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夫婦やパートナー同士で話し合いたい、12の大事な価値観。「プレマリッジセッション」のすすめ

家族やパートナーシップについて探究していて、つくづく「結婚やお付き合いをはじめる前かはじめるときに、お互いの価値観をすり合わせておくこと、めっちゃ大事!」と感じてる。

気持ちが盛り上がってるときに「ねぇねぇ、どれくらい貯蓄ある?」とか聞くの、野暮!デリカシーない!と思うかもしれない。

たしかにそうだ。そのタイミングで聞くべきこと、聞くべきでないことはある。けれど、段階的にしろお金や性のこと、子どもに対する価値観について話し合うことは、結果的に長く安定した関係を築くことにつながるんじゃないだろうか。

欧米では「結婚前セッション(プレマリッジセッション)」というものが、日本よりも一般的らしい。結婚前に、(ときにはカウンセラーなどの専門家も入れて)お互いの価値観について話し合う、ということ。

「結婚前セッション(プレマリッジセッション)」という名称ではあるものの、いまどき「ながいパートナーシップはむすびたいけど、結婚はしなくてもいい」っていう人もいるし、結婚だけに限定しなくてもいいと思う。それに、カウンセリングを受けるとなるとハードルが高いので、まずは二人だけで話し合うのもいい。

「この人と長く一緒にいたいなぁ」とか、「人生をともに歩んでいきたいなぁ」という人ができたら、つまりパートナーと呼べるような人ができたら、大事な価値観について話し合う機会を持つこと。これが大事なんだろうなと。

調べていると、「Premarital Counseling Questions You MUST Ask Before Getting Married」という英語のサイトに「結婚前セッション(プレマリッジセッション)」で確認すべき項目が紹介されていたので、日本語訳してみた。パートナーと話す際の参考にしてみてほしい。(誤訳があったら教えてください!)

1. 結婚の誓いの意味
A. あなたにとって結婚は何を意味しますか?
B. あなたの人生で出会って結婚する可能性のあるすべての人のうち、なぜあなたのパートナーを選んだのですか?
C. 最初にパートナーに惹かれたのはどんな部分ですか?また、パートナーがあなたをどんな成長に導いてくれると思いますか?

2. あなたの生涯にわたる目標
A. あなたのキャリアに関して、近い将来および遠い将来、何を達成したいと考えていますか?
B. あなたは自分のコミュニティをパートナーと共有したいですか?それとも別々にしたいですか?
C. 死後に何かを残したいと思いますか?(相続や贈与をしたいですか?)

3. お互いの期待
A. 楽しいとき、悲しいとき、病気のとき、失業したときの精神的なサポートについて、あなたはパートナーに何を期待しますか?
B. お互いの近況を知ったり楽しんだりするために、ふたりきりの夜を一晩確保しませんか?
C. 家の大きさはどれくらいがいいですか?現在や将来、どのような地域に住みたいと考えていますか?
D. お互いに、相手がどれくらいの一人の時間を必要としているか知っていますか?
E. あなたのパートナーはあなたと一緒に、あるいは別々に、友達とどれくらいの時間を過ごす必要がありますか?
F. 仕事にどれくらいの時間を割くのがいいか、お互いに同意していますか?
G. お互いに家族を経済的にサポートすることを期待していますか?その期待は、子どもができたら変わりますか?
H. それぞれの収入の差に満足していますか?
I. どちらか、またはお互いがキャリアの中年段階に達し、人生のいくつかの側面を変える必要がある場合、どのように対応しますか?

4. 生活環境
A. 一緒に暮らす生活をどのようなものにするつもりですか?
B. 子供が生まれた後はどこに住む予定ですか?
C.新しいキャリアや仕事が生じた時、引っ越すかどうかをどのように見極めますか?
D. 同じ家や地域に長く住みたいですか?
E. 両親が今、あるいは年をとったとき、近くにいる必要がありますか?

5. 子供
A. いつ子供が欲しいですか?
B. 子どもたちの年齢はどのくらい離れてほしいと思いますか?
C. 中絶は受け入れられますか?
D. あなたの両親は子育てについてどのような哲学を持っていましたか?あなたはそれに同意しますか?それとも反対しますか?
E. あなた方はそれぞれ、子供の価値観をどのように形成するつもりですか?
F. どのようなしつけが適切であり、どのようなしつけが適切でないでしょうか。
G. おもちゃや洋服などに費やすお金について、どのように考えていますか?

6. お金
A. 個別の当座預金口座、共同当座預金口座、あるいはその両方を持ちますか?
B. 別々の口座を持っている場合、誰がどの経費を負担することになりますか?
C. どちらが請求や費用を支払いますか?
D. 個人的な財務状況について、常に完全に開示することに同意しますか?
E. お金の使い方に関する意見の相違は、どのように解決しますか?
F. 結婚前にどちらかのが負った借金はありますか?(大学や大学院のローン、クレジットカードの借金など)
G. 快適に過ごすために、各自がどれくらいのお金を持っている必要がありますか?
H. 家を得るための貯蓄計画はありますか?
I. 余裕があれば家を貸し出すつもりはありますか?
J. クレジットカードや住宅ローンの負債はどのくらいまで許容しますか?
K. 両親に経済的な援助が必要な場合はサポートしますか?
L. 子供たちを私立の学校に通わせる予定はありますか?
M. 子供たちの大学教育はどのように計画をしていますか?
N. 退職後の貯蓄はいつから始めたいと考えていますか?
O. ファイナンシャルプランナーを利用しますか?
P. どちらが税金を納めますか?

7. 両親と義理の両親
A. それぞれが親とどれくらいの時間を過ごす必要がありますか?またパートナーにはどのくらいの時間を自分の親と一緒に過ごしてもらうことを期待していますか?
B. 休暇はどのように過ごす予定ですか?
C. それぞれの親は、休暇中にどのように過ごすことを期待していますか?そしてあなたはその期待にどう応えますか?
D. 親があなたにストレスをかけているとき、あなたはパートナーにどのようなサポートを期待しますか?
E. 二人の関係の問題について、パートナーがその親に話しても大丈夫ですか?
F. 子供たちには自分たちの親とどのような関係を築くことを期待しますか?
G. 親に自分たちと一緒に住んでもらいたいと思いますか?

8. 性別役割に対する期待
A. 家族の中で誰が何をするかについて、あなたの両親はどんなモデルを示しましたか?
B. それは公平だと感じましたか?それとも違和感を感じましたか?
C. それぞれ、性別とは無関係かもしれない好みがありますか?
D. 家庭や庭のメンテナンスにはどのように対処しますか? これらの責任をどのように分担するでしょうか。または誰かを雇用しますか?
E. 子供がいる場合、二人とも働くつもりですか?
F. 子供たちが病気になったとき、誰が家で一緒に過ごすかをどのように決めますか?

9. 性的な話題
A. セックスはどれくらいの頻度でしますか?
B. 性的嗜好の違いがあったら、どのように解決するつもりですか?
C. 性的欲求や頻度の違いがあったら、歩み寄ることができますか?
D. セックスに関して、絶対にできないということはありますか?
E. セックス中意外に、性に関する心配事について話し合えますか?

10. 激しい対立をどのように解決するか
A. 親は家族内でのケンカにどのように対処していましたか?そこから何か学びましたか?
B.パートナーが焦っているときに、もう一方が落ち着いていられる方法はありますか?
C. 問題解決の時に、どちらかが落ち着く時間を作ることはできますか?
D. 大きな喧嘩をしてしまったとき、最終的にお互い許しあうための合図はありますか?

11. 精神的な生活
A. それぞれにとって、スピリチュアリティとはどのような意味を持ちますか?
B. 自分の精神的なコミュニティ(宗教など)に、相手にどのような参加を期待していますか?
C. あなたにとって何か意味がある宗教的な価値観を、どのように共有しますか?
D. 子供たちには礼拝や宗教教育に参加することを期待しますか?
E. 子供たちは洗礼などの儀式を受けることになりますか?

12. 婚外関係/情事に関する合意
A. 結婚外の男女関係はありえないと思いますか?
B. 他の誰かに心惹かれることは不倫と同じだと考えますか?
C. 魅力を感じている人のことをパートナーに話しますか?(そうすることで、あなたとパートナーとの絆を築くことができるからです)
D. パートナーとの関係について、性的指向の対象となる人(セラピストや聖職者を除く)には決して話さないと誓いますか?(問題を相談すると、深い関係に発展する可能性があるので)

「Premarital Counseling Questions You MUST Ask Before Getting Married」をもとに翻訳


いかがでしょう。たしかに、これらの内容を話せておくと、その後の関係で「こんなはずじゃなかった!」とならなそうだ。

ただ、「え、こんなことも話すの!?」ということもあると思う。特に性のこととか、スピリチュアリティのこととか。ただ、それらに関係するすれ違いがお別れの原因になる、というのもよく聞く話。勇気はいるし、簡単ではないと思うけれど、どこかのタイミングで話し合っておけるとよさそうだ。

親密であればあるほど、お互いの大事な価値観に触れる話はしづらい、というのも、わかる。ふたりだけではむずかしければ、カウンセラーなどの専門家を頼ってみてもいい。僕も以前、パートナーと一緒にシステムコーチのコーチングを受けて、「え、そんなこと思ってたの!?」という、パートナーに対する思わぬ気づきがありました。

この記事が、みなさんのパートナーとのいい関係づくりに繋がったら嬉しいです。(僕も頑張ります!)


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