長野旅行記(2)岡谷蚕糸博物館で光る蚕を知る
旅行は入念に調べてから現地に行き、計画はせずにセレンディピティのままにぶらぶらする方が楽しい。
現地の観光案内所にいくと、自分の興味では見つからない興味を拡張してくれる場所に出会えることがある。
今回はそんな話。
諏訪大社を回ろうかと思っていたけれど、生憎の雨。屋内で良さげなところはないかと探したてみつけたのが岡谷蚕糸博物館だった。
蚕に最近興味がある、ほんの少し。4大天然繊維といえば、絹、麻、木綿、羊毛だ。蚕から作られる絹は英語ではシルクで、シルクロードは絹の道。銃・病原菌・鉄とはまた違った意味での浪漫がある。
シルクロードは、オスマン帝国によって分断され、利用できなくなったことを契機に大航海時代がはじまる。大航海時代以前は唯一の交易路だったようだ。
蚕、そういえば見たことがない、カイコガも。これは見なければならぬ。
博物館内には工場もあり、工員が絹糸を手にとり、実際に糸を繰っていた。糸が手から何本も出ていて、操り人形みたいでクールだ。
さて、個人的に最も感激したのは、養蚕が科学技術の力で進化していたことだ。トップの画像はそれである。蚕にクラゲやサンゴの遺伝子を入れることで、暗闇で光る服を着て、ランウェイを闊歩するモデルの写真が展示されていた。
これには驚いた。量産できるようになれば、リアルに夜の蝶になれる(笑)古き中にある革新にときめいた出会いだった。
そんな中、晴れたのでその後は諏訪大社の下社に向かった。
続く。
前回はこちら。
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