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新卒社員を早期に活躍させるためのマネジメント ~早期のキャリア支援と個別対応の重要性~

 労働人口の減少が加速する中、若手人材の確保は、多くの企業にとって共通の課題となっています。いかにして今の時代の若者の気質を捉えるかは、常に採用担当者の関心事です。新卒一括採用が前提となっている日本の採用市場では長らく、その年の新卒者の傾向を「○○タイプ」などのように名づけたり、世代ごとに、「バブル」「氷河期」「ゆとり」「Z」などと分類して理解しようとしたりしてきました。しかし、これらのタイプ分けは個人の特性・資質や潜在能力を捉えるものでなく、あくまで全体的傾向であり、就職活動時の環境や社会の要請による結果に過ぎません。

 各企業はこうした全体的傾向を踏まえつつも、新卒者一人ひとりとしっかり向き合い、「個」にフォーカスした見極めや対応を行う必要があります。1on1ミーティングやキャリアカウンセリングなどの個別対応を通じて、一人ひとりの価値観や目標をできるだけ早期に把握し、適切なキャリア支援を行うことが重要です。では、多くの新卒社員をマネジメントしながら、同時に、一人ひとりが持つ多様な価値観や志向と向き合うには、どうしたら良いのでしょうか。今回は、新卒者に効果的にアプローチし、早期に定着・活躍してもらうための、マネジメントのポイントを解説します。

 若者を中心に「タイパ」や短期の結果を求める傾向が強い現代において、優秀な人材を確保し、早期活躍と企業の持続的成長を実現するには、本人が早期に自身のキャリアパスをイメージでき、それを着実に実現できるような制度の構築が不可欠です。専門性を身につけるまでのルートをしっかり可視化すると同時に、社員一人ひとりの特性や志向、価値観に合わせたキャリア形成を支援する。それこそがこれからの企業に求められる役割でしょう。

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