見出し画像

#119 【採用】目は雄弁に語る。肩書に騙されない処方箋

こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。

最近、採用活動を頑張っています。

ある候補者の採用活動の中でマッチングの見極め力が不十分で、役員が行う最終面接まで通してしまい、お時間を奪ってしまいました。

一連の流れを振り返り、今後の採用の糧に出来るように整理します。

〇スペシャル・ワンに出会えた喜び

私のチームは優秀なストライカーでないと突破が難しい状況に直面しており、難しい課題を一緒に解決できるような強いエンジニアを求めています。

その状況で、非常に豊富な経験をお持ちの候補者(Aさん)が応募してくれました。

経歴を拝見させていただいたところ、50代後半と年齢はかなり上ですが、アカデミックでのバックグラウンドがあり、様々な企業での開発経験もあり、事業を作り・育ててこられた方です。
現在もITベンチャーでテックリードを務められています。

私のチームで求めている、事業をエンジニアリング出来る技術者というイメージに当てはまり、さらに特定の技術領域でもマッチしており、スペシャル・ワンと出会えたかもしれないと、心が躍りました。

早速Aさんと面接をさせていただき、下記の点に課題がないかを探りつつ、ご経験や弊社への期待を伺いました。

①年齢がかなり上であること
②直近10年ほどは個人商店的な働き方をされており私のチームの開発スタイルにマッチするか

面接を経て、これらの点への不安が完全に解消されたわけではなく、若干の懸念はあるものの是非チームに来ていただきていという気持ちになりました。

若干の懸念としては、メチャクチャ喋る方で、癖があり、自己を強くお持ちであるということでした。
しかし、建設的な指摘であれば少し厳しいくらいは問題ない。チームの困難な状況を突破するために、強い意志を持った突破力を求めていたので、むしろ好印象でした。

ぜひ自分のチームで受け入れたいと、部長・役員の面接へ進めていただきました。

〇違和感への気づき

部長の面接でも、私と同様の感触のようでした。
年齢がかなり上であり受け入れ側の技量も問われるという指摘もいただきましたが、チームの課題を解決するために期待する具体的な役割はイメージ出来ていたのでその点は問題ないと思いました。

内定を出す前に私のイメージする役割をお伝えし私のチームで働くイメージの解像度を上げてもらいつつ、元々の私の懸念の解消するために、再度面談の機会を設けていただきました。

その面談の中で少しずつ違和感を感じるようになりました。

面談ではまず私のチームの開発スタイルや運用方法について、私が作ったオンボーディング資料を元に説明しました。
よく喋る方なので、色々な点で食いついて下さり、細かく説明させていただきました。その流れでAさんのチームでの開発スタイルなどを伺い深掘りしていったところ、かなりいい加減な方法で開発しているようでした。

少人数の体制で時間的な余裕がない。本当はこうしたいけど出来ていない。など、現状を良くしたいという気持ちがあるような発言に行動が伴っていないのでは?という小さな違和感が生まれてきました。

また、私のチームで期待する役割についてもお伝えし、「このような課題にAさんはこれまでどう対応されていましたか?」と深掘りしていくと、だんだん話題を逸らされていきました。
お喋り好きなために話が発散しているのかもと再度話題を戻しても、はぐらかされます。

あれ?なんか違う?
と違和感が大きくなり、期待の気持ちがしぼんでいく感覚になりました。

面談後、役員に最終面接での印象を伺ったところ、なかなかに厳しい反応でした。
役員の話を聞くに、Aさんの役員への態度と私へのも異なるようでした。

◯目は雄弁に語るという学び

結果としてAさんを私のチームでは受け入れられないという結論となりました。

1次面接の際にはかなりの実力の方だと感じた一方で、2度目にお話しした際にかなり印象が変わってしまいました。

強い方に来ていただきたいという気持ちが強すぎてバイアスがかかっていたのかもしれません。

1回目と2回目の差はこちらです。

①1回目はリモートで2回目が対面
②2回目のみ具体的な役割についての深堀をした

①については、やはり対面の方が相手の目を見て話すことができ、場の空気も感じられます。
そのため、1回目には気付けなかった違和感も2回目には気付くことができたのかもしれません。

②については、より深い話をすることで、具体的な課題に対する過去の対応などから、技術に関する知識や経験、どういう考え方をするのかをより解像度高く把握することが出来ました。

そして、対面で深堀りさせていただくことで、話を逸らしてくるだけでなく段々と目が合わなくなり、大きな違和感に繋がりました。

まさに目は口ほどに物を言うです。
相手の目を見て話すことで、目が雄弁に語るということを実感しました。

ということで、今回は採用面談で候補者を見極めさせていただく際には、具体的な役割をベースに深掘りし、目を良く観察することで違和感に気づけたという話でした。

役員や部長には面接のお時間をいただくことになってしまいましたが、強い仲間を集めるために今回の学びを活かし、引き続き積極的なアトラクトを続けていきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?