信用と信頼、そしてラポール(1)
信用と信頼の言葉の使い分けは比較的よく議論になる。ご存知の方も多いと思うけど、少しおさらいしよう。ゴールはラポールの話である。
この2語に共通するところは、「信」だ。
結構前に、トラスト・ミーといって物議を醸した総理がいた。何が正しかったのかはわからないが、ビリーブ・ミーが適当だったのではないか。
ビリーブは「信」じるという意味である。では、頼ると用いるの違いがこの二語の違いに見える。
信じて頼る、信じて用いるという意味なのだろうか。
次に、「クレジットカード」の「クレジット」という言葉をみたい。クレジットは信頼ではなく信用を指す。過去のヒストリーが蓄積されて、クレジットが出来上がるわけだ。
ちなみに、クレジット・ミーとは言わないが、ミ・クレディというと「あなたは私を信用する」という意味となる。クレディセゾンとかのクレディだ。
前述の「トラスト」は信頼と訳されるが、三井住友トラスト・ホールディングスのように、「信託」という意味もある。信託は、信じて資産運用等を託すことだ。だから、信用ある相手に託す。何を託すかというと未来を託すわけだ。
信用は過去から現在までの蓄積、信頼は信用を踏まえて未来に頼む、任せる、託すというような話だ。
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もう少しややこしい話をすると、新入社員のような文脈の場合、少し込み入る。
学生時代の頑張りの積み上げのようなものが、採用試験を通過することにつながり、採用されたことが信用になる。
彼らが配属された現場はその信用を担保に信頼し、仕事を委任する。そして、信用通りに仕事を遂行できれば、信頼を維持できる。
現場が採用のフィルタリング機能を信じていれば、信用と信頼のある状態で仕事を始められるし、逆であれば信用のないところからクレジットヒストリーを積み上げていかねばならない。
また、信用を毀損する行動を取り続けると信頼は瓦解し、不信となるわけだ。
このため、いずれの場合でも、まずは信用されるための行動を積み上げなければならない。
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さて、本題のラポールの話に移ろう。
と、電車が来てしまったので、続きはまた後日。
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