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私が嫌いな言葉

 誰にでも言われたら嫌な言葉があると思います。もちろん、それは人によって全然違うので、言う側からすれば当たり前の言葉でも、言われる側からすると凄くストレスを感じる事は珍しくありません。本日は、その様な内容です。

 では、私はなんて言われるのが嫌か。それはこのセリフです。

「人の意見を否定するなら代案を出せ」

 この言葉が大嫌いです。人によっては「そんなの言われて当たり前じゃないか」「そういう思考を持つ様に先輩に育てられたぞ」と思うかもしれません。その考え方は否定しません。繰り返しになりますが、捉え方は人によって全然違うのです。では、私はなぜこの言葉が嫌いなのかを解説します。

 私は大企業の社内起業家という側面があります。この立場では、自分自身で実現したい未来に貢献する新規事業を開発する傍ら、既存事業が仕掛けようとしている新しいビジネスをデザイン思考やリーンやアジャイルを使って成功率を上げていく様な仕事をしています。言い換えると「誰も正解が分からない仕事」に関わる事が多いです。ここで要注意なのが、”正解が分からない仕事”と”不正解がわかる仕事”は共存するということです。何か大きな課題に直面した時、「何をすれば良いのか分からないね」という発言が出ても、「でも、これは違うよね」と断言できるということは多々あることなのです。以前、以下の様なツイートをしました。

 会議の場、特に時間に追われて何かしらのアウトプットを出す事が必須のシチュエーションでは、その会議のオーナーは良い答えを出すよりも時間内に何かしらの答えを出す事に注力します。そうなると「余計な意見は要らん、時間の無駄」「アウトプット重視で目先の意見を通したい」「目先の意見を否定するなら、もっと良い意見を出さないと面倒くさい」と考えるのです。だから「人の意見を否定するなら代案を出せ」と言い、他の人から良い意見を引き出すチャンスをわざと潰します。

 その様な思考に基づいた仕事の仕方は伸び代が無いので、私は大嫌いです。なので、私は「人の意見を否定するなら代案を出せ」という言葉が嫌いなのです。実際「正解は分からないけど、お前の意見が間違っていると言うことは論理的に説明できる」というシーンは過去に沢山ありました。そんな時にオリジナルな意見を持っていないと意見すら言えないなんて狂ってますよね。

 最近はチャットやSNSが社内にも浸透してきているので、自分の意見を言い易い環境は整ってきているのかもしれませんが、まだまだだと思います。皆が自分の意見を自由に発言できる世界を皆で作っていきましょう。

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