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【エッセイ】「俊ちゃんねる」は心に沁みる

 YouTube で「The Roland Show」を見るようになって、その流れでローランドさんの師匠がやっている「歌舞伎町の蘭社長」にもハマった。一通り見終えて、さて次は、ということで発見したのが「俊ちゃんねる」である。
 この俊さん、今はローランドさんのやっているホストクラブThe Clubで働いていて、堂々の no.1である。「The Roland Show」ではわりとやんちゃでムチャクチャなキャラだが、彼がやっている YouTube「俊ちゃんねる」では全然違う。
 まずは経歴がすごい。大学時代にホストを始め、大学を辞めたり起業したり、なんだかんだで躁鬱病になり、数年間、家から出られなくなる。
 死に場所を探して四国のお遍路さんを本当に徒歩で回ってしまう。そうしているうちに人の温かさに触れ、体もぐんぐん強くなって、なぜだか元気を取り戻す。そのままの勢いで徒歩の日本一周旅行を計画、そうやってたどり着いた北海道で再びホスト業と出会い、再開した時にはすでに27歳である。
 そこから歌舞伎町で大活躍し、今は売れっ子ホストになっているが途中、仕事のストレスでパニック障害を発症したりと、光と闇のコントラストがめちゃくちゃ激しい。
 やっぱりいろいろと経験してきて、病気とも付き合い続け、30歳も過ぎているだけあって、彼の言うことはいちいち心に沁みる。僕は「俊ちゃんねる」のサシ飲み企画が大好きなのだが、その中で出てくる俊さんのコメントに心を揺さぶられる。
 たとえばこうだ。感情は言葉に出して言った方がいいよ、押し込めていると、限界まで行った時に辛くなってしまうから。考える暇があると落ち込んでくるから、考えられないぐらい一生懸命仕事に取り組んだほうがいいね。ホスト業でもなんでも、分かったと思ったらその瞬間に落ちていくだけだ。人は生ものだし、そもそも一人一人違うから、ずっと分からないと思ってあがき続けるしかないよ。こんなふうな、僕自身の人生や仕事に直接つながるような言葉がどんどん出てくる。
 「俊ちゃんねる」を見ながら、思わずこっちも一緒に頑張っているつもりになっている。こういうの見られるYouTube ってすごいメディアだなあ、と思う。

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