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宇宙の初期には銀河に酸素が誕生し回転もしていた

今の地上生命に必要不可欠な酸素。地球の歴史では、大体25億年前に海中のシアノバクテリアが創ったとされています。

ところが、なんと宇宙が誕生してほんの5億年後、まだ初期といってもいい時代で酸素があることを日本含めた国際的なプロジェクトで突き止めました。

当時のプレスリリースを引用しておきます。

ようは、
銀河MACS1149-JD1で分光解析の結果、酸素も発見した
という話です。

文中に素敵なシミュレーション動画もあるので引用しておきます。


それにしても、こんな初期に銀河、つまり恒星がある程度集まった固まりが出来ていたことがびっくりです。
というのも、宇宙が誕生して数十万年後に「宇宙の晴れあがり」と呼ぶ光が通過出来る環境が整いましたが、その後数億年は何もない時代で、「宇宙の暗黒時代」と呼ばれることがあります。大体数億年スケールです。

よく人間社会でも揶揄的に言われますので、ちょっと親近感が湧きます。

さて、この4年前の話をしたのは理由があります。

なんと当時見つかった古代の銀河が、なんと回転までしていることが研究の結果分かりました。

我々の地球は自転(秒速460m)しており、そして太陽を公転(秒速3km超)しているのは有名です。等速に動いている(力は加わらない)ので動いている実感は全くわかないですが、普通の生活視点では高速に動いてます。

そして太陽系が属する天の川銀河も実は回転しています。まさに回転の入れ子構造ですね。
その回転速度はなんと秒速220km!文字通りスケールが違います。

ただ、今のように回転するようになったのかは完全には分かっておらず、今でも研究テーマです。

したがって、今回見つかった古代銀河で発見された回転は、銀河形成を突き止めるうえでとても貴重な材料です。
その回転速度は秒速50kmで、天の川銀河のような円盤構造を作り始めている段階だそうです。

確かによくよく考えると、回転もそうですが、なぜ円盤型になるのかももう少し知りたくなりました。

ただ、話が細分化してしまうと収拾がつかないので、今回は銀河の分類について触れて締めたいと思います。

歴史的には古く、宇宙の膨張を観測したことで有名なハッブルさんが唱えた「ハッブル分類」が有名です。

ようは、
ざっくり楕円銀河と渦巻銀河に大別され、 渦巻銀河は通常の渦巻銀河と 中心に棒状構造のある棒渦巻銀河と の2つの系列に分類されています。

出所:上記「天文学辞典」サイト内の図

参考までに、これをもう少し細かくした、改定ハッブル分類とも呼ばれるのが、「ドゥ・ボークルール分類」です。

どんどん細かくすると、博物学的になって暗記がしんどくなり好きになれないのでやめておきます。

改めてですが、今回の天体における一連の発見は、宇宙初期、特に暗黒時代と言われた時期の出来事を解明するのにとてもインパクトがありそうです。

2018年の酸素発見についで2022年の回転発見。出来れば次は4年を待たずに暗黒を払しょくする大発見を期待します☺

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