見出し画像

【事例】チャットボットで人のようなコミュニケーションができる理由

チャットボットの事例を1つご紹介します。

ヨーク大学について

ヨーク大学は、イギリスの伝統的な教育システムであるカレッジ制の大学です。大学での受講だけでなく食堂や寮など日頃の活動も共にする「学寮制」です。10のカレッジには、それぞれに図書館やイベントスペース、学生寮などがあります。学生たちはカレッジのコミュニティーの一員として大学生活を過ごします。ヨーク市のフェスティバルの主催者となるなど地域活動も精力的に行われます。

バーチャルアシスタント「SAVY」

学生向けバーチャルアシスタントである「SAVY」は、チャットを介して学生と対話し、学生が学業、ウェルネス、学生生活、金融や図書館などのキャンパスサービス、そしてキャリア開発のために、キャンパス内外のリソースに接続できるようにします。ビジョンは、学生の質問への回答を提供し、学業の過程で意思決定を導き、カスタマイズされたタイムリーで的を絞った情報を個々の学生にプッシュする「デジタルエコシステム」を確立することです。

開発における成功要因

SAVYの開発時は、学生の懸念を考慮可能な人間中心の設計アプローチを使用することにより、約150人の学生からなる多様なグループがSAVYに独自の個性を与えるのに役立ちました。また、ヨーク大学はバイリンガルの機関であるため、SAVYは英語とフランス語で同等に機能する必要があり、学生の声の多様性が開発の成功要因でした。

SAVYでできること

その成果としてのSAVYには、学生が学業ジャーニーに関連するタスクの実行に役立つコンテンツがあります。学生情報を使用して、データプライバシーを保護しながら、質問に関連する正確な情報を学生に示し、関連するリソースをリコメンドし、アプローチを提供し、締め切りのリマインダーを提供します。学生は携帯電話やオンラインで24時間年中無休で一般情報にアクセスでき、学生の最初のコンタクト先として機能し、検索することなく的を絞った情報を提供します。

生徒は情報に対する良し悪しをフィードバックできます。スタッフはコメントとフィードバックから学生のニーズを確認して、何を改善する必要があるかを継続的に検討します。

会話の一例

最後に、チャットボットでの会話の例を1つ挙げます。学生が「コースを辞めるにはどうすればよいですか」と尋ねます。最善の対応は「方法は次のとおりです」ではありません。対面での相談の場で学生からこの質問を受けた場合、アドバイザーはそのステップにはいきなりジャンプしません。「あなたは学問的または財政的に困難を抱えていますか」「大学が自分に合わないと感じていますか」と理由を尋ねます。一般的な仮想アシスタントは単にソースページを示すのみですが、SAVYはアドバイザーのようなコミュニケーションを実現できます。

それを実現したのが、IBMの顧客体験デザイン・アプローチであり、AIバーチャルエージェント開発ツールIBM Watson Assistantです。はるかに洗練されたアプローチとツールで構築されているのです。

本投稿は、以下の英文の抄訳です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?