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AIは医療分野でも革命が進む

こAI(人工知能)は、様々な分野で応用が進められています。
特に社会的な意義として、「医療分野」でも試みが行われています。

これは基礎研究だけでなく、産業としても期待されています。
丁度2022/5/18に、リサーチ会社による大幅な国内医療支援AI市場の伸びが発表されています。

出所:上記サイト内画像

興味深いのが、AIだけでなく、IoT(センサー)、XR(仮想現実系技術)、高速通信技術、高精度画像(8k)なども合わさった市場という点です。

最新技術が組み合わさった交差点にあたる市場ですね。

この力強い背景として、厚生省が「保健医療分野AI開発加速コンソーシアム」と称して2018年に今後のロードマップを提示しています。

その前に、医療とAIといっても分野ごとに分かれています。丸めると誤解を生むので、初めにその種類を載せておきます。

ゲノム医療
画像診断支援
診断・治療支援
医薬品開発
介護・認知症
手術支援

参考までに、手術支援については過去にNoteでも戦国時代突入と題して投稿しておきました。

上記分野を踏まえて、工程表を載せておきます。こちらのサイトがうまく加工してくれていたので使わせてもらいます。

出所:(https://www.nomura.co.jp/el_borde/article/0013)内の画像

赤字のとおり、2021年度より既に医療機器メーカーを巻き込んだ教師付き画像データや診断支援プログラムを開発に着手しています。

実は、海外では先進的な取り組みが進んでいます。

よく産業的な成功としてもとりあげられるのが英国初のユニコーン企業Babylon Healthです。

AIチャットボットによる診断サービスを提供しており、英国民保健サービス(NHS)との提携によって、強固な基盤を手に入れたことがポイントです。
実際、同AIによる病状評価と診療支援によって、英国における医療機関受診者数の大幅な抑制や患者の予約待ち時間の有意な短縮に寄与するなど、多大なインパクトを与え続けています。

もう1つ挙げるとすると、中国の「平安グループ」です。

こちらもまずは中国内で医療診断アプリとして注目を浴びました。元々遠隔治療補助的な位置づけだったのが、医療AIとしてもその市場含めて広がりを見せています。

ただ、これはややまだ希少なケースで、より広範囲にAIを使って社会全体に活用されているのは多くはありません。

たとえば、Googleも伝統的な医療システムに提供し、電子カルテや今回の医療AIなどデジタル化を加速させようとするため、Google Healthサービスを展開していましたが、2021年に解体することになりました。

厳密な理由は明かされてませんが、上記記事内の推測によると、データ保護問題が関係しているようです。

実際に、これは日本においても重要な論点の1つです。

従来の医療データは、一言で言うとバラバラでした。
今それが標準化にすすもうとしていますが、その際にデータ交換性が高くなるとやはりデータ保護が課題になってきます。

もう1つ医療AI特有で難しいのが、AIによる解析結果の責任問題です。
場合によっては生命や人生の判断にも関わるため、それはまだ慎重に議論が進んでいる段階と感じます。

とはいえ、診断だけでなくても、日々の業務効率(カルテ作成や人的配置など)ではまだまだ余地がありそうなので、医療従事者により付加価値の高い領域に集中できる環境づくりには早くなってほしいと感じます。

そして何よりも、今の時代、改めて医療の最前線に関わっている方々への尊敬の念がより高まったので、さらに社会的に認められる地位を獲得してほしいと願っています。

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