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【書評】樺沢紫苑『アウトプット大全』--とにかくガンガン、アウトプット

 たくさん本を読めば偉くなれる、と学校で言われて、頑張って本を読んできた。でもそれは違う、と樺沢紫苑は言う。インプットだけでなく、アウトプットが大事なのだ。
 インプットするだけでは、内容をどんどんどんどん忘れてしまう。そうではなくてアウトプットすることで、脳にちゃんと定着させるのが重要なのだ。
 アウトプットする時間がなければ、インプットを削ってまでアウトプットした方がいい。これは衝撃的な教えである。しかしながら、体感としてはよくわかる。
 僕は普段読んだ本について大学の授業で喋ったりするのだが、そうすると結構記憶が長持ちするなあ、と感じてきた。
 しかもなぜか、学生に教えると理解が深まる。テリー・イーグルトンの『文学とは何か』なんて、ただ読んでいた時は分かったつもりになっていた。だがこれで授業をしてみたら、こんなに深い本だったんだと気づいて、驚いたことさえあった。
 とにかく、本を読んだりして情報を集めたらアウトプットをすること。ただ友達に話すだけでもいい。一行ツイートするのでもいい。あるいはちょっとしっかり書評を書くのでもいい。そうすると、どんどん脳に蓄積されて自分の成長が実感できる。
 アウトプットとインプットの割合は7対3がちょうどいい、という話にも驚いた。これ、普通は1対9ぐらいじゃないのかな? 少なくとも自分はそうです。こんぐらいしか知らなかったらアウトプットできないや、なんて考えず、noteみたいな場所を使ってガンガン、アウトプットして行くと、もっと違う自分になれるかもしれない。
 そう考えたら。すごく楽しくなってきた。

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