”アイデンティティ・クライシス”と”アイデンティティ・キャピタル”
2021年8月現在、22歳で大学を卒業し新卒2年目。
今この瞬間、私は”アイデンティティ・クライシス”の状態なのかもしれない。
それと並行して、今この瞬間
”アイデンティティ・キャピタル”形成の時期に差し掛かっているのかもしれない。
以下、アイデンティティ・クライシスとアイデンティティ・キャピタルについて説明していく。TEDトークでも有名である、心理学者のメグ・ジェイさんの著書「人生は20代で決まる」から説明していくことにする。
----------------------------------------------------------------------------
こちらがYouTubeで300万回以上再生されている動画。
”Why 30 is not the new 20” 「30歳は新しい20歳ではない。」
----------------------------------------------------------------------------
アイデンティティ・クライシス(自己喪失)
まずアイデンティティ・クライシスとはどのような状態のことを言うのか。
アイデンティティ・クライシス / identity crisis
自己喪失。若者に多くみられる自己同一性の喪失。「自分は何なのか」「自分にはこの社会で生きていく能力があるのか」という疑問にぶつかり、心理的な危機状況に陥ること。
つまり、自分はどこにも必要とされていないのではないか?自分は何のために働いているのか?何のために生きているのか?と思い悩む状態。
2021年8月現在、私は新卒で入社した会社を退社することを決め、転職活動を始めています。その転職活動の中で、心理的に危機的な状況にまで陥ることはないけれど、”ありたい姿になるために能力があるのか?”と考えるときがあります。
もしかしたら、私と同じ状況の人がいるかもしれません。
けれどそこまで心配することはないようです。
なぜなら、アイデンティティ・クライシスに陥ることは正常なことであり、少なくとも経験すべきことだと考えられているから。
そしてアイデンティティ・クライシスが起きると同時に、アイデンティティ・キャピタルというものを手に入れる過程にいるから。
アイデンティティ・クライシスに陥るのは正常
発達心理学者であるエリク・エリクソンはアイデンティティ・クライシスについて以下のように述べる。
1.アイデンティティ・クライシスに陥るのは正常なこと
2.10代20代にとって少なくとも経験すべきもの
3.若者が現実社会の危険性や義務を伴わず、自分探しをする猶予期間が必要
4.一人になって自分を見つめることが大切
5.誰もが自分自身の人生を作らなければならない
アイデンティティ・キャピタル(個人的資産)
アイデンティティ・クライシスに陥ると同時に、アイデンティティ・キャピタルの獲得は同時に進んでいる。
ところで、アイデンティティ・キャピタルとは何なのか。
アイデンティティ・キャピタル / identity capital
時間をかけて身につけた、自分の価値を高める経験やスキルのこと、個人的資産。自分自身に長い間、十分な投資をした結果、自己の一部となったもの。
具体的なアイデンティティ・キャピタルの例をあげると、主に2つに分けられる。
1.学位や仕事、テストの成績、クラブ活動のように履歴書に載せられるもの。
2.話し方、住んでいる地域、問題の処理能力、外見や印象などのもっと個人的なもの。
そして、アイデンティティ・キャピタルにおける重要な点は、
アイデンティティ・キャピタルは大人の市場に持ち込まれる資質であること。そして仕事や人間関係のほか、望むものを得るための通貨であること。
よって私たち20代は、アイデンティティ・クライシスを乗り越え、同時にアイデンティティ・キャピタルの獲得へ前向きに行動するべきなのです。
仕事を金銭面ではなく、夢への投資として考える
本書では20代のキャリアをどのように過ごすべきか、以下のように書かれている。
20代での仕事が、長い目でみたキャリアの成功に想像以上に影響するという点で、経済学者と社会学者の意見は一致しており、生涯賃金の伸びの三分の一はキャリアの最初の10年間におこる、という。
20代を”スターバックス・フェイズ”で過ごしてはいけない。
スターバックス・フェイズとは、見た目がよく、気軽なアルバイトを選び、ダメならやり直せばいいと考える段回のこと。
同じことの繰り返しである仕事は楽しいかもしれないが、未来の雇用主からは人生の無駄と見られかねない。こうした仕事は履歴書はもとより人生さえ傷つけかねない。
前位向きで知識もある20代の人々が現実社会で現実の仕事につくのを避けて、楽な非正規雇用を続けていくと、そのうち、本当の幸せをもたらすかもしれない何かを探す意欲も失せ、面倒になっていく。
必ずしも、全ての非正規雇用が無駄というわけではない。
けれども20代で、もっとスキルを得られる仕事に就くように行動することが大事だということ。
著書「人生は20代できまる」要約
マイナビさんの記事が上手にまとめられていると感じたので、リンクを貼っておきます。この本で言いたい内容はこの記事に要約されています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?