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バンプの良さを改めて教えてくれるガリレオ

“大人になると涙脆くなる”なんて話をよく聞くが、個人差はあるものの、実際に涙脆くなるのは50歳くらいから始まる現象らしい。

現に30歳となった僕は涙を流す回数が減っている。
感動して泣く場面はあるが、学生時代の方がわんわん泣いていた。

そんな僕が数日前音楽を聴いて泣いた。
音楽アーティストのliveを観に行き、感極まって泣きそうになる場面は何度かあったが、今回は音源を聴いただけ。30歳になった今、音楽を聴いて泣くなんて思いもしなかった。その音源がこちら。



去年の10月に活動を再始動したGalileo Galileiによる、BUMP OF CHICKENの曲をカバーしたもの。

これまで聴いたカバーというカテゴリの中で断トツで1位。
普段クソくだらない日記ばかり書いていますが、今日はこのカバーの素晴らしさを語らせてください。そして先にお伝えしておきたいのが、何かを語る時は、まず端的にその物の良い点をあげるのがセオリーな気がするが、恐らく今回は回りくどい説明をしますのでご了承ください。音楽のことを語る時は、文章を簡潔にし過ぎない、感情をそのまま文字に起こしたような人間臭い言葉で話したいので。


そもそもカバー曲の評価基準は曖昧であり、尚且つ聴く人によって異なる。
正直、原曲が良ければカバーも大体良い曲になる。あとは、フレーズや音の再現度、カバーするアーティストのオリジナリティなど、カバーの評価する点は様々。その中で、Galileo Galileiのカバーで凄い所は再現度の高さなのだが、フレーズや音の再現だけではない。このカバーの一番の魅力は、“温度感の再現”だ。

好きな音楽に出会えた時の衝撃は誰しもが一度は経験したことがあるだろう。その衝撃をきっかけにそのアーティストを好きになる。でも、当然ながら2回目以降、衝撃はもう味わえない。
シーズン化するような長編の海外ドラマを全く見ない僕は、友人からよく「新鮮な状態で1話から見れるのいいなー」と言われる。音楽に限らずドラマだってそう、何度見ても楽しめるのだが、やはり初見の時の衝撃は味わえない。だからこそ友人もそういう台詞を吐くのだろう。
衝撃を再度味わうのは不可能だ。それはそう。中身を知ってしまっているのだから。でも、その不可能だと思っていた衝撃をまた与えてくれたのがGalileo Galileiのカバーだ。

このカバーは、出だしの音を聴いただけで再現度の高さが伝わり、その音にはBUMP OF CHICKENの初期の空気感、温度感までもが再現されている。その思いが伝わる本気の演奏に、聴いていて“昔聴いたBUMP OF CHICKENの曲そのままだけど、Galileo Galileiの曲にもなっている”という不思議な感覚があり、「あ、俺はまたこの曲を初めて聴く感覚で聴けるんだ」という喜びが押し寄せた。

最初から最後までずっと衝撃を受けながら聴いていた。特に2曲目のリリィに関しては、個人的に思い入れのある曲ということもあり、最初のギターフレーズを聴いた時点で、リリィを聴いていた中学時代にタイムスリップしていた。そこから具体的な何かを思い出したわけでもなく、気づけば意味も分からず泣いていた。きっと自分自身嬉しかったのだろう、これらの曲を再度純粋に聴けたことが。
Galileo Galileiの歌唱力、演奏スキル、BUMP OF CHICKENに対する深い愛が思い知らされるのと同時に、BUMP OF CHICKENの曲の良さも改めて感じられる最高のカバーでした。





それにしてもバンプの曲も懐かしいけど、ガリレオも懐かしいなー。
音楽の甲子園と言われていた閃光ライオットの初代グランプリがガリレオ。
俺も閃光ライオット一回応募したけど、二次で敗退しました。でも楽しかったんで良し。
いいなー。音楽って。安直すぎてくそダサい言い方だけど、青春よなー。

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