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JAZZエッセイ

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JAZZをこよなく愛した色鉛筆画家 今村幸治郎がJAZZについて書き綴った ブログです。
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記事一覧

アート・ファーマーの輝いていた頃、 (JAZZ ESSAY 9)

Farmer's Market /Art Farmer (Prestige 8203) 僕は一体どの位、聴いた事だろう・・・。高校時代から毎日通っていた、明大前のジャズ茶房”マイルス”で実によくかかっていたのだった。このアルバムの他にもアート・ファーマーはよくかかっていた。なにしろ、”クール・ストラッティン”にも参加しているのだから・・このレコードが吹き込まれた1950年代のアート・ファーマーは精力的に活動していて、トランペットの音もとても輝かしい響きがあって,はち切れんばか

●もう一つの国とアーチー・シェップ (JAZZ ESSAY 8)

僕がアーチー・シェップの、いや、このアルバムの名前はコルトレーンだから。 コルトレーンの"New thing at Newport"を聴いた時には、 確かにコルトレーンのグループもいいけれど、アーチー・シェップのグループもとてもいいなと思ったものだった。 冷たい熱さにたいなものが気に入ったのだろうか? その演奏はいのだがなぜか、冷たいものを感じるのだった。 それは、 まるで、 体から血液が流れ出している様な感じとでも言おうか、 体温と同じ温度のものが出ているのに不思議と冷た

●Miles Davis in Consert in 1972 (JAZZ ESSAY 7)

マイルスのコンサートには何回位行っただろうか,その中で最も印象深かったのは、僕にとっての最初のマイルスのコンサートであった,1972年のコンサートとレコードで言うと"アガルタ”と同時代の1975年のコンサートだった。確か,1972年のコンサートはマイルスに、デイブ・リーブマンのソプラノサックスとテナーサックス,それにレジー・ルーカスのギター、マイケル・ヘンダーソンのベース、ピート・コージーのギター、アル・フォスターのドラムス、ムトゥーメのパーカッション、だった。マイルスのコン

●The Miles Davis/Tadd Damelon Quintet in Paris (JAZZ essay 6)

ジャズをいい装置でもって、いい音を聴く事はとても楽しい事だし、その喜びは、装置を持っていない僕でも実によく解ります。では、悪い、または、古い録音はどうでしょう?それはすべて、聴く人のイマジネーションによるのです。この1949年のパリでのインターナショナル・ジャズ・フェスティバルの録音の音は、とてもいい録音とは言えない代物ですが、このレコードを聴いているとまるで、1940年代のラジオから流れて来る、ジャズ・フェスティバルの中継のようで、実に、雰囲気があるのだ。マイルス、タッド・

Jazz at The Massay Hall (JAZZ ESSAY 5)

僕の最も好きなジャズのレコードと言えば、いつも第一にこの、Massay Hallのコンサートのライブ録音を挙げることにしている。確かに、世の中には、沢山のライブの名演があるが、例えば,Miles Davisの最強のライブ、Four and More,や、My funny Valentine,や、John CoitraneのVillageVanguardでの、Eric Dolphyと競演もあるが、あらゆるライブ盤の中でもこの盤に惹かれるのは、やはりそのメンバー達の顔ぶれによる。

Steve Lacy /Disposability1965 (JAZZ ESSAY 4)

先日、Steve Lacyが亡くなったと、朝日新聞で報道されていた.僕は、朝日で報道された事に驚いたが、その記事を見ながら、まるで、カミュの小説のように、何も無かったかのように、『そうか・・・』といって新聞を閉じる自分を見ているような不思議な感覚がした.彼の死はまるで、小説の中の1シーンのようだった。その死が報道された頃、僕は、彼のDisposabilityという、アルバムを手に入れたところだった.それは、1965年、Roma録音で、Albelto RomanoとKent C

⭐︎Lady Day/The complete Billie Holiday on Columbia (JAZZ ESSAY 3)

僕はアメリカ、コロムビアより、ビリー・ホリディーの1933-1944年のすべてのコロムビア録音が、集大成されたCD10枚組が発売されるときいた時、すぐに購入しようと思ったし、とても内容に期待した覚えがある.しかし、どういう訳か、日本では、あまり、ビリ-・ホリディーの人気がないように思えるのは、僕だけだろうか?今まで、スィング・ジャーナルの表紙を飾った事は一度も無いと思うし、こんな素晴らしい企画があっても、あまり話題にならなかった。その全集が発売されると、そのあまりの立派さに僕

JAZZ MENの顔とその時代的考察 (JAZZ ESSAY 2)

Duke EllingtonやLouis Armstrongが生まれたのは1900年ちょうどだから,19世紀の最後の年に2人の巨匠が生まれた事になる。その年はまた,パリのル・オテルの25号室で,オスカー・ワイルドが亡くなっている。時代が変わって行くのを象徴している年であった。今から106年前の事である。そう,JAZZの歴史はまだ,100年あまりなのである。しかしたった100年の間に、JAZZMEN の顔が変化して,いや、進化してしてきている。顔で言うと、ルイ・アームストロング

Ghost of yesterday Billie Holiday へのオマージュ