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最近の作曲仕事 最終ミックスと映画ダビング・ドキュメンタリー

11月末〜12月中旬まで、東宝スタジオ(成城)で映画のダビングでした。夏から晩秋まで格闘していた劇伴も、この日程でひとまず終了。

8月末にメインテーマの初稿を提出し、10月に横浜で弦のレコーディング、それまでもそこからもずっと作曲続きでした。

ちなみに、今回はトラック数が多い曲を多く制作したので、ミックスではMMultiAnalyzerが大活躍でした。

全トラックに刺して色分けすれば各トラックの帯域が一眼で分かるという優れもの。音を可視化することでミックスが一気にやりやすくなります。

今回はVl、Vla、Ce、Cbがそれぞれ数トラックずつあり、ステムにしても結構枝分かれしていたので、これで帯域をチェックして微調整するという作業を永遠とやっていました。

そして、東宝スタジオでのダビング。

ここでやるのは、映画の全ての音の調整。僕の劇伴音楽はもちろん、フォーリー(効果音)やセリフ、アフレコの調整まで。相当細かい作業を繰り返します。

リレコーディングミキサー、サウンドエンジニアの野村さんと大保さんは昨年「ドライブマイカー」で日本アカデミー賞を受賞したコンビ。本当にすばらしい技術とアイデアで映画の音を美しく調整していきます。

僕は特に、楽曲のパンニングやオートメーション、リバーブについて何度も対話を重ねました。

ダビングに使うのはPro Toolsですが、総トラック数はほんとうに目が回るほどの数です。

何度も映画を通しで見ながら監督とディスカッションし、進めます。最後の視聴では自分のつくった音楽で思わず泣きそうになりました。

ダビングが終わるといつの間にか東京がクリスマス仕様に。ここは恵比寿。


映画の仕事が終わっても制作は続きます。並行して進めていた大分県制作の某ドキュメンタリーの音楽を書き下ろし、妙心院退蔵院・壽聖院の方丈襖絵プロジェクトの展示用音楽制作。

今年は駆け抜けるような1年でしたが、来年もたくさんいい仕事できますように。

ひとまず、映画の初号でまた東京に。それからサウンドトラックのリリースやら、映画に関してはまだまだ続報でます。

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