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【伊右衛門のラベルレスボトルに使われる表現が】マーケティングの担当として勉強にしかならない話

写真は伊右衛門と関係ありません。みんなのフォトギャラリーから使わせていただきました。

皆さんこんにちは。MAを使ってBtoBマーケティングをしてます。
普段の仕事でメールやLPを作成して、お客さんに届けています。
今回書きたいことは

同じ商品を売り続ける方に向けて
これまであったものがなくなることをメリットに置き換えた事例として、
伊右衛門のラベルレスボトルを取り上げてみます。

私のやっている仕事は、基本的に売りたい商品があり、製品は基本的に変わらない(何年も同じ)ものを、お客さんがその話を聞いてもいいかなと思っていただくために、いろんな切り口から情報提供をしています。
そのため、日清のカップヌードルや大塚製薬のオロナミンC、ポカリのように同じ商品をいろんな表現で、何年も売り続けているのは本当にすごいことだと思います。

そこで、今更ですが、機会があって芦田愛菜さんの伊右衛門のラベルレスの動画を見て学びがあったので取り上げてみたいと思います。https://youtu.be/ZMv1qM57-sY

【ラベルレスボトルとは?】
その名の通り、ラベルがないペットボトルになります。
最近だと目にする機会が増えた方も多いのではないでしょうか?

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【最近、増えてきた背景は?】
①手間削減
サントリーのHPを見ると『お客様からは「ペットボトルを処分する際、商品のラベルやシールをはがす手間が面倒」という声があり~』とあるのえ、顧客の手間を改善するために増えてきたのもありそうです。
https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF1056.html

②環境への配慮
「①手間削減」より大きいと思いますが、昨今の消費者が環境への配慮した製品やサービスを選ぶようになったことなどを受けても、環境へ配慮した取り組みを企業が求められるようになったのだと思います。
https://news.yahoo.co.jp/articles/07bb0c77036d9afee42fbb9573782a4d8fa3fa80

【伊右衛門のラベルレスの何がすごいのか?】
これまでのラベルレスボトルの表現は「環境への配慮」を全面に出す表現が多かったように感じます。
最初は、お客さんから「なんでラベルがないの?」と言われたら「そのほうが環境に良いから」といえばよかったのだと思いますが、今はすでにその認知も取れているはず。それにも関わらず、そこまで表現は変わってこなかったように感じます。

『伊右衛門』が訴求しているのは、環境への配慮ではありませんでした。

サントリー緑茶「伊右衛門」は今年4月に、淹れたての緑茶のような色・味・香りのすべてを味わうことができるペットボトル緑茶として、発売以来最大のリニューアルを実施しました。https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF1056.html

そして、ラベルが無いから良い、無いからこそ魅力を届けられ、選ばれるという訴求を全面に打ち出しています。2020/10/12のリリースでは売上にも貢献しているよう。

今年6-8月の飲料総市場が前年を下回っていると推定される中でも、「伊右衛門」の販売数量は対前年比で約5割増※2と大変ご好評いただいています。また、新しくなった「伊右衛門」の色を愉しんでいただくためにコンビニエンスストア限定で発売した「伊右衛門 ラベルレス(首掛式ラベル付)」は、「日本パッケージデザイン大賞」を受賞しました。淹れたてのような緑色だけでなく、「分別が楽」という利便性もお客様にご好評いただいており、今回の「伊右衛門 ラベルレス」発売に繋がりました。https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF1056.html

個人的な感想ですが、「環境にいいから見栄えが落ちても選んで!」というような表現より「ラベルが無いほうが魅力が届く、きれいで美味しいですよ!」といった表現のほうがよっぽど選ぶ理由になると思います。

他の記事を見てみると伊右衛門も競合との戦いに苦しんでいたからこその一手のようです。
https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2020/04/2020-0408-1427-15.html

この目でも楽しめるお茶=伊右衛門という認知を取れれば、同じような訴求のお茶が出てきても伊右衛門の二番煎じでしかなく、それなら一番最初の伊右衛門を選ぶ人も出てきそうだなと思いました。

【まとめ】
まとめます。マーケ担当として、売りたいものは同じなのに人や時期によって訴求を変える必要があった自分にとって、伊右衛門のラベルレスボトルの事例は、ラベルという魅力づけするものがなくなったにもかかわらず、

①そのほうが良い、魅力が伝わる、目で楽しめる、という新しい表現をしたこと
②(おそらく)飲料の中で一番最初に、ラベルがないから美味しそう、という環境以外の訴求をラベルレスに見つけた

この二点が勉強になり、同じように仕事がしたいと思いました。

※どうやってその表現を見つけたの?勉強の仕方は?とかそういう話になりたいのですが、その情報は見つからなかったので、デザイナーさんとか代理店の人の名前や記事を見つけたら教えて下さい。
自分も探します。

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