【事例】ユニークなショッピング体験を支える計画、予測、および分析業務
はじめにこちらのリンク先のビデオをご覧ください。
ユニークなショッピング体験を提供するために
幸運にもPebble Beachのゲストになれたなら、忘れられない体験が待っています。カリフォルニアのモントレー半島にひっそりとたたずむこのホテルでは、ゴルフ、贅沢なスパ、高級レストラン、無数のフィットネス、スポーツ、観光アクティビティーなど、真にユニークな滞在をお楽しみいただけます。
Pebble Beachの小売部門の目標は、4つのコースでの魅力的で楽しいゴルフや17マイルの風光明媚なロード・ドライブを、ショッピング体験によって記憶に残るものにすることです。しかし、同社の15のユニークな店舗は、他の小売業者と同じ多くの複雑な課題を抱えています。
Pebble Beach小売部門のディレクターであるKevin Kakalowは、次のように説明しています。「ゴルフアクセサリーからパイントグラス、セーターからキャンドルに至るまで、ほとんどの商品にPebble Beachのロゴが付いています。私たちは、すべての人に何かを提供できるように努めていて、商品カタログには30,000のSKUがあります。」
この豊富な品揃えに加えて、Pebble Beachはその店舗形式による複雑さにも直面しています。同一の店舗形態を運営している小売業者とは異なり、Pebble Beachのそれぞれの店舗には特定の目的があります。子供向けの店舗、男性向けの店舗、4つのゴルフプロショップなどです。各店舗の商品の品揃えは、その対象顧客に合わせて調整する必要があり、これも商品計画の複雑さを大幅に増幅させています。
さらに、スーパーマーケットやコンビニエンスストアのように、探していた商品が在庫切れの場合に別の商品を探し回るのとは異なり、Pebble Beachはファッション小売業者に似ています。販売目標を達成するために、その棚に適切な商品を正確に在庫しておく必要があります。想像力を掻き立てるアイテムや自分の好みにぴったり合うアパレル商品が見つからない場合、ゲストは手ぶらで店を出てしまいます。
「その瞬間を捉えることがすべてです。」とKevin Kakalowは言います。「適切なタイミングで適切な人に適切なアイテムを提供できなければ、売上を逃してしまいます。これは、小売業者の共通の課題ですが、販売機会の非常に小さい私たちのような企業には特に当てはまります。」
最後に、Pebble Beachの小売ビジネスは、ゴルフトーナメントなどの特別なイベントによって大きなピークがやってきます。大規模なトーナメント中に各店舗に商品の在庫を確保することが、小売計画プロセスをさらに複雑にしています。
これらの課題に対応することは容易ではありませんでした。急増する小売データは在庫管理システムに打撃を与えていました。在庫分析は重荷でした。部門全体のレポート作成に最大4時間かかり、結果を分析できる形式にするためにスプレッドシートでさらに1時間の手作業が必要でした。さらに、分析によってさらに調査が必要になった場合、アナリストはレポートサイクル全体を最初からやり直す必要がありました。
その結果、Pebble Beachは在庫の追跡に苦労していました。これは、各店舗が季節に合わせた商品やゴルフイベントのプロモーションのために陳列することが困難であることを意味していました。そこで、優れたショッピング体験を提供するために、販売と在庫のプロセスを変革しようとしました。
Pebble Beachの小売ファイナンスマネージャーMarianne Reynoldsは次のようにコメントしています。「販売予測データを在庫と販売情報に関連付ける方法がないため、店舗での在庫切れや倉庫での過剰在庫に悩まされていました。さらに、バイヤーや店長は、問題が発生した理由や適切な意思決定を行う方法について、洞察を得ることができませんでした。私たちのリゾートに滞在する何十万人ものゲストを歓迎し、サービスを提供し続けたいのであれば、小売業界でスマートかつ迅速に動き始める必要がありました。」
計画分析の変革力を利用する
Pebble Beachは、スマートで機敏な方法での運用管理に役立つテクノロジーソリューションを探し始めました。データを迅速、簡単かつ一貫してモデル化、分析し、提示できるように、最終的には、スマートな計画と意思決定につながる詳細でタイムリーなビューを取得したいと考えていました。
さまざまな選択肢を検討した後、Pebble Beachは、強力な計画、予算編成、および予測機能を備えたクラウドベースのパフォーマンス管理ソリューションであるIBM Planning Analyticsの実装を決定しました。特に、販売および在庫計画の要件に役立つと考えました。
Kevin Kakalowは次のように述べています。「現地のIBMビジネスパートナーLocus Solutionsと話し始めて初めて、IBMの手頃な価格のターンキーソリューションが私たちの選択肢であることに気付きました。」
クラウドへの移行について、彼は次のように付け加えています。「私たちは当初、データがクラウドで安全であるかどうかを心配していましたが、IBMのクラウドデータセンターは自社のインフラストラクチャーと同じくらい簡単に安全であることに気付きました。」
同社はLocus Solutionsから、ソリューションの設計とクラウドへの移行の支援を受けました。Kevin Kakalowは次のようにコメントしています。「IBMおよびLocus Solutionsと協力して、ニーズの最も大きい分野に焦点を合わせ、小さく開始して、迅速かつ漸進的な進歩を遂げる方法を特定できました。」
IBM Planning Analyticsは、計画、予測、および分析機能を提供すると同時に、ユーザーのトレーニングを迅速化する使い慣れたExcelベースのインターフェースも提供します。クラウドサービスを使用することで、ITチームはサーバーの管理やソリューションの監視ではなく、優先度の高い価値のあるタスクに集中できるようになります。
Marianne Reynoldsが次のように説明しているように、このソリューションはすでに小売部門のユーザーの働き方を変革しています。取得したデータから、各商品が期間にわたってどのように動いているかを知ることができます。
「商品の在庫がある期間と、売り切れた場合に再入荷するまでにかかる時間が分かります。時間の経過とともに在庫がどのように変化するかも追跡できます。さらに、天気予報などの外部データが販売パターンの理解にどのように役立つかを確認するために、新たにIBM Watson Analytics機能の使用を始めています。」
Kevin Kakalowは次のように付け加えています。「2週間以内に大勢のゴルファーがイベントに参加することがわかっている場合、人々がどのような商品を購入する可能性が高いかを正確に予測できるようになり、それに応じて商品の在庫と陳列を行うことができます。」
適切な商品在庫を一年中保つ
Pebble Beachは、データを活用した意思決定を通じて、成長し続ける、真に機敏で応答性が高いプロアクティブな小売部門の構築に順調に進んでいます。
IBM Planning Analyticsを採用することにより、Pebble Beachは現在、小売業務の最新かつ正確なビューを常に享受しており、将来のマーチャンダイジングを自信を持って計画して、顧客体験を向上させ、コストを削減し、売上を増やすことができます。
すでに今年、同社は売上原価の改善を目の当たりにしており、効果的にマージンを増やし、収益性を数十万ドル押し上げています。Kevin Kakalowは次のようにコメントしています。「売上原価を0.5パーセンテージでも削減できれば、価格を改善し、適切な商品を適切なタイミングで適切な店舗に配置するのに役立ちます。お客様の瞬間を捉えるお手伝いをすることで、売上を伸ばし、収益性を高めます。」
彼は次のように付け加えています。「今では、ボタンをクリックするだけで在庫レポートが2分で準備できます。その日の残りの時間は、データを見て、戦略計画をサポートする最善の方法を決定するために使われます。これは、特定の店舗で販売が減速したり、在庫切れが発生したりした場合に、すぐにデータに焦点を合わせて問題を明らかにし、洞察を共有して将来の結果を改善できることを意味します。」
Marianne Reynoldsは次のように付け加えています。「以前は、Excelの専門家でなければ実際にレポートを作成できませんでしたが、今ではチーム内の誰もがこのソリューションを簡単に使用できます。」
レポートを作成し、分析を非常に高速に実行できるようになったことで、小売および財務チームはより多くの自由時間を得ることができました。 Marianne Reynoldsは次のように説明しています。「ある製品が別の製品よりもよく売れている理由など、すべてがより良い意思決定につながり、店舗マネージャーにベストプラクティスを推奨するのに役立ちます。」
Kevin Kakalowは次のように締めくくっています。「分析の旅を継続し、さらに優れたショッピング体験でゲストを喜ばせ、各ゲストがPebble Beachの小さな断片を家に持ち帰って、思い出に残るようにすることを楽しみにしています。」
本投稿は、以下IBM Webサイトにおける事例ページを抄訳したものです。
IBM Planning Analyticsについては、以下のIBM Webページをご確認ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？