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情報収集の3つの方法

今回は情報収集について考えていきたいと思います。

思考の質を上げていくためには、良質のインプット(情報収集)を増やすことが大切です。

しかし、情報収集と一言にいっても、さまざま。
その方法を大きく3つに分類し、インプットの質を上げる方法を考えていきたいと思います。

情報収集を3つに分類したものがこちら。

①「技術」で情報収集する「リサーチャー的情報収集」
②「習慣」で情報収集する「職業人的情報収集」
③「心」で情報収集する「生活者的情報収集」

一つずつみていきましょう。

「技術」で情報を収集する「リサーチャー的情報収集」

ビジネスの現場で、情報収集と言った場合に一番イメージされるのがこれ。

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与えられた特定テーマに対して、外部データやアンケート調査を通じて、ファクトを集めることです。

例えば、経営コンサルタントのケースだと、クライアントやプロジェクトは、どんどん変わっていきますので、その時ごとに必要となる情報を探していくことになります。

毎回新しいテーマに対して、正しく現状を把握することが求められてきます。短期間で、状況を正しく理解する。その基本は、ファクトつまり、事実を収集することです。

ファクトの種類としては、アンケート結果や統計調査といった定量情報ということもありますし、ユーザーインタビューなどの定性情報の場合もあります。

「リサーチ的情報収集」の行動チェック
具体的な行動イメージも書いておきます。

(リサーチャー的情報収集の行動イメージ)
目的にあった統計データやリサーチデータを探すことができる(ネットの活用、図書館の活用など)
・テーマに合わせて、アンケートの調査設計ができる(母集団の選択、適切な設問設計)
・顧客インタビューの質問を作成できる。(オープン質問、クローズ質問の使い分けなど)


「リサーチャー的情報収集」ができるかどうかは、そのスキルの有無に関わっています。これは、きちんとしたトレーニングを積めば、身につけることができるものです。

少し余談になりますが、最近は、ネットの普及で「リサーチャー的情報収集」の重要性が少し低く見られていると感じる点があります。便利なサービスが増えてきており、ボタン一つでマーケット情報を手に入れることもできるようになってきました。このようなサービスを使いこなせば、効率的な情報収集を実現することも確かに事実です。
しかし、自ら情報収集する技術を持っていないと、外部サービス頼りになってしまい、他の人が分析していない情報に関しては調べることができなくなってしまう怖れもあります。

現実として、世の中にはデータは沢山ありますが、適切な情報を集めることができる人は、まだまだ貴重な存在だと思います。
キャリアの早い段階で「リサーチャー的情報収集」のスキルを体得することがお勧めです。

「職業人的情報収集」は、「習慣」で情報を収集する。

「職業人的情報集」とは、自分の仕事に関連する情報を自動的に取り込む仕組みを作り、常に自分なりの研究を行うことです。

「リサーチャー的情報収集」が技術の話であったが、「職業人的情報収集」は「習慣」の話になります。

●自分の仕事に関連する情報を常に獲得し、研究し続ける

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人材育成の現場にいると、様々な方にお会いする機会がありますが、ヒット商品・サービスを生み出した方に会うと、ここが特に優れているなと感じます。

お会いして気づくのは、とにかく自分の仕事テーマに対して、圧倒的に豊富な知識を持っていることです。それは、自社商品に限らず、他社商品や業界やグローバルでの最新動向に対してもです。
常に情報をキャッチしようとアンテナを張り、自分なりに研究をして、あの会社はなぜ成功しているのか?その商品はヒットしているのか?その理由や因果関係を自然と探っています。

自然と情報が自分に入ってくるように習慣化・仕組み化しています。
便利なITツールを活用して、自動的に興味ある情報をキャッチできるようにしています。Googleをどれだけ使いこなせるのか?という点だけを見ても、情報収集力は大きく違うように思います。

また、同業界のキーパーソンとの人脈を持っていたり、他業界のトップランナーとの人脈を持っている方も多いと感じます。何か有効な情報を手に入れたら、フェイスブックのメッセンジャーで共有し合う。そういう情報をお互いに、GIVE&TAKEをすることで、世の中に出ていない情報を共有しているのです。貴重な情報を共有しあう、人脈・コミュニケティを持っていることは大きな武器になります。

「職業人的情報集」の行動チェック
では、具体的にどのような行動ができればよいのでしょうか。

(職業人的的情報収集の行動イメージ)
・他社商品・サービスの成功理由(因果関係)の研究を行っているか
・1ユーザーとして、自社・他社商品を徹底的に利用しているか?
・有効な情報をGIVE&TAKEするネットワークを持っているのか?
・ITツールを使いこなし、役に立つ情報を自動で取り込んでいるのか?

これらの行動を実現するためのポイントは、「習慣」です。

自分の好きなテーマですので、その行動自体を仕事だと思っていませんので、いくらでも時間を費やしてしまうのです。
たとえば、土日の空いている時間は、ひたすらネットで情報を読み込んでいたり、気になった商品があれば、自分ですぐに使っています。そこに、仕事とプライベートの垣根はありません。
好きでやっていますので、その行動は徹底的に実行しており、その結果、関連知識は普通のビジネスパーソンでは叶わないレベルまでになっているのです。

「生活者的情報収集」は、「心」で情報を収集です。

一つ目の「リサーチャー的情報取集」は、技術としての情報収集でした。
二つ目の職業人的情報収集は、習慣としての情報収集でした。そして、3つ目の「生活者的情報集」は「心」です。

目の前の世界の変化を、「心」で感じる

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ビジネスパーソンである前に、誰しもが生活者であります。もっと言えば、人間です。

生活していれば、何かが目に入ってきて、その対象に対して、何かを感じます。
例えば、街を歩いていれば、何かを感じるものです。人の変化、街の変化、景色の変化など、このような変化に対して、自分自身の「心」がどのように感じるかです。

同じ景色であっても、人によって見え方は大きく異なります。世の中を細かく観察しながら生きている人にとっては、毎日毎日、世の中は変化しています。街に出れば、日々の変化があり、色々な表情や感情を持った人がいて、新しい発見が多くあります。
たとえば、通勤中に、何かを感じるのか?ジョギング中に何を感じたのか?
そこから、新しい発見や気づきが生まれてくるのです。

「生活者的情報収集」の行動チェック
では、具体的にどのようなことができればよいのでしょうか。

 ・仕事ばかりしていないで、衣食住の生活を細やかに行っているか
 ・街を歩いて、世の中の 変化に気づくことができるか。
 ・世の中で起きていることに対して、不満に思うことがあるか。
 ・過去の経験と、そのときの感情の記憶をクリアにもっているか。

生活者的情報収集は、出来る人にとっては当たり前すぎるということかもしれません。
しかし、簡単なことではありません。世の中に対して、細かく丁寧に見ていくという行動は、その人自身の生き方が問われてくるというものです。

世の中で起きていることは、偶然のことばかりで、自分の目の前で何が起きるかは予測できません。しかし、目の前で起きていることをどう感じるかは、その人自身にかかってきます。目の前の景色から何かを感じ、その時の「心」を原点に起業する人もいれば、同じ景色を見ていても、何も行動を起こさない人もいるのです。

今回は、情報収集の3つの方法をご紹介しました。

「技術」で情報収集する「リサーチャー的情報収集」
「習慣」で情報収集する「職業人的情報収集」
「心」で情報収集する「生活者的情報収集」

ブレークスルーを起こすためには情報収集がとても大切。
アウトプットの質を上げるためには、良質の栄養分を脳に入れ続ける必要があります。

それは、単なる「技術」の話ではなく、「習慣」であり、「心」に関わるものです。

情報収集を見直すことが、思考力を挙げるための地道な一歩だと思います。

しかし、この3つの情報収集がすべて必要だとは考えていません。
自分が成し遂げたいゴールを達成するために必要となる適切な情報収集術を体得することが大切です。

この辺りの話は、また書きたいと思います。

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