「夏物語」 子供を産み育てるということ
川上未映子さんの「夏物語」を読んだのは、育児休暇中だった。中々寝ない0歳の娘を抱っこ紐で抱っこして、ゆらゆら寝かしつけながら読んでいたのだ。
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処女作のあと中々次の作品を書けないまま東京で一人暮らしする作家の夏子は、30代後半に差し掛かり、自分の子供に会いたい、と思うようになる。しかし、彼女は恋人もおらず、結婚したいというわけでもない。ただ、「自分の子供」が欲しいのだ。そんな中、精子提供で生まれ、父親を探す逢沢という男性に出会う。
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