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エッセイ

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2016年12月の記事一覧

新年早々10年ぶりに熱を出した話

新年早々10年ぶりに熱を出した話

2015-01-04

☑︎体温38.5°

☑︎頭が痛い

☑︎喉が痛い

☑︎咳が出る

☑︎音が遠い

☑︎果汁100%のオレンジジュースが喉に染みる

☑︎マグロの刺身がただの生の魚の肉の味しかしない

☑︎バイトでお客さんに注文された「からあげクン」を袋に入れ忘れるなど些細なミスを犯す

☑︎きっと今の私のこの状態をジップロック社の人が見たらCM出演のオファー

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「今しかできないよ」

2014-11-27

喫茶店や飲食店という場所は、
数百円の投資で多種多様な人間に遭遇できる
電車内に次ぐ人材の宝庫である。

PM8:23 都内某カフェ

「僕のことはもう話を聞いているのかな?」
「いや、とりあえずスゴい人がいるとだけは言ったんですけど 具体的な説明はまだです」
「オーケー、そしたら僕の身の上の話から始めて詳しく説明していこうか」

オーダーや飲食物の受け渡しをす

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__へ

2014-11-11

お誕生日を祝うメッセージって、その相手が自分にとって大きな存在であればあるほど、本人だけが目にする場所へ送ることが多い気がします。

でも、私がその人のお誕生日を祝う理由を、相手と自分の関係性を何も知らない第三者にもわかるように見せながら、でも言葉の矛先は本人からずらさずに、一切の内輪ネタや共通の記憶が通じない中、さらにその相手の名前も明かすことなくふたりの関係性の変化を追

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258キロカロリーの恋

2014-10-14

バイトがない日の何が一番魅力的かって、時間の制約から逃れられることよりも、普段働いている時間や電車に乗っている時間にお布団の中にいられることよりも、母の作る夕飯を提供されたリアルタイムで食べられること。

「めぐごはーん」

炊きたての白米といっしょに、こんなにも愛のある言葉をよそえるのは、お母さんしかいないよ。

電子レンジで 二人の距離を
温め直し 食べごろになる
スウ

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右手で右手のリストカットはできない

2014-10-10

シャーペンよりも鉛筆派。
そのシンプルさや持ちやすい細さのようなデザイン性での好みの問題もあるけれど、その一番の魅力は文字を書けば書くほど芯が、鉛筆そのものの長さが短くなること。

文章書くっていう行為は、提供側と受容側でのリアクションの時差が生じる行為だと思う。

例えばスポーツや歌やお笑いなんかは、パフォーマンスをする側とそれを見に来た観客側が同じ空間でリアルタイム

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