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「反対するなら代案出して」という悪習

 大勢の人が聞いた事のあるセリフだと思います。会議における「反対するなら代案を出してください」というセリフ。一見、生産性を高める正しいセリフの様に感じますが、冷静に考えれば理不尽極まりないセリフです。本日は、そんな内容です。

 「反対するなら代案出して」というセリフを言われた事がある人が多いと思いますが、少しだけ目を瞑って、そんな過去を思い出してみてください。そんなセリフを吐いた人、きっと自己中なタイプではないでしょうか。そう、このセリフは自己中な人が多用するセリフなのです。会議とは色んな人が参加しますが、その場で目立つ人は限られていて、高確率で自己中な人だったりします。勿論、優秀で一歩引いたタイプのファシリテーターもいますが、悪目立ちする人の多くは自己中タイプです。そんな人の言うセリフ、真に受けてはいけません。

 結論から言うと、「反対するなら代案出して」というセリフは会議の目的を勘違いしている中途半端な人間が言うものです。言っている人を見つけたら、「あぁ、あのタイプの人ね」と心の中で思い、一歩引くのをお勧めします。

 以前、こんなツイートをしました。

 会議とは、参加者全員の意見を積み重ねてより良いアウトプットを導く場です。そこで重ねる意見は完璧である必要はありません。誰かの発言に賛成できなかった場合、その意見よりも優れた意見を言う必要は必ずしもある訳ではないのです。「貴方の意見の代わりになる意見を言うことは今はできませんが、貴方の意見が間違っていると言うことは説明できます」というケースは沢山ある訳です。その考え方で貴方が誰かの意見を「間違っている」とだけ言った場合、もしかしたら、その意見に触発されて他の誰かが何よりも良い意見を言ってくれるかもしれません。これこそが、意見を積み重ねてより良いアウトプットを出す会議本来の目的です。

 「反対するなら代案出して」という人は、会議の目的を見失っているのです。会議というプロセスで皆でより良い意見を構築するという本来の目的を見失い、「会議は自分の意見を皆に納得させるプロセスだ」と勘違いしているのです。だからこそ、「反対するなら代案出して」なんていう横暴な要求をするのです。

 本件においてはケースバイケースなんてものはおそらく無く、基本的にどんな会議においても「反対するなら代案出して」という発言は無意味で傲慢で生産性に欠けているセリフだと思います。でも、これはきっと多くの人が感じている違和感なのです。なので、もし次に誰かが「反対するなら代案出して」と言った時は、「この会議の目的はなんでしたっけ?」「少しずつでも良いから皆の意見を積み重ねませんか?」と言ってみてください。きっと、周りの人も賛同してくれます。

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