イクメンと言われたくない

タイトルのままです。私は「イクメン」と言われたくないです。私の妻は非常に激務なので、基本的に平日の育児は全て私がやっているので、それを知った人には必ず「イクメンで偉いね」と言われますが、必ず「イクメンではありませんよ」と否定するようにしています。本日はそんな話です。

そもそもイクメンという言葉は大人しか使いません。子供は「イクメン」なんて言葉は使わずに「お父さん」や「パパ」と呼びますよね。この事から「イクメン」という言葉は大人だけが使う、大人の為の言葉ということがわかります。ではなぜ、大人はあえて「イクメン」という言葉を使って、育児をする父親と育児をしない父親を分けて表現するのか。それは分けて表現した方が言われる人が気持ちが良いからです。「貴方はイクメンだよね」と言われると、言われた人は努力を認められて嬉しくなります。この通り、「イクメン」という言葉は、大人が満足する為の言葉なのです。

ではイクメンと言われて喜んでいる男性に質問なのです。

「その育児は誰のためにやっていますか?」

おそらく全員が「子供と妻の為」と言います。でも、心のどこかで「近所でイクメンと評判でいる事が嬉しい」とか「『イクメンですね』と保育士さんに褒められるのが嬉しい」と思っていませんか?そんな周りの発言に喜んでいたら、やはりイクメンです。イクメンとは、子供の為ではなく、周りの大人からの見られ方を気にしてあえて育児をする人のことなんです。なぜなら「イクメン」は大人しか使わない言葉だから。

子供の成長のために、自分が積極的に育児に注力する必要性を理解し、実際に行動に移す人は、周りの大人からの評判なんて気にしません。むしろ、「なぜ褒めるのか」「自分は当たり前のことをやっているだけ」と思います。そして育児をしない人を無駄に責めません。育児への取り組み方は家庭環境次第なので、”他所は他所”が基本的な考え方です。ちなみにイクメンと呼ばれて喜ぶ人ほど、育児をしない人を無駄にディスるという傾向もあります。

では、子供のために育児に注力する男性を何て呼ぶか。わかりますか?










答えは「父親」です。
育児をする人は、ただの父親。それ以上でも以下でもないのです。過去にこんなツイートをしました。

インターネットには有名な話があって、日本でイクメンという言葉が流行り始めた時に日本人とアメリカ人の間でこんな会話があったそうです。

日本人「日本では仕事ばかり頑張るのではなく、家事育児もする人が増えてるんだよね」
アメリカ人「(増えてる?今までいなかったの・・・?)へぇ、そうなんだ」
日本人「そんな人の特別な呼び方があるんだけど知ってる?」
アメリカ人「いや、わからない。なんて言うの?」
日本人「”イクメン”だよ。育児をするメンズだからイクメン!」
アメリカ人「へぇ・・・」
日本人「アメリカにはそういうタイプの人はいるの?」
アメリカ人「(皆そうだよ)い・・いるよ・・・」
日本人「そんな人のこと、なんて呼ぶの?」
アメリカ人「ファ・・・ファーザー・・・」
日本人「・・・・」

アメリカを絶賛するつもりはありませんが、アメリカは昔から父親が家事育児に全力で取り組むことで有名ですよね。そんな風土であれば、育児をする人を指す特別な呼び方なんて必要ないのです。それがスタンダードだから。

私は頻繁に「イクメンですね」と言われます。私は必ず「イクメンではありません」と言います。続けて「普通の父親です」と言います。

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