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詩 『糸/音』

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音にすると 少し離れる。 たけど繋がっている。
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#田中目八

詩「せなか」

俳人 田中目八さんのBFC3応募作
マイクロノベル × 連作俳句
「蝶をあつめて」から
インスピレーションをいただきました。

「せなか」は
田中目八さんの「蝶をあつめて」の世界観に
書かせてもらった詩です。
ブンゲイファイトクラブ3という
あこがれのリングに届かなかった作品を #BFC3落選展  にだしてくださったからこそ
出会えました。
わたしも今回出場が叶わず失意のなかでしたが

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詩「百日紅の夢」

詩「百日紅の夢」

             こい瀬 伊音

すてきな
すてきな時間が文字となって
だいすきなひとたちのあいだを流れてゆきます
これは
夢ですか

百日紅が
わたしをご覧なさい
と云いました

ふさ

フリルの間を風が通ります
この音がしあわせでなくて
なんでしょう

ふさ

ずっとずっと眠っていたいのです
そうわがままをいってみたのに

ふさ

もうずっと
目覚め
目覚めていたのでした

………

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