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サンドイッチと妊婦時代の思い出

パンは好きですか?
サンドイッチは好きですか?

私はパンもサンドイッチも大好きです。

でも昔から好きだったかといえば、そうでもない・・・。サンドイッチはどちらかといえば苦手でした。

だけどなぜ、今はこんなに好きになったのかというと、「つわり」がひどい時期に唯一食べることができた食材が「サンドイッチ」だったからなんです。

有名店でもおしゃれな店でもなく(ごめんなさい!)近所の普通のパン屋さんのサンドイッチ。

どれだけ私はあのサンドイッチに助けてもらったことか。

〜🥯🥯🥯〜

朝から何も食べることができず、長女を保育園に送り届けたその足で、パン屋さんへ直行。

店内に入ってすぐの冷蔵庫に鎮座するサンドイッチ。野菜サンドや卵サンドを買って、食べれる時に食べれる量だけ食べる。そんな毎日でした。

長女がお腹にいた時もつわりがひどく、「食べてもすぐに吐く」時期がありました。栄養が十分に足りていないのではないか?赤ちゃんに影響が出るのではないか?なんて悩むこともありましたが、大丈夫。元気に長女は生まれてきました。

だから次女の時はもう少し気楽につわりの時期を乗り越えることができました。大丈夫。食べれる時に食べておいたら、いいよね。と。

〜🥪🥪🥪〜

毎日サンドイッチを買いにくる妊婦らしき人が珍しかったのでしょうね。オーナーさんは私の顔と名前を覚えてくださりました。そして時々パンに耳を大量にくれることもあって。

つわりはそのうちに収まり、次女も無事に生まれました。今、その子も小5になりました。

子育てが忙しくなると、ショッピングモールで買い物の全てを終わらせることが多くなり、そのパン屋さんにいくことが減ってきました。

〜🥐🥐🥐〜

つい先日。

久しぶりにそのパン屋さん前を通りかかり、家族みんなで入ってみようということになりました。オーナーさんは元気かな?サンドイッチはあるかな?美味しいキリンパン(長いパンの間に甘いクリームが挟まっている)は?と少しドキドキしながら店内に入ると・・・

サンドイッチもオーナーさんも健在。

「あら、久しぶりです。こはるさん。」

うわー・・・びっくり。もう涙が出そうでした。覚えていてくださったこと、昔と変わらず柔らかい声で話しかけてくださること。

「この子がお腹にいた時につわりがひどくって。ここのサンドイッチしか食べれなかったんです。」「そうなんや。うちのサンドイッチが役に立ったんやね。嬉しい話やわ。」

そんなたわいもない会話を、私はパンを選びながら、オーナーさんはレジやパン工房の間を行ったり来たりしながら、楽しみました。

「ねえ、こはるさん。もしよかったらパンの耳、持って帰る?」

きたー!このフレーズ。これも変わっていない!

「はい、ください!ありがとうございます。」

妊娠時代は揚げ物なんてとてもできませんでしたが、今では平気。家に帰り、早速おやつに「パンの耳のあげたのん」(勝手に命名)を作りました。中2、小5の娘たちがあっという間に食い尽くす。

〜🥖🥖🥖〜

サンドイッチを食べるたびに、あの店のサンドイッチといつも優しく迎え入れてくれるオーナーさんことを思い出します。サンドイッチは私の妊娠時代の特別な思い出です。

妊娠中の辛い時期には何か特別な味ってなにかありましたか?
今、支えてくれる味ってありますか?

おいしいものが、力強いサポートをしてくている。これからもそんな味にたくさん出会いたいな。

また今度、あの店に行ってみよう。またサンドイッチを買ってみよう😊

(おわり)


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