見出し画像

『産学連携プロジェクト(香源×名古屋芸大)』レポートまとめ

夏から冬へジャンプしたような肌寒さに慌ててしまいます。
すっかりご報告が遅れてしまいましたが、今年の夏(2021年7月1日)から始動しました、名古屋芸術大学デザイン領域 インダストリアル&セラミックデザインコースの方との産学連携プロジェクト「お香文化を楽しむ新しい道具のデザイン開発 」が無事終了いたしました。慌てついでに、ここでまとめレポートをしたいと思います。

このプロジェクトは名古屋芸大の学生と共に、現代の生活にも合う新商品のコンセプトを考案し提案するというものです。7月1日の初授業では私も大学へ行き、学生の皆さんへお香についての基本知識の講義を行いました。実際に沢山のお香や道具を見せながら、お香文化について種類や歴史などの話をさせていただきました。

画像1

また、担当の後藤規文教授からは「学生はお香について馴染みがないかもしれないが、今回に限らずプロダクトを考える上では<コト>というところから発想することがとても大事であり、<モノ>を作る前にその世界観をできるだけ拡げて考えて欲しい。デザインの提案というと不便を見つけその問題を解決するというやり方で普段は考えているが、今回は理想的な生活の創造、お香という馴染みのないものを自分の生活に取り入れるためにはどうあるべきか、どんな道具があればいいか、そうしたことを考えてその世界観を模索して欲しい」というプロジェクトの趣旨が説明されました。

そのあと、学生らは、実際にお香を焚いて香りを確認したり、香木そのものや香炉、商品を手に取りパッケージや問題点を個別に聞き取ったりしました。学生らは、自分の生活や利用シーンを想像し、さっそくアイデアを検討している様子でした。このあと講義は7週に渡り行われ、8月に最終プレゼンテーション、展示発表が行われます。新しい視点でのアイデアが期待されます。

画像3

8月10日(火)最終プレゼン&最優秀賞・優秀賞が決定!!!

プレゼンテーションはひとり5分程度、私と専務も発表を聞きました。学生各々がどうしてそのアイデアに至ったのか、それによる解決したい課題は何なのかをしっかりと考えて発表していました。試作品を作り込む等、非常に熱心に取り組んでもらえ、お香に携わる者としてとても嬉しく思いました。そして、最優秀賞は大学院1年生 青山健太郎さんの「時計のない生活」、優秀賞は3年生 吉野廉平さん「INCENSE HOLDER」が受賞となりました。本当に、皆さん私たちが思いもしなかった斬新で素晴らしいアイデアばかりで、とても驚いたのと同時に、審査は大揉めに揉めて大変でした!(笑)

画像3

お香という伝統文化を知り、次の世代に繋いでいくためにも、こういった産学連携の機会はもっと増やしていかなければならないと思いました。そして今後はこのアイデアを基に実際に商品化に向けて動いていければと考えています。To be continued どうぞ進捗報告もお楽しみに!!
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?