


そういえば、僕の今年のテーマは「解放」なのです。年末に岡本太郎の『自分の中に毒を持て』を読み返して、うわー自分枠におさまってるな、と。

「解放」は、それまでの価値観や慣れ親しんだ環境に別れを告げることで、不安やおそれが伴います。だからこそ、誰かと一緒にとりくんでいくことが必要なんじゃないかな。

「自分を解放したい!」という方がいたら、ぜひ一緒に、一歩を踏み出してみませんか? まずはco-ba ebisuに遊びに来て、「こんなふうに解放されたいなあ」なんて、ゆるゆる話を聴かせてください。co-ba ebisuでお待ちしています。
















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