理動と感動。あなたはうまく使い分けができていますか?
本noteをご覧くださりありがとうございます!
管理職として、もしくはこれから管理職を目指すあなたは日々どんな課題に向き合っていますか?
その中には、
「どうすればチームがもっと自発的に動いてくれるのか?」
という悩みをきっと一度は感じたことがあるのではないでしょうか?
チームを動かすには
「理性で動かすアプローチ」と「感情に訴えるアプローチ」
の2つの道があります。
あなたは、この2つをどう使い分けていますか?
理動とは?
まず「理動」について考えてみましょう。
理動とは、理屈に基づいてチームを動かすことです。
データやロジックに基づいた目標設定や指示を通じて、メンバーの行動を引き出すような手法ですね。
具体的には、KPI(重要業績評価指標)や売上目標を設定し、その達成に向けた具体的なプランを提供することが典型的な例です。
たとえば、「この月の売上を○%上げよう」とデータをもとに具体的なアクションプランを示すことが「理動」の代表例です。
この方法は、特に計画的に物事を進める必要がある場面において有効です。
感動とは?
一方の「感動」は、感情に働きかけ、メンバーの心を動かす力です。
ここでは、データやロジックよりも、ビジョンや価値観を共有し、メンバーの内発的なモチベーションを引き出すことに重きを置きます。
ここで少し想像してみてください。
目標が単なる数字や業績の達成ではなく、チーム全員の成長や社会的な意義につながっているとき、メンバーの心はどう動くでしょうか?
一人ひとりが自分の役割に共感し、自発的に行動したくなる!それが感情により動かされる「感動」の力です。
理動と感動の使い分けが鍵
理動と感動は、どちらもリーダーにとって重要な考え方です。
実は、メンバーの状況やプロジェクトの進行具合に応じて、この2つを適切に使い分けることがとても重要になります。
たとえば、緊急を要するプロジェクトなどでは「理動」を強化して、明確な目標やアクションプランを指示することが求められます。状況においては、たとえメンバーに嫌われてでも、理動でチームをドライブしないといけない局面もあるかもしれません。
自分が過去務めていた会社でもこのような局面ばかりを担当しているリーダーがいました。その方はデスマーチに陥っていたり、即時的なプロジェクトの転換を求められるようなところに必ずアサインされていたのです。周囲からは「火消し担当」とも呼ばれていましたが、その方はこの理動を前面に出して見事に難局を乗り切っていました。
対して、チームやプロジェクトが成熟期に入っておりメンバーのモチベーションが低下しているような状況では、「感動」を通じて彼らの心に火を灯す必要があるでしょう。
理動と感動をバランス良く使うためのコツ
では、具体的にどのように「理動」と「感動」をバランス良く使い分ければ良いのでしょうか?
1. メンバーのことをよく観察する
理動と感動を適切に使い分けるための第一歩は、メンバーの状況をよく観察することです。現時点でメンバーが心地よく、高いモチベーションを持って順調に業務をこなしているのであれば、理動に基づくアプローチで十分かもしれません。
しかし、明らかにモチベーションが低下している兆しがある場合には、感動に基づくアプローチも取り入れなければ、チームの潜在的な能力を最大限に出し切ることができないでしょう。
上位のレベルでは会社のビジョンやチームのビジョンを語り示し共感を得ること、そしてさらにメンバー個々が大切にしている価値観などに耳を傾け、その価値観に即したタスクのアサインや関わり方を選択することが重要になります。
2. 数字とストーリーを組み合わせてみる
理動と感動のバランスを保つために、数字(理動)とストーリー(感動)を組み合わせるといいと思います。
実際には数字だけではモチベーションに結びつかない場合が多いです。僕もその点は痛いほど実感していました。
なので「なぜその数字が重要か」をストーリーとして伝え、その仕事の意義やメンバーの価値を改めて再確認させるようにしていました。
実は、本来の業務の目的が見えなくなり、目の前の仕事をこなすことが目的になってしまっている、ということは少なくありません。ですので、改めて自分の仕事の価値や自分の居場所に気づかせることが、メンバーを動かすうえでとても重要なリーダーの関わり方であると思います。
加えて、この目標数値を達成することでどんな嬉しいことがあるか?をもう一歩踏み込んでイメージさせることもしていました。
例えば、自分の仕事がこんな疾患で困っている患者さんを救うことができる、そのご家族を喜ばすことができる、といった社会貢献の具体的なイメージ、そして、チームや個人の評価が上がり社内表彰を受けたりインセンティブをもらえる、そのご褒美で何をしよう?といったような、個人に落とし込んだストーリーをイメージさせるなど、達成時点だけでなく達成後のもう一歩その先のイメージを想像させ、共有するといった具合です。
人は結局は感情によって大きくパフォーマンスが変わってきますので、このように感情を動かす関わり方が非常に効果的なんです。
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3. 成果をみんなで喜び、感謝の気持ちを伝える
感動を引き出すためには、メンバーの成果に対してしっかり感謝を伝えることが大切です。僕も、たったこれだけのことをやることでメンバーの表情や会議の雰囲気も大きく変わることを実感しました。
そして、成果の振り返りを行い、メンバー個々の努力がどれほど価値のあるものだったかを伝えるだけで、次の行動に対するモチベーションは大きく変わります。
特にメンバー個々に感謝を伝えることは、チームへの帰属欲求や承認欲求を刺激しますし、士気を高め、チーム全体のパフォーマンスの向上に寄与します。
いずれかに偏ったり、選択する状況を間違わないように
では、もし理動と感動をバランスよく使い分けずに進めてしまったらどうなってしまうでしょうか?
理動ばかりに頼ると、メンバーはただの「指示待ち人間」になり、主体的な行動がなくなってしまう可能性があります。
逆に感情に頼りすぎると、目標や行動が具体化せず、成果が出ないまま停滞してしまったり、本来向かうべき方向とは異なる方向に向かってしまうかもしれません。
個人的には、前者の「理動に大きく偏る」方が多いように見受けられます。
まとめ
「理動」と「感動」のこの二つは、リーダーがメンバーを成功に導くために欠かせない要素です。
合理的な行動を促す理動、そしてメンバーの心を動かす感動、この2つをうまく使い分けて、チームのモチベーションをうまく引き上げ、成果に結び付けて下さい!
もし今、チームが停滞ぎみだなと感じるなら、感動に焦点を当てたコミュニケーションを取り入れてみてください。また、感情的には前向きでも、行動が伴わないなあという場合であれば、理動を強化して計画を練り直したり、適切かつ具体的な指示をすることが必要です。
ここまで読んでくださったあなたなら、理動と感動を意識し、双方を使い分けながらチームを飛躍させることができると思います!
早速明日のミーティングから取り入れて実践してみて下さいね!
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