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漢字の分類と特徴をまとめてみる

こんにちは。学生をしてますショねこです。
今期の授業でK先生の「和文タイポグラフィ」を受講しているのですが、ネットで調べてもあまり出てこないような今スグ参考にできる漢字の分類を学んだので、復習がてらまとめてみようと思います。


0. ざっくりと歴史をみる

長らくの間、竹や木を切り裂いてその上に文字を書いてたことから隷書体(れいしょたい)が使われていました。時代のトレンドで形状は変化していくも、7世紀ごろに規範のカタチが出来上がってきました。
詳しい歴史はこちらのページが参考になります。


1. 明朝体

10世紀中国の、宋体の徹底した様式化と木版印刷(彫刻)の分業化によって生まれた近代的な書体。

1. ヨコ画の右端に三角形状のウロコがあり、ウロコは筆書きの終筆での止めを様式化している
2. タテ画がヨコ画よりも太い
3. ヨコ画からタテ画に移る右角に軽い止めが入る。左のハネは水平方向
4. 左右のハライが鋭い。左払いの先端は細くなり、右払いの先端は太くなる

=ω=)『左払いは日本刀・右払いは青龍刀』と言うそうです。


2. ゴシック体

欧文サンセリフの影響を受け、ウィキペディアによると隷明朝の由来とされる書体。

1. 点画の太さの差はあるが、ウロコがない
2. タテ画もヨコ画も同じまたは一定の太さに見えるように設計されている書体が多い
3. 起筆や終筆の先端が角張っている「角ゴシック」と、丸みを帯びている「丸ゴシック」に分けられる


3. 楷書体

7世紀ごろに中国に現れた「真書体」の流れにあり、毛筆による楷書体の名筆を手本にした書体。

1. 筆法も造形も宋朝体よりも整えられて、筆の抑揚は抑制気味に様式化されている
2. 線は柔らかく、タテ画とヨコ画の太さの差が少ない
3. 起筆は斜めで、右角は軽く止められ、払いはゆったりとして、終筆は軽く抑えられている


4. 教科書体

日本だけで使われ、名前のとおり教育用図書のために設計された書体。

1. 中国の楷書体の筆勢による点画の処理を抑制している
2. 毛筆の穏やかな動きが様式化されていて、均質明るく明瞭
3. 線は柔らかく、タテ画とヨコ画の太さの差が少ない


5. 宋朝体

10世紀中国の宋体から生まれ、17世紀ごろの清の時代から現れた木彫りの特徴を残す書体。日本に明治時代に移入されて「宋朝体」と呼ばれた。

1. 鋭く掘った造形を残す工芸的な特徴を持つ
2. ヨコ画はやや右上がりで、払いが鋭く、直線は硬いが抑揚がわずかにある

=ω=)中国ではこの書体を「宋体」と呼び、宋朝体は明朝体のことを指します。日本ではあまり区別されてないそうです。ややこしい...。


6. 隷書体

お高いハンコに使われる篆書体(てんしょたい)から発展して、紀元前3世紀以降の漢の時代に現れ、整えられた書体。紙がなかった時代、竹簡や木簡に書かれて曲線が直線化し、限られたスペースに多くの文字を記すために扁平化した(諸説あり)。中国の国家標準書体として約800年ものあいだ使われ続けた。

1. ヨコ画が波のようにうねる「波磔(はたく)」がある


7. 他にも

歌舞伎文字とか行書体とかデザイン文字がいっぱい。
じつは将棋の駒に掘られている文字にも書体の名前があるそうです!


宿題

自分のPCに入ってる和文フォントを分類してプリントして提出↓


いかがでしたでしょうか?

日本でも数少ないタイポグラフィの授業を受けられてとてもワクワクしてます。ぜひデザインするとき使い方・印象の参考にしてください!
=ω=) Twitterでもよろしくおねがいします!


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