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入社して感じた製麺業の課題と解決へのアプローチ

2017年1月に家業である製麺屋に入社しました!入社してから半年は製造担当として麺の製造をしておりました。また、異業種からの転職でもあったので今までの業界との違いなど感じました。今後、家業・業界を盛り上げるためにはまずこの業界の課題が何かを把握するようにしていきました。

※あくまでも個人的見解です。

1,麺はプロダクトとして差別化が難しい

入社前は製麺屋によって麺の味や商品が違うと思っていた。実態は仕入れる小麦粉は製粉会社さんからのため、どの製麺会社でも基本的には原料は一緒。味の違いはレシピの違いなので他の製麺所で作れている麺はどこでも製造可能。よって、よく聞く「○○製麺の麺は美味しい!」などはあまり存在しなかった。(もちろん職人さんによる日々の温度・湿度の違いからの加水率を変えるや配合をコントロールするなども存在するので職人さんを否定しているわけではないです。)

よって、真っ向勝負でリプレイスを狙いにいくと見事に価格競争になって市場規模が小さくなってしまうのでそれは避けなくてはいけない。

2,粉ものは儲かると言われているが小麦粉原価以外が高くなってきた

「粉ものは儲かるでしょ〜?」とよく言われるがそんなことはない。自分の祖父の時代などはすごい儲かったみたい。今よりも販売単価が高く、原価は低かったし、近所への配送や商店街の販売などが中心だったため圧倒的に粗利率高かったよう。今は配送料のアップ、人件費アップ、働き方改革などちゃんと影響をくらっているので、めっちゃ儲かるわけではないことを理解した

3,プル営業がメイン

現在、都内だと製麺屋さんは70~80社程度?製麺業界にもちゃんと組合が存在している。横の繋がりが強いからこそリプレイスを前提としてプッシュ営業はほぼ行われていなかった。組合に所属していない製麺屋さんや県外の業者さん、ラーメン屋出身の製麺屋さんなども多く出てきているので昔の状況と変わってきている。ただ、弊社も含め、その点にうまく対応できていない場合が多々ある。

この上記3点が業界的な課題だと思った。自分は異業種出身だし、正直業界よくわからないからこそ自分が感じる違和感が正しいか行動してみている。もちろんうまくいかない部分もあるが、ちゃんと課題へのアプローチができてうまくいってる部分のが多いと実感している。具体的なアプローチは別途書こうかと。

上記の課題から今とっているアクションとしては大きく2つ。

1,安心安全な商品を安定的に提供する

なんだかんだここが差別化になってきている。「食品の安全」という部分は実は中小食品メーカーでいうとここ5年くらいで特に意識されている部分となっており、ここにちゃんと対応できるかが唯一のプロダクト差になるかなと。老舗の強み。

2,会社としての認知度をあげるために新規事業にチャレンジ

2番目は製麺やとして「認知」されることが大事。差別化が難しいプロダクトであればなおさら、周辺領域での新規事業や他社とのコラボなどをしてPRをちゃんとやっていく。どうしてもメーカーだとプロダクトアウトの考え方が強いので、マーケットインで新プロダクトを作ってPRをしっかりしていくことが大事。そうすると、いずれtoBに対しても認知が広がり、インバウンドにて営業できるようになっていくなと。

業界を盛り上げるには、常識を疑って行動を起こすこと。それしか方法はない。過去を否定するのではなくうまく進化させていくことが大事。

今年も色々なコラボや新しい取り組みができるように頑張ります。


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