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The Journey Tour

2023年5月13日(土)に横浜からスタートした、ユーミンの50周年記念のアリーナツアー。全54公演の長旅が、12月28日(木)に名古屋で閉幕しました。僕も54公演のうち、半分の27公演に参戦してきたので、今年はユーミン一色の幸せな1年でした。


最初の公演は、5月12日(金)のゲネプロ。500組1000名という超高倍率の中、見事に当選。ゲネの参加は2回目でしたが、最後かもしれないアリーナツアーのゲネプロに当選できたことに、2023年は最低運TOPに輝いた自分に、何か大きなバチでも当たるんじゃないかと少しヒヤヒヤな気持ちになりながら、待ち遠しい日々を過ごしてました。


今回のツアータイトルは「The Journey」。「旅」というのがキーワードになることは一目瞭然でした。ツアービジュアルには、「空・海・宇宙・陸」と旅の舞台となりそうな描写が散りばめられていたので、ソアリンのように様々な場所を旅する物語を予想していました。そうなれば、ちなんだ曲は一体何だ!?ということで、脳をフル回転させて考える日々が始まります。この時間が堪らなく幸せ。

ツアービジュアル(出典:https://yuming.co.jp/)


そして、ゲネプロ当日。会場に入ると、目の前には大きな海賊船が一隻。今回の旅は「海」だと確信。それと同時に自分の想定が大きく崩れることに(笑)


2時間強のコンサートが終わった後に抱いた率直な感想は、「これが50周年記念のコンサートで本当に大丈夫かな?」というポジティブではない想いでした。セトリは、2002年の逗子・2003年のシャングリラ2・2006年のTHE LAST WEDNESDAYを足して割ったような内容。前半と後半が盛り上がりすぎる分、真ん中ブロックが薄く感じる。そしてあのイルカは必要なのかなど、本当に煮え切らないまま帰路につきました。

ゲネプロのチケット


ただ、コンサートは生物で、熟成されると180度ガラリと変わるもの。その言葉通り、参戦数を重ねる毎に進化をしていき、オーラスは出だしから涙ボロボロ流していました。今となってはこの上ない虚無感で過ごしています。


1曲目が「心のまま」というのは全く予想していませんでした。逗子や苗場では聴く機会があるももの、ツアーでは初めて演奏されたようです(自分調べ)。雄大な海賊船のマストで歌うユーミンの姿は、これから始まる航海に向けての希望や不安、そういったあらゆる想いに覚悟を決めるように映りました。


そこから「WANDERERS」「リフレインが叫んでる」と続きます。「WANDERERS」の最後に、マストの上に立つユーミンがダンサーを従えて躍る演出は本当にカッコ良かった。2曲目の時点で、会場のボルテージは最高潮に。リフレインのレーザーの演出は新鮮でした。それもそのはず、実に33年ぶりのレーザー演出とのこと。


MCの後は「ただわけもなく」「満月のフォーチュン」と続き、衣装チェンジに入ります。今回の満月のダンスは、終盤になって多くのファンが真似していて面白かったです。そして、バラードパートに入ります。


「TYPHOON」「青いエアメイル」「紅雀」「あの日にかえりたい」MCを挟んで「さまよいの果て波は寄せる」と披露されました。紅雀には驚いたな…2002年の逗子以来に生で聴けて、当時は6歳で記憶が曖昧だったので嬉しかった曲の1つです。


そこからの「セイレーン」ね!個人的に今回のセトリの中で、胸熱だった曲。詩織さんの「セーイレーン」のコーラスから始まるのですが、儚いメロディと次の曲がセイレーンだ!と分かったことへの感動に、体中に電気が走りました。最初は、盛り上がり方がピンとこないファンが多かったですが、千秋楽では総立ちで手拍子しながら聴けて最高の締めくくりになりました。


そして「Blue Planet」「Delphine」と続き衣装チェンジへ。「Blue Planet」ですが、歌詞を間違えたり、舞台上で転けたり、メロディ間違えたりとハプニング続出で毎回ヒヤヒヤしながら聴いてました。この曲では、船首・船尾・ステージ中央上部で360度回転するLEDの照明が本当に綺麗でした。これはゲネプロの時にも、照明をやっていた母も隣で感動してました。「Delphine」のイルカは、ただただ可愛かった(笑)


そこから、「LOVE WARS」「Now Is On」MCが入り、「星空の誘惑」「埠頭を渡る風」「真夏の夜の夢」と会場のボルテージがさらに高まり、最後は「航海日誌」で本編が終了。星空と埠頭は、曖昧だった逗子の記憶を瞬時に蘇らせてくれました。埠頭では、田中さんのベースパフォーマンスを彷彿とさせる演出も。


アンコールは、「守ってあげたい」「やさしさに包まれたなら」「春よ、来い」が演奏されました。最初は、このアンコールもメジャー過ぎて、全く面白味を感じませんでしたが、今回のツアーでユーミンが伝えたかった「反戦思想」というのを理解できてから、一曲一曲を噛み締めて聴けるようになりました。

出典:https://tower.jp/article/news/2023/05/15/tg012


1年間を振り返ると、このツアー中に沢山の思い出や出来事がありました。7月15日〜16日の神戸公演では、初めて母と2人で旅行ができ、10月14日のこれまた神戸公演では、生涯でユーミンのコンサートに参戦した回数が100回を達成。久しぶりに再会できた知人や、今まで一緒に行ったことのない方々と参戦できたことなど、沢山の思い出が生まれました。


そして、9月28日。本来ならユーミンの武道館公演に行く予定でしたが、この日は祖父の命日となりました。悲しみより、自宅で看取ることができて安堵な気持ちで最後を見送ることができました。実は、2019年に祖母が亡くなった時も、ユーミンの長野公演当日でした。僕の家族は、ユーミンと唯ならぬ縁があるのかもしれないです...


そして昨日、無事に最後の航海が終わりました。ステージ上ではお互いを讃え合うメンバーとスタッフの姿を見て、労いと感謝の気持ちが溢れ涙が止まりませんでした。27公演参戦した自分も、いつからか客観的に見始め、理由もない達成感が生まれてしまいました。ステージで讃え合うメンバーに混じってもいいんじゃないか?とまで思うくらいに。


The Journeyは自分の中で、最も印象深いツアーとして心に刻まれると思います。これからも、沢山の冒険を見させていただきたいです。本当にお疲れ様でした!


そして、やさしさに包まれるような世界になるように、これからを生きていきます。





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