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ホロライブとAPEX / 自身の価値を外に持たせる致命的なリスク

僕は幾つかのVTUBERまとめサイトを見ているのですが、その中にはアンチ系のスレを中心に纏められているものもあったりします。その中で最近APEXに関するまとめ記事が目立っていたのでAPEX関連の記事になります。
僕自身がAPEXをやっていないという事で、この記事を書くまでに色々なサイトやブログ等で調べつつ、実際のAPEX配信も掻い摘んで見てみましたが知識、経験不足で細かい点で「それは違うよ」という内容も多いかもしれません。
また、記事を書くにあたって下記のダブルスタ丼さんのAPEX記事を参考にしている部分も多いです。特にAPEXの知識については僕の記事では乏しい部分があるのでまずはダブルスタ丼さんの記事を読んでからの方が良いかもしれません。

ホロライブファンの方はこちらの記事の「にじさんじ」部分を「ホロライブ」に置き換えるとイメージしやすいと思います。また、こちらの記事はAPEXが持つ構造的なVTUBERとの組み合わせの悪さにフォーカスしていますので、そのあたりは僕の記事ではそんなに触れずに別の視点から記事を書いていこうと思います。構造的な問題点はダブルスタ丼さんの記事で殆ど網羅されているかと思います。

また、記事自体を検索にかけるとわかるのですが、賛否両論がすごく分かれる反応でした。「よく分かる、自分もそう思う」や「自分がそうなだけで意見の押し付け」など結構意見は割れている感じです。そもそもNOTEでスキが特定カテゴリの記事で1000以上いく事が異常な数値です。僕の記事がスキ15くらいでPVが1500くらいなので10万PV以上はある記事だと思われます。それだけ、そう思う人とそうは思わない人が存在しつつ、多くの人がVTUBERのAPEX配信に思う部分があるのかなと思います。
僕自身はAPEXというゲームのもつ特殊性から自分の推しがAPEX配信をし始めたら少し微妙な心持になるかもしれない、というポジションです。この記事はAPEX配信が嫌われる方の側面についてをメインで書いていきます。


あくまで僕の個人的な印象ですが。
まとめ記事の様々なコメントを見ているとざっくりと以下の理由でAPEXを行う事自体を嫌っている印象が強いです。

1・一緒に絡むAPEXの男性配信者等との関わりが嫌
2・配信が少なくなる、APEXの配信ばかりになる
3・自分の推しや他のホロメンも誘われてやり始めるのが心配

先に結論を書いておくと、
APEXにハマった推しにAPEXを止めてと幾ら声を上げても届かない可能性の方が高いです。


■1:男性配信者との絡みが嫌

ホロライブのコンセプトが”アイドル”なのでにじさんじよりは分かり易い部分ですね。
これはリアルに置き換えるとわかりやすいです。
VTUBERは基本的に美男美女の外見を持っています。女性であれば美少女キャラや美人キャラという感じです。男性であればイケメン好青年やジャニーズ系やホスト系キャラという感じです。
ホロライブは乃木坂やAKBなどの箱型アイドルグループによく形容されます。乃木坂メンバーの〇〇ちゃんが、ジャニーズの特定タレントと同一チームで何かの勝負に参加するという事はまず起きません。それは女性側も男性側もアイドルとしてブランディングしている以上、可能な限り異性の影を匂わせない様にコントロールしているからです。
ファン心理としては表立ってそういうシーンを見たくないという部分を運営が管理マネジメントしています。

APEXでホロメンが絡む男性VTUBERも中の人の実際のルックスはわかりませんが、表に出ているルックスの部分は容姿レベルの高いイケメンキャラです。
あくまで作られたイラストから出来上がったキャラですが、推しているアイドルがイケメンとわちゃわちゃと楽しそうに一緒のゲームをプレイしている様子というのは、嫉妬であったり、置いてけぼりを食っている様な感覚に陥るのはあると思います。
また、僕たちはオンラインゲームがAPEXに限らず男女の仲を深めて、交際に至ったり、果ては結婚に至るという実例を多く見聞きしています。なので人によっては変にその先を勘ぐってしまってストレスに感じるでしょう。


■双方向の関係が一方通行の関係に変わる

こんな感じです。

ダブルスタ丼さんの記事にもありますが、APEXはその特性上なかなかリスナーとコミュニケーションを取りながら配信を行いづらいです。逆に、その特性上リスナーではないプレイヤー同士は積極的にコミュニケーションを取らないといけない特徴があります。
つまり、APEX配信となった瞬間、これまでの双方向コミュニケーションの関係性だった配信が、一方通行の配信に唐突に変化します。

これはある意味テレビでスポーツ選手を応援している構図に近いです。ホロライブの特徴でもあり売りでもある、コミュニケーションを取れるアイドルという特性が唐突に失われて、こちらの声が届かない形に変わります。

ソロであれば誰かとコミュニケーションをとりながらのチームプレイという形ではなくなりますが、いくつかの動画を見た限りではコメントを見ながらという雰囲気ではないように感じました。もちろん真剣に取り組めばという話です。気楽な感じでのプレイならコメントを時々見ながら雑談を織り交ぜての配信というのも問題ないと思います。


話を戻して、男性配信者との絡みが嫌という部分ですがホロライブの運営もアイドルブランディングの方向性の中でAPEXで男性とチームを組ませるという事は基本的にはしていない状況かと思います。

ただこれも運営の匙加減で今後どうなるかはわからないでしょう。

これが直近で湊あくあさん、常闇トワさん、星街すいせいさん、夏色まつりさんが参加するAPEXのVTUBER最協決定戦の参加者一覧です。

大体男女比半々くらいでしょうか。
今回APEXの記事を書いてみようかなと思って色々調べていると何回か「合コン」という言葉の入った記事を見かけました。

合コンと呼ばれる所以は組んだチーム以外にも他チームの人ともコミュニケーションを取ったり様々な交流が発生するからでしょう。
例えば大会終了後に参加者で集まって打ち上げをするといった交流もあるでしょう。

シャン・クレールのPRより
https://machiconplus.net/machicon/  より

イメージとしてはこんな感じでしょうか。
全員が参加するとは思えませんが店舗を貸し切ってオフでの打ち上げは普通に考えてするんじゃないかなと思われます。もちろんそれを表で発言することはないと思います。

その為女性同士のチームだからとはではなく、APEXの大会に参加する事自体に忌避感を覚えるファンが一定数存在するのかなと感じました。推しのアイドルが男性と絡むシーンをイメージする事自体がストレスになるというのはアイドルファンであれば結構よくある話ではあります。


また、先ほどホロライブは男性とチームを組ませるというのも基本的にはと書きましたが、

上記リンクで合コン合コンと言われているCRカップに常闇トワさん、夏色まつりさんは男女混合のチームで出ている様なので、他のホロメンに波及してくる可能性は0ではないでしょう。


■2:配信が少なくなるのが嫌

これは表現が難しいなと思ったのですが、配信が減少する或いはAPEX配信ばかりになりそうで嫌というのがホロライブの場合でしょうか。配信が減少する、APEX配信ばかりになる構造は詳しくは冒頭のダブルスタ丼さんの記事に書いてあるのでそちらを見ていただければと思いますが、少しだけ引用すると

カスタム練習は、配信時間帯と被りやすい20時~0時くらいを目処に開催され、ライバーがこの5日間カスタム練習漬けになってしまう状況をこれまで見てきました。

もちろん断って裏で別の配信をすることは可能でしょう。
ですがこの選択を取ることで、リスナーから、
『練習をサボってる』――。
そう言われるのが判りきっています。
なので実質的な選択肢は練習に参加するか、この時間帯には配信しないかの2択と言えます。

https://note.com/ppoch/n/n9b4fe39bacb4

という感じの様です。

こういうのを知っている人であれば推しのホロメンがAPEXというキーワードを口にするだけで「えっ・・・」というリアクションになってしまうのは何となく理解できます。

ホロライブでAPEXと言えば湊あくさんですが、あくあさんのチャンネルでAPEXを行っている時の枠の感じが以下の様な形なので恐らく優先順位をAPEXに置くとそうなるのでしょう。

1年前の動画一覧ページ

15枠中12枠がAPEXですね。

2月のソロマスターチャレンジ時期の動画一覧

終了までの間はライブと歌枠の2枠を除くとAPEXという感じですね。

もちろんあくあさんのファンの方はAPEXの配信を楽しんでいる方も多く居ると思います。そしてこれはAPEXに限らず、人によってはマイクラの配信が退屈で嫌だという人も居るでしょうしRPGが嫌という人も居るでしょう。要は人それぞれなのですが、APEXの優先順位が高い配信者の配信一覧を見るとAPEXの場合だけ配信がAPEX一色に寄りがちになっているのは間違いないと思います。

僕がVTUBERをリゼ・ヘルエスタさんのMOTHER動画で見始めた頃、同じにじさんじのVTUBERの瀬戸 美夜子さんのチャンネルを登録しました。

今は全く見ていないのですが、見なくなったのは確かにAPEXの配信が理由だったと思います。というのも配信中の登録チャンネルで表示されている時に2度ほどAPEXの配信を見たのですが、全く面白くなかったのと、配信がAPEXばかりだったので自然と全く見なくなった感じです。

APEXはプレイした事がある人と、プレイしたことがない人で見た時の面白さが180度変わるゲームだと思います。
これは将棋や囲碁やチェスに近い感覚です。
例えばプロ棋士の一手も知っている人が見れば「おおぉ~」と楽しめる場面も知らない人からすれば「???」となる感じです。

例えば遠くにいるターゲットにダメージを与えたり、凄い動きをしたり、良いチームプレイをしてもわからない人は全く凄さや楽しさがわからないのがAPEXです。加えてプレイ中は集中している為、基本的にはただプレイを見ているだけという構図になりがちです。

APEXはメイン層が若年層という事もあるので恐らく中年層も多いと思われるホロライブファン層とは相性が良くはないのもあるかもしれません。

こちらのブログ記事の推測では10代~20代ユーザーが7~8割という予測になっています。

そういう意味では僕の様にAPEXの配信は他の配信と比べて面白さに欠けるように感じる人は多いかもしれません。

けれどこの年齢層というのは視聴者の年齢層と違って、ホロメンの年齢層(推測ですが)とはピタリとハマっている様な気もします。18歳~30歳前後の世代にとってはAPEXは魅力的で、面白いゲームで、活躍している人を見ると自身も加わりたい華やかな世界として映っているのではないかと思います。

特に湊あくあさんの活躍はかなり話題にもなりました。ああいった活躍を見て、自身もああなれたら良いなと思ったり等。


■3:自分の推しがAPEX界隈に誘い込まれるのではないか

これは直近で、星街すいせいさんが湊あくあさんからの誘いでAPEX大会に参加する運びとなった事で自分事として感じたホロライブリスナーも多かったかもしれません。

これもダブルスタ丼さんの記事で書かれていました。

プロが住まう世界に身を置き、ストリーマー化していったライバー達にとって、「にじさんじの身内だけで行われる大会」というのは以前のように魅力的な舞台には映らないのかもしれません。
「ARKエクスティンクション編」でも一部のゲームが上手いライバー達の間ではそのような感覚はあったのかと思います。
これがただ「外部を優先する」というだけで終わらなかったケースが発生します。

――そうだ、この素晴らしい環境に他のライバーも招待しよう。

ライバーが外部の文化に傾倒して箱から遠ざかる流れの中で、
外部の文化を箱内に引き入れる事に対して無頓着になっていったのではないだろうか。

https://note.com/ppoch/n/n9b4fe39bacb4#4ff2x


APEXと他のゲームとの大きな違いは以下の3点だと思います。
1:競技的要素が強い
2:継続性が高い
3:依存性が強い

APEXは大会が頻繁に開かれたり、そもそも勝敗を決するという点でスポーツ的というか競技的な要素が強いです。その分大会にや勝負に向けての練習が必要であったりする為優先順位をAPEXに割かなくてはいけないです。優先順位を寄せるという事は他を捨てる事になるのでAPEXをメインで行う配信者の方は動画一覧がAPEXばかりになってしまうのだと思います。

また、APEXは競技人口も多く、人気もあり、運営側も優秀なので人気を維持、向上させながら現在も廃れる事無く来ています。
他のゲームと最も大きく違うのは「終わりがない」という点です。
一般的な配信で行われるゲームにはエンディングであったり、マインクラフトの様にどこかのタイミングで「やり切った」という終わりが来ます。終わりが無いという点でAPEXは既に競技という形に昇華しているかもしれません。他の事で例えるとサッカーや野球やゴルフやマラソンみたいなもので、例えばフットサルにハマった人が日々の空き時間にフットサルの練習をして、大会に向けて自身を磨き上げて試合に臨む。そして大会が終わると結果が出て、また次の大会に向けて練習をして、のループに入ります。
APEXを中心に活動されている方はこの形に最終的に収まりやすい印象です。

人には承認欲求があります。色々な形がありますが、多くの人から褒められる、わかりやすい栄誉や称号というのは人をそこに留めておくのに十分な要素です。これは快楽物質であるドーパミンがどれだけ多く分泌されるかによりますが、それが多ければ多いほど中毒性が高くなりますし、定期的に分泌されるほどより一層定期的にそれを求める様になります。
よく言えば頑張る源やモチベーションで、悪く言えば中毒で抜けられない、等です。

こちらの記事でドーパミンが多く分泌される物事として 

・楽しいことをしているとき
 ・目的を達成したとき
 ・他人に褒められたとき

 ・新しい行動を始めようとするとき
 ・意欲的な、やる気が出た状態になっているとき
 ・好奇心が働いているとき
 ・恋愛感情やときめきを感じているとき
 ・セックスで興奮しているとき
 ・美味しいものを食べているとき

上記の事が挙げられています。
APEXに当てはまりそうなもので言うと太文字にした上の3つでしょうか。
まずゲームとしての完成度が高い為プレイしている事そのものが楽しいというのがあると思います。プラス勝敗を競うという点で勝てばそれは満足感にもなり、APEXにはわかりやすい称号が段階ごとにわかりやすく用意されています。良いプレイをした時にはチームメイトや配信を見ている人から「凄いね!」「最高!」と褒められたりします。APEXはこれが終わる事なくループします。
上手くなれば褒められる、だからコツコツ時間を割いて練習するのも逆に楽しい、楽しいから優先したい、上手くなった、そしたらもっと褒められるし頼られるからもっと楽しい、だからもっとやろう、という感じで依存性の高いものと同じ構造をAPEXは持っています。

否定するわけではなく、APEXとそれを取り囲む様々なものが綺麗にそうなるように構築されているという感じです。


■やめろと言われてやめれる状態を過ぎている
例えばサッカーにハマって、サッカーの事ばかり考えている子供に親が「サッカーばかりじゃなくて勉強しなさい」と言ってもサッカーを止めるという選択肢を選ぶ子供はほとんどいません。
子供は「なんでそんな事言うんだろう」「サッカーの何が悪いの?」といった感情を覚えます。この記事を目にする僕たちはホロメンだったりにじさんじだったり、VTUBERの配信を見る事にハマっています。それを他の人から「VTUBERの配信見るのやめな」と言われても「はぁ?何でそんな事言われるの?」と思うでしょう。
APEXにハマったVTUBERに「配信に影響出るからやめて」と言っても同じように難しいのかもしれません。

もし推しがAPEXにハマったら、自身もAPEXを受け入れて楽しめる様にするか、離れるか見ないかという形になると思います。これが公然と悪いされているものとかであれば、批判する側の比率が圧倒的多数になるので「そんなに皆が言うならやめようかな・・・」となりますが、APEXは多くの人に認められています。


■それでもホロライブならやめた方がいいと思う

前述した様にAPEXは競技色が強いです。
ホロライブはアイドルであって、選手や競技者ではありません。

突き詰めていくとファンの性質がそもそも異なります。

現状ホロライブの中で、APEX競技者として成功しているのは湊あくさんだけかと思います。競技者としてトップランクに居る間は視聴者もついてきますし下手をすればホロライブとしてのアイドル活動よりも多くの人に見られる結果も出てくる可能性もあると思います。
リスクとしては競技者として活躍できなくなってきた時に、活動者としてのファン離れが一気に進むかもしれないという事です。
スポーツ選手などでも一線で活躍しているうちは年俸も上がりますし、CMが入ったり、ファンもどんどん増えていきますが成績が落ち始めて活躍が微妙になってくると急激に注目度が落ちていきます。

アイドル活動の場合はこういった事は競技者ほど顕著に出ません。
繰り返しになりますがファン層や活動内容がそもそも違う為です。

例えば湊あくあさんのAPEXの活躍をきっかけで付いた視聴者は、APEXで活躍するあくあさんのファンであってあくあさんの歌や雑談やライブなどのアイドル活動よりもAPEXへの関心が強いと思われます。競技者として活動していく上では勝ち続ける等の成果を継続させないといけません。勝っていくほどにレベルの高い勝負になるので、その為にはより一層APEXの腕を上げる為の活動方針にシフトしていったり、腕を落とさない為の恒常的な練習やトレーニング等の時間が必要になります。

もちろん皆が唸る様な成果を上げなくても、APEXメインでの活動をされている方と言うのは多く居ます。上記では、現在の様な配信をすれば数万人の同時接続が発生し、現在の収益性と同等かそれ以上のものを維持するとしたらそういう結果の継続が必要だという前提になっています。
上位クラスに居続ける為に必要なリソースを割きながら既存のアイドル活動を両立させていくという事が難しいのもAPEXの特徴かもしれません。

僕はまだVTUBERの世界について深く広く知るにはまだ時間が足りず、事例が思い浮かばないのですが、記事を読まれた方の中には「そう言えばあの配信者はAPEXを始めてから、配信がAPEXばかりになったな」と思い浮かぶ人が居るかもしれません。


話を”自分の推しが誘い込まれるのではないか”の方へ戻します。

結論から言ってしまえば、誘われてAPEXをやって、その楽しさを知ってハマったとしても、そのまま突き進むのか、ある程度バランスを取りながらやっていくのか、距離を置いて元々の本業を重視するのか、これは本人次第だと思います。
常闇トワさんもAPEXの活動を熱心に行われているイメージがありますが、配信はAPEX一辺倒ではなく色々な配信内容を織り交ぜてバラエティに富むようにされています。これはもしかしたらそういったAPEXに対するファンの声を意識していたり、自身でバランスを取るようにしているのかもしれません。つまりファンの方をきちんと見ている方なのだなというのがわかります。

僕たちも仕事や学校など、生活の中心となる物事を抱えながら、色々な趣味などに時間を使います。僕も過去にオンラインゲームにハマってしまい、毎晩深夜2時3時4時までSKYPEを繋ぎながらゲームをして、2,3時間睡眠を取って仕事に出るという生活を送っていた事があります。半年くらいでしょうか、その時期は仕事の成果を犠牲にしていました。これはいけないと思いつつも楽しさからやめられずにいましたが、先に一緒にやっていたメンバーが抜けていってチームの解散と共にやらなくなりました。

周りにパチスロをずっと続けている知人は居ますでしょうか?
その人に「やめた方がいいよ」と伝えたらやめそうでしょうか?

周りがいくら騒いでも決めるのは本人なので、推しがAPEXにハマっている所に苦言を呈しても効果は期待できないでしょう。ホロライブだと星街すいせいさんが湊あくさんから大会のチームに誘われて、よくホロライブのアンチスレまとめ等で記事に出ますがAPEXの楽しさにハマっている様子です。

これは僕個人の希望ですが、星街すいせいさんからさくらみこさんや大空スバルさんにAPEXの大会に一緒に出ようといった誘いがなければ良いなというのはあります。ここまでの記事で書いてきたように、APEXには人を惹きつけて離さない完成された魅力があります。実際に大会などに出たり、称号を獲得したりしていくうちにどっぷりハマる構造的な秀逸さがあります。
この記事を書いている前夜、みこちはエルデンリングでツリーガード討伐をノーダメージで完遂しました。ツリーガードを初期で倒す、というのはいわゆる勲章みたいなもので、みこちも気分が良かったですし興奮冷めやらぬという感じでした。このままエルデンリングの配信を続ける可能性も高いかもしれません。けれどそこに僕や、恐らく35Pも忌避感を感じていません。
エルデンリングにはどこかに終わりやエンディングがあり、永続性がありません。競技的なストイックさを必要とまではしないので他の何かと天秤にかけ何かを犠牲にするという事も起きにくいです。

ただ、APEXだけはその特性上、そもそもの配信スタイルが変わってしまう怖さを感じます。

この怖さに、男女関係を匂わせる配信を見たくない人はダブルで忌避感を覚えるのだと思います。でなければまとめサイトであそこまで頻繁にホロメンがただ単にAPEXの大会に出るというだけで拒絶反応の記事が連発で出る事はないでしょう。

記事冒頭に出した画像を再度出します。

3月30日に湊あくあさんが歌枠ではなく雑談という配信を行いました。APEXの記事を書いている最中だったのでアーカイブでですが配信を視聴しました。その中で「〇〇をする様な人はファンじゃないからね」や「〇〇なら訴えるから」というのを冗談交じりの笑い声を織り交ぜて視聴者に説いていました。話している時の声のトーン、雰囲気、言葉の選び方、あくまで僕個人が感じた印象ですが湊あくあさんの中の優先度は現時点では 
APEX > ファン
になっている様な印象を受けました。
これは競技者が 競技 > ファン とする形と同じなのかなと。
大会が近いなどでナーバスになっているという部分などの影響もあるかもしれませんが。みこちやスバルちゃんの口から配信でこういった言葉が出てくるのは想像したくないなと感じたのが率直なところです。

もちろん上記の発言はある意味正当なマナーの話題からの発言ですが、そういう事をされると私が恥ずかしいからやめてねというニュアンスでした。

これは僕の抱いた感想です。
ファンの中にはAPEXメインになっても応援したいという人も多いかもしれません。また、APEXをプレイしているファンは嬉しいと感じる事もあるかもしれません。


■VTUBERにとって配信内容=価値になる

先ほど星街すいせいさんの話を出しましたが、歌に重きをおけば歌がその人の価値に繋がっていきます。みこちであればゲームや雑談や企画が価値になります。軽妙で面白トークで、時々暴れるキャラだったりそういうものがみこちの価値としてファンに根付いていきます。スバルちゃんであればサバサバと竹を割ったような爽やかな性格やトークや、騒々しいくらいのプレイスタイルがスバルちゃんの価値としてファンに根付きます。
APEXの配信と活動がメインであればAPEXがその人の価値として根付きます。
普段の配信がその人の価値として定着していき、ファンはその価値に惹かれ、その価値が提供され続けていく限り配信者についていきます。

これは配信に限らずあらゆるブランディングにも共通します。カップヌードルは「手軽」「美味しい」「安い」これを提供し続けている事で揺るぎないポジションを獲得しています。この中でどれか一つでも欠ければ価値は薄れますし、二つ以上欠ければそれはもう違うものになります。

アイドルやタレントは基本的には「人」の部分に価値を付けていく事が長く支持されるポイントになります。その貴重な「価値」の部分を自身ではなく外部コンテンツに委ねるのはリスクとなる可能性があります。
もし万が一APEX自体がオワコンになったりした時に、自分の価値がAPEXになっていたら道連れで価値を失う事になります。
APEXに限らず、外のコンテンツに結果や成果に大きく寄った活動が中心となっていて、それがその人の価値になっている場合、そのコンテンツが消失や衰退した時に自身の価値も世間からは同じように見られてしまいます。

これはビジネス等でもよく言われる事で、自社の価値が他社サービスに依存している場合その他社サービスと運命共同体になります。ホロライブが今自社コンテンツであるホロアースの開発に力を注いでいるのもYOUTUBEがいつどこでどんな方針転換をするかわからないからというのも大きいでしょう。自社コンテンツで配信やマネタイズの環境を提供できれば後はそこにユーザーを集客すればいいだけです。


・箱としてのリスク
もし、ホロライブの主要メンバーが皆APEX配信を中心とした活動になってしまったり、一定レベルでAPEXを絡めた活動になったとするとどうなるでしょう。APEXの運営や強い影響を持つ人たちに活動そのものをコントロールされるリスクが生まれます。
例えば特定のルールを順守しないと大会に参加できない等、コンテンツの恩恵を受けられなくなる為そのルールに従わざるを得ないという状況などが発生しやすくなります。弱みを握られるという感じですね。

これは何となくですが既ににじさんじがその状態に片足を突っ込んでいるのかなという印象があります。あまり多くを見ていないのでぱっと見の印象だけですがAPEX配信に寄っている人が多い印象で、且つトップライバーの活動がAPEXが多い様に感じるので。
短期的に見ればそのコンテンツの恩恵で受ける利益はプラスになりますが、中長期で見るとこういった動きというのは箱そのものの強みを育てる事には繋がらない為後になってから大きく時間をロスしてしまったという結果になる可能性があります。また、そういった特定の外部コンテンツを中心に活動している場合、その配信者はどこかのタイミングでその箱に在籍している意味が薄くなってしまうタイミングが来そうです。VTUBERの場合、いわゆるガワの権利を運営が持っている縛りはありますが、活動が競技寄りになればなるほどガワよりもその競技をしている事自体に価値が強まる為、そのガワに固執する必要もなくなります。そういった面が出始めると有能な配信者が脱退したり別の団体に引き抜かれたり、といった事態も考えられます。
APEXが嫌いとかではなく、箱として見た時にはそういうリスクが可能性としてあり得るかもしれないという予測です。


■終わりに
過去一書くのに苦労した記事になりました。初めて1万文字も超えてしまい、読みづらくなってしまった感もありますし知識不足で誤っている部分もあるかと思います。
読んでいただきありがとうございました。







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