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がんばった先にあるもの

一つの大きなプロジェクトが終わった。

終わったというより、始まった、というほうが正しいかもしれないが。
その「始める」ための準備が終わった。

私は経理の仕事をしているのだが、アナログな伝票周りの処理をシステム化するというプロジェクト。

ここ一年はこのプロジェクトを中心に動いている。

システム導入のプロセスとしてはこうだ。

プロセス1

去年の秋くらいに2つシステムを導入し、今回また1つ、システムを導入した。

勘違いされがちだが、アナログをデジタルにするというのは、ただ紙がシステムになるだけではない。

DXというのは、日々の業務に対する悩みや非効率なことを解決するための手段であって目的ではないから。

何に困っていて、何がしたくて、どうすればそれが解決するのか。

何が一番大変って、それらを考えること。

業務の棚卸しもそうだし、自分たちの理想も明確化する必要がある。
ここが一番大変。

プロセス2

それができたら今度はどのシステムを使うのかを決めていく。

これもまた大変。

世の中にはDX化できるシステムが山のようにある。
大きな違いはないまでも、それぞれの特徴があって得意不得意もある。

しかしそれに気づくのは導入後であることがほとんどだ。

最低限こんなことがしたいと列挙して、それに見合うシステムを選ぶことになるが、いざ導入して設定しはじめると、「あれ?これできないの?」は必ずある。

なので、完璧にマッチングさせるのは非常に難しい。

そう考えると、システム選びって恋人探しのマッチングアプリに似ているかもしれない。

条件で相手を探し、会って話をして「この人なら大丈夫」と思ってお付き合いを始めても、付き合い始めたら「あれ?こんなところあったんだ」ということは往々にしてあるだろう。

とはいえ、マッチングアプリ、やったことないからわからないので、あくまでもイメージの話だけど(笑)

プロセス3 

ここで一旦マッチングさせたら、あとは構築・設定。
ここは大変だが、先の2つに比べたらさほど大変ではない。

大変でなくはないが、正直作業なので、作業自体のしんどさはあれど、脳みそへの影響はそんなに大きくない(笑)。

とにかく大変なのは「考えること」だということに今回のことで気づかされた。

お店でもそうだろう。
ショップの店員がモノを売るのはそんなに大変じゃないだろう。
いや、こんなことを言ったら店員さんに失礼だし、もちろん大変なのは承知している。
体力的にもしんどいし、嫌な客もいるだろうし、売上に対して本部から文句を言われることもあるだろう。

それを承知で言いたいのは、やはりその「モノを作り上げるときの、産みの苦しみのほうが遥かに大変だろう」ということ。

これは出産に似ているかもしれない。
子どもを産むのは痛いししんどいけれど、作るまでが大変。

作る作業のことを言っているわけでなく、子どもは何人ほしいか、何歳までに産みたいか、どこで育てるか、誰と作るか。
そんなことを考えて結婚したり子どもを作ったりする人は少ないと思うが、もしそれを全員が考えたとしたら?

大変な工程であることは想像してもらえるだろう。

今回のプロジェクトで得たもの

経理の仕事をしていて思うのは、経理の仕事は「作業」だ。
(経理の仕事をしている人から怒られそうだけど)

予算を管理したり、実績を分析して経営者に提出したり、他部署から来た売り上げや支出のデータを集めて分析して提出する。
これが経理の日常の作業なので、今回のプロジェクトは今までとは毛色が異なった。

そのためいつもとは異なる脳みその場所にしわが増えたと思う。

しかしこれはこれで実は楽しい仕事だった。

大変だったけど、こんなに達成感を得ることは管理部の仕事をしている中では経験できないことかもしれない。

一時は辞めたい、鬱になりそう、と思っていたけれど、やってみたら達成感はあるし、勉強になったし、経験にもなった。

予期せぬ仕事ではあったが、自分にはこういったことが合っているのかもしれないなと知れたいい期間だった。

とはいえ、また別のシステム導入も目の前に迫っているので、終わりはまだ来ない。

だけどこれが終わればバカンスへ行こうと思っているので(誰にも許可取っていないけど)そのアメのためにもうひと踏ん張りしようと思う。

がんばった先には必ず得るものがあると信じているので。

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