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サウンド・オブ・サマー

昨日くらいから夏だ。
高校に向かう道すがら、無意識に流した音楽は、ビーチ・ボーイズのベストアルバム、Sound Of Summer。

前の部署のちょっと仲のよかったひとに誘われた飲み会。話したことのない非常勤講師の女のひとがいた。
真ん中でわけたボブにヘアバンド、ストライプのシャツを大きめに着て、ビールといっしょにライスを食べていた。ミニマルでさっぱりしたそのお顔。18歳の夏に好きだったひとを思い出す。年もちょうどそのひととおんなじで、不思議だった。
大丈夫だよとぼくの頭をぽんぽんしていたあのひとは、いまなにをしているのだろうか。

Sound Of Summerの順番通りにアルバムを聴いていくと、ぼくはもう2度と戻れない日々を手に取るように思い出せた。
あのときは、世界でいちばん不幸なのはぼくだと本気で思っていた。そんな日々があったからぼくは、いまだに悩みが尽きないけれど、だから、君の気持ちがちょっと、わかるんだ。


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