福島でソロキャンプ(Oct.2020)
今月後半の連休は、北アルプスでテント泊してちょっと岩と遊ぼう、と思っていたのだけど、どうも首と腕の調子が悪い。接骨院の先生からは「ガッチガチだね〜、これは厄介だよ(笑)」と言われ、たった1時間くらいでもテント泊装備15kg(推定…もっとあるかも)を背負っての山行は思いとどまった。
ふと「紅が多い紅葉を見たい」と思い立ったのが福島県の安達太良山。
関東甲信越よりも東北の紅葉の方が赤みが多いイメージがある(実際には分からないけど)。
シーズンで多くの人々で賑わう登山。
天気と空がイマイチだったけど、下山時に立ち寄った「あだたら渓谷自然遊歩道の沢が美しかった。
なめ滝と色とりどりな紅葉が素晴らしい。
岩の造形に心惹かれる。
そんなこんなで、どちらかというと楽しみだったのは安達太良山全容の中腹のような立地にある「ふくしま県民の森フォレストパークあだたら」でのソロキャンプ。
広い敷地の一角にあるフリーサイトは貸し切り。
平日あるある、だ。
多分、きっとちょっと怖いシチュエーションなんだろうけど、山でもこういうのはざらにあって、どこか慣れてしまっている。
でも、オートキャンプの様にテントのすぐ後ろに車を置けたので、いざとなれば車に逃げよう、と考えていた。
ここには温泉もあるけど、15時過ぎに到着してのんびり浸かっている暇はなかった。あっという間に日は暮れてしまう。温泉は明日の楽しみにとっておいて、まずは焚き火だ。
キャニオニングにも付き合ってくれた「キャンプ同好会」の皆さんにキャンプの楽しさをじわじわと教えてもらい、今年、とうとうソロキャンプデビューした。
山でもソロテント泊が多かったので、似た様なことをこれまでもしていたのだけど、焚き火が出来るというのはすごく大きい。
ひとりで焚き火をしたのは初めてだ。
うん、火遊び、楽しい。
火を育て、絶やさぬように薪をくべていると、日々のあれこれ、悩みも忘れてしまう。
休みに入る前に起きた仕事での嫌な出来事を引きずっていた。
疲れやダメージのリカバリーが追いつかない、時間が足りないと感じている。
焚き火の火が癒してくれる…というほど簡単ではないのだけど、燃え上がる炎、炭が静かに赤く光るさま、これに心と目を奪われている瞬間は、自分の感受性が心地良いよって言っているのが分かる。
天気予報は曇りだったのだけど、期待していなかった星空を見ることもできた。
山の天気は時に予想外、ファンタジーな景色を見せてくれる。
これだから、自然が好きだ。
翌朝。朝は冬のような寒さだった。なんとなく心許ない。
温かいスープと温泉で体を温め、早々に帰途へ着く。
ここは、チェックアウト時に支払いをするのだけど、受付の女性がどこか東北訛り?のような優しい声色で気さくに話しかけてくれる。
こんなことで、硬く絡まった心の糸がほぐれるような心地になった。
休み明けの仕事は、やっぱり何か引きずるものがあったけど、今この日のことを思い出すとちょっと温かい気持ちになって、また自然の中に行くことを楽しみにしている自分がいる。
いつでも心にこの温かさを灯すことができたら良いなぁ。
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