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ファッション

(今回は少し真面目な内容です。たまにはこういう投稿あってもいいよね。うん。いいよね。)


僕が好きなお店には、共通点がある。
それは、僕が好きだと思える人がいること。

服を買う時によく通っていたセレクトショップの店長が、店舗を離れて本社メインの勤務になることをお店のSNSで知った。その店長が大好きで、服は楽しいものだということを教えてくれた偉大な人である。

服の話だけではなく、音楽や映画の話、どうでもいい近況報告なんかを平気で毎回1時間くらいしていたが、話をする度に店長さんの人柄に物凄く魅力を感じた。

真面目、不真面目
丁寧、雑
優しさ、意地悪

両面を兼ね備えたような人で、それぞれのバランスが絶妙。
服装にもそれが反映されているのか、店長はたまにシャツを裏返して着たりする。それが案外かっこいい。その「なにやってんねん」感も人柄が出ていて魅力的なのだ。
店長がプロデュースしているブランドがあり、そのブランドのコンセプトも『天邪鬼』。なんとも店長らしい。
こういう大人になりたいといつも思っていた。憧れのかっこいい大人だ。

お店で取り扱っている服を説明してくれる時、店長はよく「ダサいよねー。いいよねー。」という言葉を使っていた。
昔の僕は、ダサい要素のある服のなにがいいんだと疑問を抱いていたが、今はダサいというのはある種の愛着に繋がるものだと感じている。

自分のコーディネートに「ダサい」を少し入れることによって、仕事のことを忘れて休日をバカみたいに満喫しようとしている能天気さが楽しかったり、コーディネートに特別感が出て、それを身に着けて過ごす時間も特別に感じたりする。

かっこいいだけじゃつまらない。ダサいというのも素敵な個性。
常に真面目である必要はない。たまには考えすぎずに笑って過ごす不真面目な時間も必要。
全てに丁寧である必要はない。時には雑に、勢いでやった方が良いものが生まれる場合もある。
人に優しくするというのは優しい言葉をかけるだけではない。愛のある意地悪も、大事な優しさ。

店長から多くの事を学んだ。
僕自身の環境の変化もあり、お店に行くことはなくなったが、服だけではなく色々なものを得られた今でも大好きなお店だ。

店長が書くブログは、必ずこの言葉が最後に記されている。

その日の気分を大事に
日々変わる心模様。
それを楽しみたいもんです。
洋服屋として。

店長、あなたは洋服屋としても人としてもかっこいい。

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