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ビジネスチャットの正しい使い方

 在宅勤務に限らず、仕事でチャットを利用するのが一般的になってきました。チャットという仕組み自体はインターネットが生まれた直後から存在していましたが、少しマニアックなサービスという位置づけでした。しかし約10年前にLINEが登場し、LINEの急成長と共にチャットという存在が一般的になり、今や仕事でもプライベートでも必要不可欠な存在になりました。

 そんなビジネスチャットですが、気軽に使えるツールという印象はありませんか?それこそLINEが超気軽なサービスなので、チャット=気軽に使えるサービスと思っている人も少なくないと思います。しかし、ここに落とし穴があります。「気軽に使える=臆せず使える」といった捉え方であれば良いのですが、「気軽に使える=あまり考えずに使える」と捉えていてはいつか大失敗をします。

 LINEで繋がっている人は、基本的にプライベートなお友達かと思います。そういった人とのチャットでは、上手く意思疎通出来なくても、

「意味わかんないだけど(笑)」
「あぁ、ごめんごめん」

といったラフなやりとりで軌道修正できます。しかし、これがビジネスチャットだと面倒です。

「意味がわかりません」
「申し訳ありません」
「貴方のチャットで皆混乱してますよ」
「申し訳ありません」
「しっかりしてください」
「承知いたしました」

となるのです。めんどくさいですよね。

 プライベートのチャットと仕事のチャットでは扱う内容が全然違い、相手とも仲が良いとは限らないので、ビジネスチャットは発言内容を慎重にしなければいけないのです。何に気をつければ良いか分からないと思いますか?それには明確な答えがあります。それは「こちらが伝えたい事を悟らせては駄目」ということです。以前、以下の様なツイートをしました。

 対面式の会話が得意な人は相手の様子や雰囲気を読み取ることで、相手の言いたい事を正しく理解します。また、こちらが伝えたい時は自分の様子や雰囲気を相手に読み取らせる事で伝えたい事を伝えています。これは立派なスキルです。立派なスキルなのですが、これには”言いたい事を悟る”ということが重要になり、この”悟り方”を間違えてしまうと上手くコミュニケーションがとれません。

 そして、チャットでのコミュニケーションでは、相手の様子が分からないので、悟ると言う事は基本的にできません。このため、相手に悟らせる様な伝え方では誤解が生じる可能性が高いのです。これがチャットの難しいところです。どんな人が読んでも誤解が生じない様な言葉のチョイスや説明をする必要があります。

 そう考えるとビジネスチャットってめんどくさいツールだなと思いますか?実際、ビジネスチャットは結構めんどくさいツールだと思います。会話したい内容によっては電話やリモート会議でアポ無しでCallしてしまった方が良いケースも多々あります。

 でも、ビジネスチャットにも良い点はもちろんあります。それは普段話しかけられない様な人にも一方的に話しかける事ができるという点です。例えば、会社の社長の様な人に対しても、チャットは勝手に送る事ができます。以前、以下の様なツイートをしました。

 チャットが浸透していない時代では、社長と話せるチャンスは極一部の人が会議で話す時くらいでした。会議の場なので、当然話題は会議に関係することしか話せない窮屈な環境です。ですが、チャットなら自由な話題で一方的に話しかける事ができます。自由な話題といっても当然仕事関連しか許されませんが、「方針説明の内容に共感しました!」「こんな新規事業をステルスでやっているんですが、興味ありませんか?」「本日2億売り上げました!」などチャットしてみると、内容によっては返信してくれるでしょうし、返信されなくてもいいねボタンを押してくれたりします。これが結構嬉しかったりします。

 ビジネスチャットは利用するのに気を遣うツールです。でも、ちゃんと気を遣えればこれまでならあり得なかった大胆な事ができるのも事実です。ビジネスチャットを正しく使って、仕事を有利に進めていきましょう。 

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